2026年7月30日、FWD生命保険株式会社が発表した調査によると、猛暑に対して不安を感じる人が8割を超えていることが明らかになりました。特に、経済的な負担と健康リスクへの懸念が大きく、多くの人が具体的な備えの必要性を感じている一方、実際の行動は限定的であるという“意識と行動のギャップ”が浮き彫りとなっています。
猛暑への不安は高く、健康・経済面への影響を懸念

同社が20〜59歳の男女1,000名を対象に実施した調査では、猛暑に対して何らかの不安を感じる人は84.6%にのぼりました。不安の具体的な内容としては、生活に直結する「電気代の高騰(56.2%)」と、命に関わる「熱中症(54.3%)」が上位を占めています。また、猛暑による支出の増加を実感している人は59.3%に達し、多くの人の家計が暑さに影響を受けている実態が示されました。
- 猛暑に不安を感じる人:84.6%
- 電気代の高騰に不安を感じる人:56.2%
- 熱中症に不安を感じる人:54.3%
- 支出増を実感する人:59.3%
このような不安を背景に、保険や健康への備えの重要性を感じている人は57.6%と、こちらも約6割に達しました。しかし、実際に行動に移している人はごくわずかです。調査では、いざという時のために「かかりつけ医や相談先を確認した」人は4.6%、「保険の内容を確認・見直した」人は2.5%にとどまりました。
多くの人が猛暑のリスクを認識し、備えることの大切さは理解しているものの、具体的な一歩を踏み出せずにいる“ギャップ”が存在しているといえるでしょう。次に、このギャップがどのような場面で生じているのか、働き方に関する調査結果を見ていきます。
気温40℃時代の働き方、評価を気にした出社と集中力低下

調査では、気温が上昇する中での働き方に注目が集まっています。多くの人が猛暑の中でも通勤や出社を続けている一方で、その背景には職場環境への懸念が潜んでいます。
調査によると、約7割(69.0%)の人が「周囲の評価や目を気にして」猛暑でも出社していることが明らかになりました。また、「出社したくない」と感じ始める気温として最も多かった回答は、真夏日の基準である「30℃程度(24.6%)」でした。これは、気温が30℃を超えた時点で、企業や組織による通勤時の暑さ対策が人々から求められていることを示しています。
一方、働き方に対する意識の変化も見られます。猛暑を理由に在宅勤務へ切り替えたいと考える人は4割以上(42.9%)にのぼりました。この傾向は特に女性に強く、女性では52.5%が在宅勤務への切り替えを希望しているのに対し、男性は37.1%でした。
- 猛暑でも出社を続ける理由の1位は「周囲の目(69.0%)」
- 「出社したくない」と感じ始める気温は「30℃程度」が最多
- 在宅勤務への切り替え希望は女性でより顕著(女性52.5%、男性37.1%)
- 猛暑日の業務で最も感じる影響は「集中力の低下(51.5%)」
実際に猛暑が仕事に与える影響について尋ねたところ、「集中力の低下(51.5%)」を強く感じている人が半数を超えました。次いで「休憩や作業の中断が増える(28.8%)」「判断スピードが低下する(23.4%)」という回答が続き、暑さが直接的に業務の質や生産性に影響を及ぼしている実態が浮き彫りとなりました。
これらの結果は、気温の上昇が単に不快というだけでなく、人々のワークライフバランスや健康、そして企業の生産性にまで深く関わる問題であることを示しています。在宅勤務の希望と実際の出社行動の間にギャップが生じている背景には、職場の文化や評価制度など、働く環境そのものの見直しが求められているのかもしれません。
社会への要望と失われつつある夏の風景

猛暑が生活を脅かす中、多くの人々は社会としての対応を求めています。調査では、最高気温が40℃以上の「酷暑日」を意識して外出を控えた人は39.8%にのぼりました。また、光熱費を気にするようになった人は34.3%でした。こうした変化を受け、社会環境の整備を望む声が多く上がっています。
- インフラ(電力)の強化(47.1%)
- サマータイムやシエスタの導入(31.5%)
- 学校・保育施設の休校基準づくり(27.1%)
気温の上昇に対応した新しい働き方や生活習慣、そして子どもの安全を守るための制度設計が、生活者から求められていることが分かります。
また、調査では近年の猛暑によって「減った」と感じる夏の風景についても尋ねています。その結果、私たちが思い描く“夏の原風景”が薄れつつある実態が明らかになりました。
- 子どもの外遊び(37.8%)
- 公園で遊ぶ人(33.4%)
- スーツ姿の人(29.7%)
- セミの鳴き声(18.4%)
- 長時間の夏祭り(11.1%)
「子どもの外遊び」が最も多く選択されたことは、特に子育て世帯にとって、猛暑が子どもの健康や健全な発達に影響を与える深刻な問題であることを示しています。かつては当たり前だった光景が、気候の変化によって失われつつある現実は、ライフステージの変化を迎える若い世代にとって、将来設計を考える上での重要な要素となるでしょう。
リスクの「先延ばし」と「対策のハードル」
多くの人が猛暑に対して漠然とした不安を抱えていても、具体的な備えが進まない背景には、心理的な要因があります。調査では、不安を感じる人が84.6%にのぼる一方で、いざという時に備えて「かかりつけ医・相談先の確認」を行った人はわずか4.6%、「保険内容の確認・見直し」に至っては2.5%にとどまりました。
これは、健康リスクや経済的負担への不安が「まだ起こっていない将来のリスク」として認識され、つい先延ばしにしてしまうからかもしれません。具体的な行動には、医師を探したり保険の内容を理解したりする手間や、心理的なハードルが伴うためです。対策の重要性は感じていても、「今すぐでなくても…」と考え、行動に移せない人が多いのです。
「不安があるのに行動しない」という状態は、リスクに対して無防備なまま時間が過ぎていくことを意味します。熱中症や急な体調不良は、準備ができていない時にこそ起こりやすいものです。
ライフステージの変化と備えの重要性
結婚や出産といったライフステージの変化を迎えると、この「意識と行動のギャップ」を見直す大きなきっかけとなります。なぜなら、自分一人の健康や家計だけでなく、パートナーや子どもの生活にも影響が及ぶ可能性を、より具体的に想像するようになるからです。
調査で約6割(57.6%)の人が「保険・健康への備えの重要性を感じる」と回答した背景には、このような家族を守りたいという意識も反映されているかもしれません。猛暑による体調不良や医療費の増加が、家族全体の生活設計に与える影響は小さくないでしょう。
この調査結果は、リスクを「知る」だけで終わらず、自分と家族にとって「どのように備えるか」を考えることの重要性を強く示唆しています。ライフステージが変わった今こそ、かかりつけ医の有無や加入している保険の内容を確認し、必要に応じて見直すタイミングと言えるのではないでしょうか。
猛暑対策として見直したい「健康と家計の備え」

多くの人が猛暑に対して不安を感じ、支出の増加を実感していても、具体的な対策を取れていないことが調査で明らかになりました。不安を感じる人が84.6%にのぼる一方で、いざという時に備えて「かかりつけ医・相談先の確認」を行った人はわずか4.6%、「保険内容の確認・見直し」に至っては2.5%にとどまっています。この「意識と行動のギャップ」を埋めるために、今すぐ始められる備えについて考えてみましょう。
日常的な健康管理と万が一の備え
熱中症の不安を感じる人は54.3%にのぼります。予防には水分・塩分補給が基本ですが、それだけでは不十分です。日頃の体調管理と、いざという時に頼れる「かかりつけ医」の存在が重要になります。猛暑による体調不良や熱中症は、場合によっては入院や長期の通院が必要になることもあります。その際の経済的負担や、万一働けなくなった場合の収入減少への備えも、同時に考えておきたいところです。
- 水分・塩分をこまめに補給する
- 暑さ指数(WBGT)を参考に、無理な外出を控える
- 体調が悪い時は早めにかかりつけ医に相談する
- 急な入院や通院に備え、医療保険の内容を確認する
保険見直しのポイントとタイミング
調査では、支出が増えたと感じる人の約7割が電気代の高騰に不安を抱えています。家計の支出構造が変わる時は、保険の見直しを検討する絶好の機会です。特に、ライフステージの変化や、今回の調査結果のように家計を圧迫する新たな要因が生じた時は、保障内容が今の生活に合っているか、改めて点検することをおすすめします。
現在加入している保険で、入院給付金や手術給付金がいくら受け取れるのか、通院保障はあるかを確認しましょう。特に熱中症などによる短期入院や通院を想定して、保障内容をチェックします。
猛暑による電気代の増加など、実際の生活で変わった支出を家計簿に反映させます。そのうえで、保険料が家計に与える負担を見直し、無理のない範囲での保障設計を考えます。
もしもの病気やケガで仕事を長期間休むことになった場合、収入が減るリスクに備えるのが収入保障保険です。働き方の変化や、今回の調査で明らかになった「猛暑による集中力低下」など、健康リスクを考慮した備えとして選択肢のひとつです。
備えについてのよくある質問
- かかりつけ医がいない場合、どうすればよいですか?
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まずは近隣の内科やかかりつけ医を標榜するクリニックを探し、健康診断や軽い症状の時に受診してみることをおすすめします。いざという時に慌てないためにも、普段から体調や健康相談ができる医師を見つけておくと安心です。
- 保険の見直しは、どのくらいの頻度で行うべきですか?
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大きなライフステージの変化があった時や、今回の調査のように家計に影響を与える環境の変化があった時がタイミングです。具体的には結婚、出産、住宅購入、子どもの進学、そして今回のような猛暑による光熱費増加などが契機になります。定期的な見直しとしては、1年に1度、保険証券が届く時期に内容を確認する習慣をつけるとよいでしょう。
- 熱中症による入院は、医療保険で保障されますか?
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一般的な医療保険では、医師の指示による入院であれば、熱中症による入院も保障の対象となります。ただし、給付金の支払い条件(入院1日あたりの金額、免責期間、通院特約の有無など)は契約内容によって異なります。加入している保険の約款を確認するか、保険会社に問い合わせてみましょう。
今回の調査は、環境の変化に合わせて、健康と家計の両面から「備え」について考えるきっかけとなるでしょう。漠然とした不安を具体的な行動に変える第一歩として、まずはご自身の保険証券を手に取ってみることから始めてみてはいかがでしょうか。
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