2026年8月7日、アフラック生命保険株式会社と一般社団法人CSRプロジェクトは、がん治療と仕事の両立支援に優れた取り組みを行う企業・団体を表彰する「WorkCAN’sがんアワード 2026」の募集を開始したことを発表しました。このアワードは、2026年4月に施行された労働施策総合推進法の改正により、治療と仕事の両立支援が全ての企業の努力義務となったことを背景に開催されます。
WorkCAN’sがんアワード 2026とは

「WorkCAN’sがんアワード 2026」は、がんを経験した社員が安心して働き続けられる環境づくりを推進する企業・団体の取り組みを表彰するものです。単に制度を整えるだけでなく、職場の理解促進や実際の支援体制といった運用面を重視して審査が行われます。
応募期間:2026年7月21日〜10月15日
応募対象:がん治療と仕事の両立支援に取り組む企業・団体(規模・業種不問)
応募方法:指定のWebサイトからオンラインで応募
結果発表・表彰式:2026年11月30日にオンライン開催予定
アワードの目的と背景
日本人の2人に1人ががんを経験すると言われる一方で、がんに罹患した後に退職する人は約2割に及ぶとされています。医療の進歩により、治療を続けながら働くことが可能になっているにもかかわらず、職場での理解や適切な支援が不足していることが背景にあると考えられます。
このような課題に対応するため、2026年4月1日から、職場における治療と仕事の両立支援が全ての企業の努力義務となりました。本アワードは、この法改正を機に、制度の整備と共に、実際に現場で機能する支援の実践例を広く募集し、社会へ発信することを目的としています。
具体的な応募要項
アワードへの応募は、2026年7月21日から10月15日まで受け付けています。応募対象は、がん治療と仕事の両立支援に取り組む企業や団体で、規模や業種は問いません。幅広い組織からの応募が歓迎されています。
審査では、「現場で活きる両立制度・仕組み」「キャリア継続のための支援体制」「支えあえる職場風土」「経験を組織の学びに変えるオリジナルな取り組み」という4つの評価領域が設けられており、いかに当事者が安心して働き続けられる環境を実現しているかが問われます。
入賞企業には大賞や優秀賞などが授与されるほか、独自の光る取り組みを行った企業には「キラリ賞」が贈られます。また、入賞以外の全ての応募企業にも「パートナー賞」が授与され、その取り組みは公式サイト等で紹介される予定です。
アワードが重視する「制度」と「運用」の両輪
このアワードは、単に制度を整えるだけでは不十分であるとの考えに基づいています。審査では、柔軟な勤務制度や休暇制度といった「制度の整備」に加え、「職場の理解促進」や「支援体制の整備」といった「運用面」が同等に重視されます。これは、いくら立派な制度があっても、社員が実際に使いにくかったり、周囲の理解がなければ機能しないという現実を踏まえたものです。アワード運営側は、「制度の数」ではなく、「その人が安心して働き続けられるか」という現場目線での評価を大切にしています。
評価の4つの領域
具体的な審査は、以下の4つの評価領域に沿って行われます。
- 現場で活きる両立制度・仕組み: 治療と仕事の両立を可能にする制度や仕組みが、使いやすい形で全社的に整備・周知され、実際に活用されているか。
- キャリア継続のための支援体制: 治療中・治療後も、当事者が役割や成長の機会を失うことなく、力を発揮し続けられる環境を実現するための支援体制があるか。
- 支えあえる職場風土: 当事者だけでなく、上司やチームも含めて支えあいながら職場が機能しているか。
- 経験を組織の学びに変えるオリジナルな取り組み: 当事者の経験が組織の知見として蓄積され、制度や仕組み、文化の改善や進化につながっているか。また、企業の特徴を活かした創意工夫があるか。
入賞には「大賞」「優秀賞」「審査員特別賞」に加え、「キラリ賞」が設けられています。キラリ賞は、特に優れた取り組みを表彰する各賞とは別に、独自のキラリと光る取り組みを行った企業に授与されるものです。また、入賞以外の応募企業すべてに「パートナー賞」が贈られ、取り組みへの参加そのものが広く讃えられます。入賞企業にはトロフィーと認定証が授与され、その優れた取り組みはCSRプロジェクトのホームページやSNSを通じて紹介される予定です。
注目の審査体制と審査員からの応援メッセージ
本アワードの審査は、制度や仕組みの整備だけでなく、それを実際に機能させる「人の行動」や「組織文化」に焦点を当てた点が大きな特徴です。その審査を支えるのが、行動経済学の第一人者と、当事者視点を持つ組織開発の専門家という、多彩な顔ぶれの審査員です。
行動経済学と当事者視点の特別審査員
特別審査員には、行動経済学の第一人者である大阪大学特任教授の大竹文雄氏と、組織開発コンサルタントであり、ご自身も乳がん経験者である勅使川原真衣氏の2名が迎えられています。
大竹氏は、制度だけでは解決できない「人の行動」や「組織文化」の側面から、企業の取り組みを評価します。一方、勅使川原氏は、当事者視点と組織変革の両面から、誰もが働きやすい環境づくりについて審査を行います。
制度を整えても、「迷惑では」「言い出しにくい」という心理的な壁は残ります。大切なのは、本人が声を上げやすく、周囲も自然に支え合える「ちょっとした工夫(ナッジ)」です。
特別審査員 大竹文雄氏の応援コメントより
できる・できないを超えて、ただ在ることを認めてくれたのは、周りの存在でした。これが生き抜くのではなく、生き合うことなのか、と。
特別審査員 勅使川原真衣氏の応援コメントより
審査では、制度の有無だけでなく、それが現場でどのように受け止められ、活用されているかに重きが置かれます。大竹氏の指摘する「心理的な壁」を乗り越えるための工夫や、勅使川原氏が語る「生き合う」職場づくりの実践が、高い評価を得る鍵となるでしょう。
WorkCAN’sの取り組みと想い
審査員には、特別審査員に加えて、一般社団法人CSRプロジェクトを中心に、様々な企業の人事やCSR担当者などで構成される「WorkCAN’sコアメンバー」7名も加わります。
WorkCAN’sは、「働く仲間を孤立させない」企業文化づくりを推進する有志企業連合です。彼らは、当事者から「周囲にどう伝えればよいかわからなかった」「配慮してもらうことに申し訳なさを感じた」といった声を聞く一方で、「“無理しないで”の一言に救われた」「病気になっても居場所があると思えた」という経験が、その後の人生に大きな影響を与えることも知っています。
その経験に基づき、このアワードでは、“制度の数”ではなく、「その人が安心して働き続けられるか」という視点を大切にしながら、多様な実践を社会へ発信していくことを目指しています。
がんと就業は誰にとっても身近な課題
がんと診断された後も仕事を続けることは、多くの人にとって重要な関心事です。日本人の2人に1人が一生のうちにがんを経験すると言われています。医療技術の進歩により、治療を続けながら働く人は増えていますが、一方でがんに罹患した後に退職を選ぶ人は約2割に及ぶというデータもあります。
・日本人の2人に1人ががんを経験するという統計があります。
・がんに罹患した後に退職した人は約2割に及びます。
このような現状を背景に、近年、すべての企業に対して、治療と仕事の両立支援が努力義務として求められるようになりました。これは、柔軟な勤務制度や休暇制度といった「制度の整備」だけでなく、職場の理解促進や支援体制の整備といった「運用面」の強化も含まれています。
結婚や出産などライフステージの変化に伴い、将来の病気リスクに備えて保険の見直しを検討する方も多いでしょう。その際に注目すべきは、一時金の額や保障内容だけでなく、万が一の時に「働き続ける」ことを支える社会の動きや企業の取り組みです。今回のアワードで表彰・紹介される優良事例を知ることは、自分が働く会社や業界の未来像を考えるきっかけにもなります。
もしもがんと診断された場合、経済的な不安に加えて「仕事を続けられるか」という心理的負担は大きなものです。このアワードは、そのような不安を軽減し、誰もが安心して能力を発揮できる職場環境づくりに貢献する取り組みを広く社会に発信することを目的としています。
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