ジェイアイ傷害火災保険が2018年度の海外旅行保険契約者の事故発生状況を発表したところ、2018年度の事故発生率は3.70%(27人に1人)でした。
補償項目別事故状況を見ると、ケガや病気の治療費用や医療搬送費用を補償する「治療・救援費用」が約半数となる46.4%でした。続いて、手荷物の盗難・破損を補償する「携行品損害」26.9%、偶然な事故での出費を補償する「旅行事故緊急費用」23.0%となっています。
対前年比では、台風の影響により旅行事故緊急費用の割合が高くなり、治療・救援費用、携行品、旅行キャンセル・中断の割合が低下しました。
地域別に見ると、ヨーロッパやアフリカでは「携行品損害」、北米、アジア、オセアニアでは「治療・救援費用」の割合が多く、グアム・サイパンでは「旅行事故緊急費用」が圧倒的に高い割合となっています。
治療・救援費用の保険金額「無制限」選択割合は、44.0%でした。インターネット契約や企業包括契約を除き、旅行代理店等での海外旅行保険加入者に限ると、76.2%が「無制限」のプランを選択しています。
「治療・救援費用」の保険金支払いが300万円以上の高額医療費用事故は、欧米が特に多くなりました。治療・救援費用の保険金支払最高額は、3,052万円となっています。
シニア層(65歳以上)の事故割合を見ると、全体の件数に対して約4割を占めており、高額医療費用事故発生率が昨年度と同様に65歳未満のおよそ4倍となっています。原因は脳疾患が最も多く、その他では転倒によるケガ、心疾患、肺疾患、胃腸系の疾患などがありました。