投資信託は、プロに資産運用を任せる商品のため投資初心者でも始めやすい商品ですが、「誰でも簡単にお金を増やすことができる」という訳ではありません。場合によっては資産が減る可能性もあります。初心者が投資信託でやってしまいがちな失敗例を通じて、どうすれば損をせずに投資信託や資産運用を続けていくことができるのかを見ていきましょう。
目次
投資信託の失敗談でよくあるケース
勧められた商品をそのまま購入
投資の目的や期間、金額などは人によって異なるため、適している投資信託の商品も人によって異なります。「人気商品ランキング」のような情報だけで商品を選択してしまうと、自分の目的に沿う商品を購入することは難しくなります。失敗をしないためには、値動きが激しい商品かなどの商品の特性をきちんと調べ、自分の目的に合った商品かどうかを見極めましょう。
手数料を考慮せず購入
投資信託は預貯金と異なり、取引に手数料が発生します。例えば購入時にかかる販売手数料、商品運用中にかかり続ける信託報酬、商品を解約する際にかかることもある信託財産留保額です。
運用によって利益が出たとしても、実際に利益として受け取れる金額は手数料を差し引いたものです。投資信託を選ぶ際には手数料も考慮しましょう。
分配金で商品を選択
投資信託の商品の中には、「毎月分配金がもらえる」という点を売りにしているものもあります。分配金とはいる利息ではなく、投資した金額の中から支払われているものです。つまり、分配金を受け取れば受け取るほど、総資産は目減りする場合もあるのです。
資産を増やすことを目的としている場合、分配金の有無で商品を選択すると失敗する可能性があります。
新興国市場のリスクを知らずに購入
新興国市場は政情不安などからデフォルトになるリスクが高いため、損失が発生する可能性があります。分析をして売買する必要があるため、投資初心者は新興国市場への投資は避けた方が良いでしょう。
投資信託で成功するには
投資の勉強をする
アンテナを高く持ち投資の勉強に時間を惜しまない人は、投資信託で成功する可能性が高いです。投資する商品や投資の手法を始め、投資対象の商品の国や周辺業界について学ぶことで投資のチャンスに巡り合える可能性があるためです。
また、勧められるがまま投資するのではなく、自分で勉強して自分の責任で投資を行うことは、失敗しない方策を自分の力で考えようとすることにも繋がります。
長期投資を心掛ける
投資信託は購入時にも手数料がかかります。例えば1年しか保有していなければ1年で負担する購入手数料の負担は高いですが、10年保有すれば1年あたりの手数料負担は軽くなります。
また、短期的に見れば値動きが大きく資産が減っている場合でも、長期的に見れば値動きが少なく安定的な運用ができていることがあります。リスクを避けて投資信託で成功するためには、長期投資を心掛けると良いでしょう。
保険という選択肢も検討しよう
貯蓄型の保険は保障も兼ねられる
保険には掛け捨て型と貯蓄型があり、貯蓄型は保障と資産運用を兼ねられます。貯蓄型の保険商品は、死亡保障や医療保障など万一の時の保障を受けられる上に、一定期間経過後は、自分が支払った保険料以上の解約返戻金を受け取ることができます。リスクを避けて資産運用したいのであれば、保険も選択肢に入れると良いでしょう。
保険には節税効果も
保険で資産運用を行うメリットとして、年末調整や確定申告の時などに保険料控除を受けられることが挙げられます。終身保険や定期保険などの場合は生命保険料控除、個人年金などの場合は個人年金保険料控除が受けられます。
変額保険はファンドを運用
死亡保障など保険としての機能を持ちつつ、株式や債券などを運用するのが変額保険です。契約者は、保険料の枠組みの中でファンド(特別勘定)の比率を任意に設定して購入することができます。
解約返戻金が運用実績により増減するためリスクもありますが、死亡時に保険金額が給付され、高い利回りが期待できる保険です。万一の時の保障を確保しながらある程度お金を運用したいと考えている人は、変額保険も視野に入れると良いでしょう。
まとめ
投資信託は、運用手法によっては資産が目減りしてしまうリスクがありますが、自分で情報を取捨選択することができれば資産を増やすこともできます。興味のある人は、この機会にぜひ調べてみてはいかがでしょうか。