老後の生活資金の準備として個人年金保険に加入する人が多いですが、契約当初は保険料の支払いに余裕があっても、保険料が負担となり解約を考えることもあります。第一生命でも個人年金保険を扱っていますが、解約をすると損なのでしょうか。この記事では第一生命の個人年金保険の特徴や、解約を避ける方法について説明します。
目次
個人年金保険とは
老後の生活を豊かにするための保険
日本は世界の中でも長寿国と言われるようになっていますが、老後の生活においては公的年金だけでは現役時代の生活水準を保つことは難しいと言います。そのため、老後の生活資金の準備は自助努力が必要であり、老後への積み立ての方法の1つとして個人年金保険があります。
老後の資金のために自分で銀行へ毎月一定額を貯金していく方法もありますが、貯金は自己管理のため、途中で貯金をやめてしまうケースもあります。しかし、個人年金保険は毎月一定額の保険料を支払わなければならないため、いわば強制的に老後への資金を貯めることができるのです。
年末調整で控除できる
個人年金に加入することによって、年末調整や確定申告で保険料控除を受けることが可能です。控除できる金額は、年間の支払った保険料によって相違しますが、一般生命保険料控除とは別枠で保険料控除を受けることができます。ただし控除額には上限があり、旧契約の場合は50,000円、新契約の場合は40,000円、新旧両方の契約がある場合には上限額は40,000円までです。
解約すると元本割れするデメリットも
個人年金保険は、保険料を長年にわたって積み立てていく貯蓄型の保険です。そのため、短期間で解約すると支払った保険料よりも解約返戻金の方が少なくなってしまうという元本割れを起こす可能性が高いです。また、保険によっては長期間保険料を払い込んでも解約をした場合には元本割れを起こしてしまうものもあります。
第一生命の個人年金の特徴
子供の教育資金にもできる「しあわせ物語」
「しあわせ物語」は、契約時に受取年金額が決定している個人年金です。受け取れる金額が決定しているため、公的年金までのつなぎとして加入するなど、計画的にお金を貯めたい人に向いている保険です。契約期間にもよりますが、解約すると払込保険料よりも解約返戻金が下回る可能性が高いです。
子供を被保険者として加入し、教育資金が多く必要となる中学生から大学卒業までの10年間、教育資金を年金として受け取ることも可能です。ただし、教育資金として加入した場合は個人年金保険料控除の対象にはなりません。
年金額重視の「ながいき物語」
「ながいき物語」は、払込期間中の死亡保障をなくし解約返戻金を抑えることで、年金額を大きくするタイプの個人年金です。加入できるのは、50歳から80歳までとなっており、5年、10年などの確定年金もしくは終身年金を選ぶことができます。払い込みが完了するまでは、解約返戻金は払込保険料を下回ることが特徴です。
保険料が負担になったら解約しかない?
貯蓄型の保険は貸付を利用できることも
定期保険などの場合は支払った保険料は掛け捨てとなっていますが、貯蓄型の場合は少しずつ貯蓄されていきます。そのため長期に渡って契約している場合、解約返戻金が貯まっていき、解約返戻金の中から貸付を行うことができます。保険会社によって解約返戻金のうちの貸付限度額が相違しますが、現金が必要となった場合にはまず解約ではなく契約者貸付制度を利用すると良いでしょう。
年金額の減額も視野に
た保険料が経済的な負担になってしまった場合には、主契約である年金額を減らすことで保険料を安くすることができます。減額することによって保険料の負担が軽減されるので、継続してきた貯蓄を解約せずに個人年金を継続していくことが可能となります。ただし、一旦減額すると元に戻すことはできないので、十分な検討が必要です。
保険料をシュミレーションでチェック
積立年金「しあわせ物語」の見積もり例
30歳男性が、60歳払込満了の年金受け取り期間が10年間の確定年金に加入した場合、毎月の保険料は月額32,000円です。受取開始後の年金額は、1,205,900円となります。
「しあわせ物語」を教育資金として活用する場合のシミュレーションも見てみましょう。子供が0歳、毎月の保険料は30,000円で保険料の払込期間を12年間で契約すると、子供が12歳から10年間、440,200円の年金を受け取ることができます。
とんちん年金「ながいき物語」
とんちん年金「ながいき物語」の10年保障期間付終身年金に55歳で加入し、70歳まで保険料を支払い70歳から年金受給を開始する場合、毎月の保険料は54,000円です。この契約内容の場合、1年間で受け取る年金額は男性の場合501,900円、女性の場合404,000円となります。
とんちん年金「ながいき物語」の10年保障期間付終身年金に加入した場合、10年間の年金受け取りが保障され、その後は生きている限り年金を受け取ることができます。そのため男性は89歳、女性は94歳以降になれば年金の受取額が払込保険料を上回ります。
まとめ
個人年金保険に加入すると、老後の生活資金や子供の教育資金を備えることができます。また、万が一保険料の支払いが負担となった場合には、契約者貸付を利用したり、年金額を減らすことで保険料を軽減することが可能です。資産作りの手段の1つとして個人年金保険を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。