株式会社LandSitzは2026年7月31日、全国の20代から60代の男女500名を対象に実施した「副業・不労所得に関する意識調査」の結果を発表しました。調査によると、「不労所得に憧れる」と答えた人は88.0%に達する一方、実際に取り組んでいる副業の約6割は月5,000円未満という、理想と現実の間に大きなギャップがある実態が明らかになりました。
調査結果から見える「憧れ」と「現実」の大きなギャップ

多くの人が「働かずに得られる収入」に強い関心を寄せているものの、実際の行動は「時間を切り売りする労働型」に偏り、収入も小額にとどまる傾向が見られます。
「不労所得に対してどのような印象を持っていますか」という質問では、「強く憧れる・目指したい」が49.0%、「やや憧れる」が39.0%で、合計88.0%が肯定的な印象を持っていました。一方で、「既にできている」と答えた人はわずか0.8%にとどまり、憧れている人の数と実現できている人の数には圧倒的な差があることがわかりました。
憧れの対象は「不労所得」であっても、実際に手を出しているジャンルは異なります。
| 憧れの対象 | 実際に取り組んでいるジャンル(上位) |
|---|---|
| 不労所得(資産が働く) | 労働型(時間を売る) |
| ・不動産投資 (3.0%) ・株式投資 (19.2%) ・投資信託 (22.0%) | ・クラウドソーシング・在宅ワーク (57.0%) ・ポイ活・アンケートモニター (50.0%) |
上位2項目はいずれも自分の時間と労力を投下し続けなければ収入が発生しない「労働型」の副業です。資産が収入を生む「不労所得型」の代表格である「不動産投資」に取り組んでいる人はわずか3.0%と、ごく少数でした。
副業による月間平均収入については、「5,000円未満」が41.0%で最多となりました。これに「収入はない・ほぼゼロ」の18.0%を合わせると、59.0%が月5,000円未満という結果です。一方で、月10万円以上の収入を得ている人はわずか4.4%にすぎません。多くの人が副業に取り組みながらも、その成果は「お小遣い程度」の水準にとどまっているのが現状です。
この結果は、手軽に始められる労働型副業を選んだものの、その対価が時間に見合わないと感じているという、調査の自由記述の声とも一致します。多くの人が「時間を切り売りする働き方」の限界を感じつつも、次の一歩を踏み出せずにいる様子がうかがえます。
なぜ不労所得は憧れだけに終わりがちなのか

多くの人が理想とする不労所得ですが、実際にそれを実践している人はごく少数です。調査では、不労所得への憧れと現実の行動との間に大きな隔たりがあることが明らかになりました。その背景には、主に3つの要因が考えられます。
始めるハードル:知識と原資の壁
調査結果を詳しく見ると、不労所得型の副業が広がらない最大の理由は、「始めるための知識と初期資金が必要」というハードルの高さにあると考えられます。実際、取り組んでいる副業のジャンルで上位を占めたのは「クラウドソーシング・在宅ワーク」(57.0%)と「ポイ活・アンケートモニター」(50.0%)で、いずれも元手がほとんどかからず、すぐに始められる「労働型」です。一方で、資産が収入を生む「不労所得型」の代表格である「不動産投資(家賃収入など)」に取り組んでいる人はわずか3.0%にとどまりました。
資産運用には、株式や投資信託の仕組み、リスクとリターンの関係など、一定の理解が必要です。さらに、投資には元手となる資金も求められます。これに対し、ポイ活や簡単なデータ入力などは、特別な知識や大金がなくても「今日から」始められる手軽さが魅力です。憧れはあっても、最初の一歩を踏み出す敷居の高さが、行動を阻んでいる現状が浮かび上がります。
自由記述から見える「時間対効果」への不満
調査では自由記述として、多くの人が労働型副業に対して「割に合わない」という実感を抱いている様子が明らかになりました。効率の悪さや時間の無駄を感じたという声が数多く寄せられています。
手軽に始められると思いポイ活アプリをダウンロードしましたが、数十円を稼ぐために動画広告を何度も見たり、多くの時間を費やしたりする必要があり、非常に効率が悪いと感じました。
アンケート回答のポイ活で、少しずつポイントを貯めることがありますが、時給に換算してみるととんでもなく安価だということがわかり、時間の有効活用ができていなかったと反省しています。
このように、手軽さゆえに始めたものの、得られる収入に対して投入する時間や労力が大きすぎるという「時間対効果」への不満が、多くの人に共通する課題となっています。これは、労働型副業には収入の上限が存在するという根本的な限界を示しています。
生活防衛と将来不安が背景にある動機
では、なぜ多くの人はこのような労働型の副業に取り組むのでしょうか。その動機を探ると、日々の生活と将来への切実な備えが見えてきます。副業を始めた(または始めたい)理由の上位は以下の通りです。
- 自由に使えるお金を増やしたいから(54.0%)
- 本業の収入だけでは足りないから(40.8%)
- 将来・老後の備えのため(32.6%)
「今の収入では足りない」「将来が不安」という、生活防衛と将来不安が強い動機となっていることがわかります。このような切実なニーズがあるからこそ、すぐに始められて確実に(たとえ少額でも)収入が得られる労働型の副業が選ばれやすいのです。また、「働かずに得られる収入がほしいから」(22.0%)や「資産を増やしたい・お金に働いてほしいから」(20.2%)という不労所得への志向も上位にあり、理想と現実の間で悩む姿が垣間見えます。
不労所得が憧れだけに終わる背景には、「知識・資金の壁」「労働型副業の時間対効果の低さ」「生活防衛という切実な動機」の3つの要因が複雑に絡み合っています。多くの人が理想とする「資産が働く仕組み」への移行には、この3つの課題を一つずつクリアしていくことが求められます。
不労所得の実現に向けた具体的な一歩

多くの人が憧れる不労所得ですが、その実現に向けてどのように行動すべきか悩んでいる人も少なくありません。調査では、82.2%の人が「今後、副業・不労所得で『不労所得』の割合を増やしたい」と回答しています。これは、現在の“労働型”の副業に限界を感じ、より持続可能な収入源を求めている現れと言えるでしょう。
自由記述では、「労働型の副業で資金を貯め、そのお金を元手に資産運用を始める」という段階的なアプローチを実践している人の声が見られました。例えば、夜間のアルバイトで200万円を貯め、その資金で積立投資を始めたという50代女性や、クラウドソーシングの収入に加え、手間のかからない積立投資も並行しているという40代女性の例があります。これは、資産形成への第一歩として現実的で参考になる方法です。
まずは、クラウドソーシングやポイ活など、自分の時間と労力を投下する“労働型”の副業で、投資の原資となるまとまった資金をコツコツと貯めます。この段階では、収入の額よりも「確実に続けられること」「貯蓄する習慣を身につけること」が重要です。
ある程度の資金が貯まったら、その一部を不労所得を生む資産運用に回します。調査では、投資信託や積立投資を始める人が多く見られました。この移行は、「時間を売る収入」から「資産が働く収入」への構造的な変化を意味します。
資産運用を始めた後は、短期的な値動きに一喜一憂せず、長期的な視点で継続することが肝心です。ある回答者は「焦って売却せず積立を続けたことで、コツコツ続けることの大切さを実感した」と語っています。資産が生む収入には、時間をかけることで増える「積み上げ効果」が期待できます。
労働型の副業には、時間や体力という明確な上限があります。一方で、資産運用は、一度仕組みを作れば時間をかけずに収入が得られる可能性があります。調査で浮き彫りになった憧れと現実のギャップを埋めるためには、このような現実的なステップを踏み、少しずつでも「資産が働く仕組み」を自分のものにしていくことが近道かもしれません。
将来設計を見据えた、リスク管理と資産形成の考え方

多くの人が憧れる不労所得の背景には、単に「楽してお金が欲しい」という願望だけでなく、将来への経済的不安や、安定した生活基盤を築きたいという真摯な欲求が隠れています。調査でも、「将来・老後の備えのため」が32.6%、「本業の収入だけでは足りないから」が40.8%と、人生の先行きに対する懸念が副業や資産形成への動機となっていることがわかります。理想と現実のギャップを埋め、真の経済的安心を手に入れるためには、リスク管理と長期的な視点に立った計画が不可欠です。
資産形成の第一歩は正しい知識と計画から
資産形成を始める際に最も重要なのは、それぞれの方法の仕組みとリスクを正しく理解することです。調査では、多くの人が「何から始めたらいいのかわからない」と感じていることが自由記述からうかがえます。株式投資や不動産投資などは、価格変動や空室リスクなどの不確実性が伴います。こうしたリスクを恐れるあまり、手軽な「労働型」の副業に留まってしまうケースが多く見られるのです。
- まずは少額から始めることで、実践を通じて感覚をつかむ
- 一つの資産に集中せず、複数の種類に分散することでリスクを軽減する(分散投資)
- 短期的な値動きに一喜一憂せず、長期的な視点で保有し続ける
資産運用には元本割れのリスクがあります。必ず余裕資金で行い、自分でリスクを理解した上で始めることが大切です。
保険も含めた総合的なリスクヘッジを
将来のリスクに備える手段は、資産運用による「攻め」の準備だけではありません。病気やケガ、万が一の際の家族の生活を守る「守り」の準備も、総合的なリスク管理においては欠かせません。生命保険や医療保険に加入することは、予測できない事態による経済的損失を補填し、蓄えた資産を守るための重要なセーフティネットとなります。
資産形成は「将来の豊かさを築く」ためのものです。一方、保険は「今ある生活や資産を、突然のリスクから守る」ためのものです。両者は車の両輪のように、将来に対する安心を構成する重要な要素です。ライフステージの変化に合わせて、資産形成と保険のバランスを見直していくことが、長期的な安心につながります。
大切なのは、資産形成と保険による保障をバランスよく組み合わせ、自分や家族にとって最適な将来設計を描くことです。不労所得への憧れを、単なる夢で終わらせないためには、正しい知識に基づいた一歩を踏み出す勇気と、長期的な視点を持つことが何よりも重要です。
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