NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションは、今回初めて「NPSベンチマーク調査2021生命保険部門 請求体験調査」を実施し、その結果を発表しました。
「NPSベンチマーク調査2021生命保険部門 請求体験調査」は、生命保険会社の体験の中でもロイヤルティへの影響の大きい、保険金・給付金の請求体験に焦点をあてた調査です。
今回、生命保険部門 請求体験調査の対象となった生命保険会社は12社。請求体験を受けてのNPSが最も高かった生命保険会社は「ソニー生命」でした。2位「東京海上日動あんしん生命」、3位「メットライフ生命」となっています。
生命保険会社との契約、アフターフォローなどの一連の体験を包括したNPSベンチマーク調査2021生命保険部門と、今回の請求体験調査を比較すると、請求体験調査のNPS平均の方が20ポイント程度高くなっています。
NPSのトップは「ソニー生命」-11.9ポイントでした。2位は「東京海上日動あんしん生命」-21.4ポイント、3位は「メットライフ生命」-24.6ポイントとなりました。トップ企業とボトム企業の差は29.6ポイント、12社のNPS平均は-30.6ポイントです。
1位のソニー生命は、「支払い金額・内容への納得感」「請求から支払いまでの迅速さ」で業界トップの評価を得ました。さらに、Webサイト関連の項目や、担当者に関連した項目でも高い評価を得ています。
2位の東京海上日動あんしん生命は「担当者の説明の分かりやすさ」や「オペレーターの親身な対応」といった人を介したコミュニケーションの部分、3位のメットライフ生命は「Webサイトでの情報収集のしやすさ」といったWebサイト関連の項目や、「請求から入金までの流れ・手順のわかりやすさ」といった請求関連の項目で高い評価を得ています。
保険金・給付金の請求体験での16の要因別に満足度を0~10の11段階で尋ねたところ、業界全体で満足度平均が高かった項目1位は「オペレーターの説明の分かりやすさ」でした。「請求から支払いまでの迅速さ」「手続きの簡単さ」「オペレーターの寄り添う姿勢・親身な対応」が続いており、コールセンター(オペレーター)に関連した項目と手続きの迅速さ・簡単さが満足度上位となっています。
最も満足度が低かった項目は「Webサイトでの不明点の確認のわかりやすさ(Q&Aなど)」がトップとなり、「Webサイトでのご自身の保険内容の確認のしやすさ」が続いています。
請求体験でのロイヤルティの要因を分析すると、業界全体でロイヤルティを醸成している主要な要因は「担当者の説明のわかりやすさ」と「Webサイトでの請求手続きの実施のしやすさ」の2項目でした。ロイヤルティを高めるために優先的に改善すべき課題項目は、「Webサイトでの不明点の確認のわかりやすさ(Q&Aなど)」「Webサイトでの自身の保険内容の確認のしやすさ」など、満足度の低かったWebサイトに関連する項目となっています
満足度の高い「コールセンターの対応よさ」や「手続きの迅速さ」は、ロイヤルティへの影響は限定的ではあるものの、「あって当たり前品質」として一定の品質が期待される傾向がみられました。デジタルを通じた情報発信の分かりやすさについては、課題がみられる結果となっています。
保険金・給付金請求手続きで利用した手段や経路を調べると、49.8%が回答した「担当者」が最も割合が高くなっています。次いで、「コールセンター」27.3%、「公式Webサイト」20.9%となりました。利用した経路や手段別のNPS分析では、-23.9ポイントだった「公式Webサイト」が最も高く、次いで、「コールセンター」-25.2ポイント、「担当者」-30.6ポイントとなっています。
「公式Webサイト」の利用者に対し、公式Webサイトでの請求申請手続きの実施有無と、申請手続きの完結有無を調査した結果では、公式Webサイト利用者のうち、60.0%が請求手続きがWebで完結していることがわかりました。Webの利用者の中でも、特にこの層のNPSが高くなっています。
・調査対象企業(アルファベット順、50音順、調査対象企業数は13社ですが、ランキング対象は12社)
SOMPOひまわり生命、アクサ生命、アフラック、オリックス生命、かんぽ生命、住友生命、ソニー生命、第一生命、東京海上日動あんしん生命、日本生命、プルデンシャル生命※、明治安田生命、メットライフ生命
※ランキング対象外