チューリッヒ保険会社は、「あおり運転実態調査」を実施し、その結果を発表しました。対象は、1週間に1回以上運転している全国のドライバー2,230人です。
「あおり運転の厳罰化を盛り込んだ改正道路交通法」を知っているかを尋ねたところ、78.8%が「知っていた」と回答。前年の調査で「知っている」と回答した人より3.3ポイント増加しており、悪質なあおり運転に対するより厳しい罰則への関心の高さが伺える結果となりました。
次に危険運転があおり運転の厳罰化によって減少すると思うかを尋ねたところ、76.9%が「減少すると思う」と回答しました。減少しないと答えた理由を見ると、70.1%が「危険な運転をする人の心理や行動は変わらないと思う」と回答しており、ドライバーのあおり運転に対する不安が伺えます。
あおり運転をされた経験の有無を尋ねた結果では、57.9%が「ある」と回答。前年の調査結果である59.8%からほぼ変わっていませんでした。あおり運転をされた時期を見ると、24.4%が「1年以内」と回答しています。
あおり運転の内容は、「あなたの自動車に激しく接近し、もっと速く走るように挑発してきた」が最も多く、73.5%を占めました。2位は「車体を接近させて、幅寄せされた」25.3%となり、前年同様に「車体を接近」させる行為が最も多い結果となっています。
あおり運転を受けたときにとった対処法は、43.8%が回答した「道を譲った」43.8%が最も多くなりました。続いて「何もしなかった」39.5%、「ドアや窓を完全にロックして閉めた」11%、「他の道に逃げた」11%となり、前年に引き続き「やり過ごす」対応が目立っています。
次にあおり運転をされたきっかけとして思い当たるものを尋ねたところ、「制限速度で走っていた」17.2%、「車線変更をした」14.7%、「追い越しをした」14.7%となり、スピードや進路変更が上位を占める結果となりました。
あおり運転を受けたことがあるドライバーを対象にあおり運転をされないように工夫していることを尋ねた結果では、57.8%が「車間距離をしっかりとる」と回答。続いて「ウィンカーは早めに出すようにしている」40.5%、「周囲をよく見て、相手に譲るようにしている」36.5%となりました。前年は22.8%だった「ドライブレコーダーを設置した」は35.5%に増加しており、自衛のためにドライブレコーダーを設置する人が増えています。
最後に、新型コロナウイルス感染症の予防として車の利用が増えるかを尋ねました。その結果、76.5%が「増えると思う」と回答しました。