日本能率協会総合研究所(JMAR)が提供するMDB Digital Searchは、日本国内のサイバー保険市場を調査し、市場規模を推計しました。
日本のサイバー保険市場は、損害保険会社が現在のサイバー保険の一部にあたる「個人情報漏洩保険」を打ち出し、2005年の個人情報保護法の施行によって急拡大しています。加入件数は2006年以降に伸び悩みを見せるものの、2015年に国内大手損害保険会社が包括的なサイバー保険を発売。以降、市場が拡大しており、2023年度には約700億円に達する見込みです。
2015年5月には、標的型メール攻撃の被害により、日本年金機構から約125万件の年金情報が外部に流出。警視庁によると、2013年には500件未満だった標的型メール攻撃が2017年には約6,000件となっており、10倍以上に増加しています。
2016年からは企業に従業員のマイナンバー管理が義務づけられ、2017年に個人情報保護法が改正。小規模な事業者も、同法の対象となりました。
また、2020年の東京五輪の開催に向けて、サイバー攻撃がさらに激しくなると考えられており、サイバー保険の需要が増加しているとのことです。