保険を契約すると保険会社からお金を借りることができる「契約貸付」という制度があるのをご存じでしょうか。「契約貸付」は現金が急に必要になったときなどに利用できるサービスです。この記事では、日本生命の「契約貸付」について紹介します。利用方法や注意点を確認していきましょう。
目次
日本生命の「契約貸付」制度とは
解約返戻金を使って、お金を一時的に借りられる制度
「契約貸付」制度とは、一時的に必要な資金を調達するため解約払戻金の範囲内で借入をすることができる制度です。つまり、「契約貸付」を利用できるのは、解約返戻金のある商品に限ります。
「契約貸付」制度のある商品例
・ニッセイみらいのカタチ(終身保険・養老保険・年金保険)
・ニッセイこどもの保険 げ・ん・き
・ニッセイ学資保険
・ニッセイ長寿生存保険(低解約払戻金型) グランエイジ
・ニッセイ一時払終身保険
・ニッセイ一時払年金保険(現在販売中止)
・ニッセイ一時払養老保険(現在販売中止)
貸付の利率は、保険契約日によって異なる
日本生命の「契約貸付」を利用した場合に適用される利率は、保険契約日によって異なります。
平成6年4月1日以前の契約・・・・・・・・・・・年率5.75%
平成6年4月2日~平成8年4月1日の契約・・・・年率4.75%
平成8年4月2日~平成26年4月1日の契約・・・・年率3.75%
平成26年4月2日以降の契約・・・・・・・・・・・年率3.00%
利率は金融情勢などにより変動します。「契約貸付」の利用を検討している人は日本生命へ確認を行ってください。
日本生命の「契約貸付」でお金を借りる方法
インターネットで手続きを行う
「契約貸付」で借り入れをするには、ホームページの「契約者専用サービス」にログインして手続きをします。手続きを行うには、事前に取引口座(送金口座)を登録しておかなければなりません。
インターネットによる契約貸付の利用案内
利用可能時間:8時~23時45分(月曜日~土曜日)・8時~20時(日曜祝日)
利用停止日 :毎月25日直前の日曜日、12/31~1/3、5/3~5/5
手数料 :無料
1日の引出し限度額:合計20万円(※)
※20万円を超える利用を希望する場合については後述します。
月~金曜日14:30までの手続き完了で当日着金
「契約貸付」を利用するときには、手続きをする曜日や時間によって着金日が異なります。月曜日から金曜日(祝日を除く)の8時~14時30分までに手続きを完了した場合には、当日中に登録口座に着金します。14時31分以降に手続きを行うと翌営業日の着金となります。
土日祝日の手続きでは、時間に関係なく翌営業日の着金となります。また登録口座が郵貯銀行の場合には、手続き時間に関係なく翌営業日の着金です。郵貯銀行を登録口座としていて土日祝日に手続きをしたときには、3営業日後が着金日となります。
日本生命の「契約貸付」でお金を返す方法
「ご契約者様専用サービス」から返済する方法
「契約貸付」制度を利用して借り入れたお金の返済方法は、2通りあります。
1つ目は前述の「契約者専用サービス」を利用しての返済です。お客様IDやパスワードを入力してログインし、返済の手続きを進めます。2つ目はATMからの返済です。すでにニッセイカードを持っており、契約日が平成24年4月1日以前の所定の契約であった場合にはATMでの返済も可能となります。
「契約者専用サービス」を経由せず、各金融機関からの振込によって返済を行うと、契約の特定に時間を要するために返済が遅延する可能性があります。スムーズに返済手続きを進めるためには、「契約者専用サービス」を利用するのがよいでしょう。
返済後は2営業日程度でホームページから確認できる
「契約貸付金」の返済をしたときには、「契約者専用サービス」から返済状況を確認することができます。返済方法によって金融機関からデータが連携されるタイミングは異なり、それぞれの所要日数は以下の通りです。
インターネットバンキングから返済した場合・・・2営業日程度
ペイジー(※)から返済した場合・・・・・・・・・・・2営業日程度
振込用紙を利用して返済した場合・・・・・・・・3週間程度
※ペイジー(Pay-easy)…PCやスマートフォン、ATMなどから支払い・返済などができるサービスのこと。利用できる金融機関に限りがあるため、事前に確認を行ってください。
契約貸付制度を利用するときの注意点
ニッセイカード(ATM取引)は、2018年9月22日で終了する
契約貸付制度をATMで手続きすることができるニッセイカードは、2018年9月22日をもってサービスが終了します。クレジット提携カードについても、クレジットカードの有効期限に関わらず同日にサービス終了となります。
ニッセイATMや提携ATMで行っていた契約貸付制度の手続きは、ホームページの「契約者専用サービス」または電話による自動取引(はいっ!TEL)で引き続き行うことが可能です。また、返済手続きについては、2018年1月4日よりペイジー決済も利用可能です。日本生命のホームページから機関番号等を取得し、最寄りのATM等で返済するようにしてください。
「20万円を超える貸付」は書類手続きが必要
前述の通り、「契約貸付」制度では1日に利用できる金額に限度があります。「契約者専用サービス」及び「はいっ!TEL」で借入を行った場合、1日の引出し限度額は20万円です(「契約者専用サービス」及び「はいっ!TEL」による手続きの合計金額)。手数料は無料です。
ニッセイカードを持っている人であれば、ニッセイATM・提携ATMでも「契約貸付」の借り入れを行うことができます。ATMを利用した場合の1日の引出し限度額は50万円(各ATMの取引の合計金額)です。手数料は216円掛かります。
1日の限度額以上の借り入れを希望する場合には、何日かに分けて手続きをするか、書類で手続きをするか、どちらかを選択することになります。
貸付金の金額が返戻金より多くなると、保険契約が「失効」する
「契約貸付」制度は、契約中の生命保険の解約返戻金を担保として現金を借り入れる制度です。そのため、借り入れ金額が解約払戻金を上回った場合には、「貸付金返済のご案内の通知」が送付され、返済を促されます。通知送付後も返済金の払込がないときには保険契約が失効してしまうこともあるため注意してください。
まとめ
保険期間中に保険を解約することなく借り入れを行うことができる「契約貸付」制度は、短期的に資金が必要な契約者が利用しやすいサービスと言えるかもしれません。ホームページや電話、ATMで手続きをすることができるという利点もあります。ただし、借入金額や返済状況によっては生命保険の契約が失効してしまうこと場合もあります。注意点を守り、節度をもって活用するのがよいでしょう。