年金は定年後の生活を保障する制度の一つです。給付時期の引き下げが図られるなど、公的年金の運用方法は社会情勢に合わせて変化しているため、個人年金への加入を考えている方も少なくないかもしれません。今回は老後の保障を補う日本生命の「年金保険」の評価やメリットについて紹介します。
目次
日本生命の個人年金「みらいのカタチ 年金保険」とは
「年金保険」は個人年金保険の商品
日本生命が販売する「みらいのカタチ 年金保険」は個人が任意で加入できる保険であり、保障面では公的年金とは異なる部分もあります。そのため、老後の保障を充実させたいと考える人に適した保険と言えます。
平成29年4月には保険料率の改訂が行われ、「みらいのカタチ 年金保険」では払込期間が20年以下の場合・20年超の場合いずれについても0.85%となっています(2018年1月現在)。保険料率については今後も変動する可能性があるため、最新の情報を確認するようにしてください。
3大疾病に備える「保険料払込免除特約」をつけられる
「みらいのカタチ 年金保険」には、3大疾病と呼ばれるがん・急性心筋梗塞・脳梗塞にかかった際に保険料の払込みが免除される「保険料払込み免除特約」をつけられます。3大疾病を患うと、入院中だけでなく後遺症によって働けなくなるケースもあります。そのような際、保険料払込免除特約をつけていると金銭的な負担を軽減することができると言えます。
日本生命の「年金保険」の保障内容
年金がもらえる条件は、「年金支払基準日に被保険者が生きていること」
「みらいのカタチ 年金保険」に加入した場合、年金をもらうためには「年金支払基準日に被保険者が生存していること」という条件を満たさなくてはなりません。年金支払基準日の第1回目は年金開始日、第2回目以降は第1回年金支払基準日の毎年の応当日(同じ日付)となります。
年金開始日の前日には年金の支払期間・年金の種類・第1回年金支払基準日を変更することもできます。年金支給日前に被保険者が死亡した場合には死亡保険金受取人に死亡保険金が支払われ、年金開始日以後に死亡した場合には年金受取人に死亡一時金が支払われます。
年金の支払い期間は、「5年」「10年」「15年」のいずれかを選択
支払期間は「5年」「10年」「15年」の中から選択でき、選択した期間に応じて毎年同額の年金額が支払われます。例えば支払期間を5年に設定した場合、5年間に渡って保険料支払いに応じた額の年金が支払われます。
年金受取開始後には、一括受け取りにも変更可能
年金の受け取り方は、毎年定額を受け取る方法から一括受け取りに変更することができます。ただし変更できるのは年金受取開始後で、一括受取後は年金の受給権が失われることとなります。
日本生命の「年金保険」に加入するメリット・デメリット
個人年金保険料控除が受けられる
「年金保険」には「個人年金保険料税制適格特約」をつけられます。この特約をつけることで、払い込む年金保険の保険料について一般生命保険保険料控除とは別枠で所得控除が適用されます。ただし、以下の税制適格要件を満たす必要があります。
1.年金受取人は契約者またはその配偶者のいずれかであること。
2.年金受取人は被保険者と同一人であること
3.保険料払込期間が10年以上であること
4.年金開始日における被保険者の年齢が60歳以上で、かつ年金支払期間が10年以上であること
配当金は「年金開始前」「年金開始後」で取扱いが異なる
日本生命の決算の際に剰余金が生じた場合、保険契約者に配当金が支払われることとなります。配当金は、契約者からの請求があった時、もしくは保険契約が消滅した時のいずれかに支払われます。複数の保険契約を組み合わせている場合には、全ての保険契約が消滅したタイミングで支払いが行われます。
途中解約は損をする可能性がある
保険契約を解約もしくは消滅させた場合には支払った保険料のすべてが契約者に払い戻されるとは限らないため、損をしてしまう可能性があります。また、一度保険契約を解除すると元に戻すことができないケースも考えられます。個人年金に加入するかどうかは、利回りや条件などを考慮して判断しましょう。
日本生命の「年金保険」の加入シミュレーション
5年確定年金(年金額72万円)に加入する場合
契約時の年齢が7歳で払込満了および年金開始年齢を52歳に設定し、月払・口座振替扱にて保険料を支払う場合、男性の保険料は月額6,242円、女性の保険料は月額6,235円となります。なお、死亡保険金額の算定はその時点における日本生命所定の利率によって計算されることとなります。
10年確定年金(年金額72万円)に加入する場合
契約時の年齢が30歳で払込満了および年金開始年齢を60歳に設定し、月払・口座振替扱にて保険料を支払う場合、男性の保険料は月額19,022円、女性の保険料は月額19,008円です。死亡保険金額の算定に使用される利率については、5年確定年金の場合と同様です。
まとめ
個人年金保険へ加入することは老後の生活へ備える手段の一つと言えます。他の保険についても言えることですが、不明点があれば窓口などへ問い合わせを行い、メリットだけではなくデメリットも考慮した上で契約を検討しましょう。