「FWD富士生命保険株式会社」は社名に変更のあった保険会社ですが、これからの保障内容はどのようになるのでしょうか。今回は、FWD富士生命の保険商品について、保障内容や保険金・給付金の請求方法などを解説します。
目次
FWD富士生命とは?
FWDグループに属する生命保険会社
FWD富士生命保険株式会社は香港を拠点とするFWDグループの完全子会社で、本社は東京都港区虎ノ門に所在しています。本社以外の国内拠点として、汐留オフィスと大阪グランフロントオフィスがあります。
富士生命が属するFWDグループは香港やマカオなどアジアを中心に展開している企業グループで、専属保険募集人として12,000人以上を有する組織となっています。
旧社名(商号)は「AIG富士生命」
FWD富士生命保険株式会社の旧社名は「AIG富士生命保険株式会社」です。設立は1996年8月で、当初は富士火災海上保険株式会社の完全子会社でした。2011年10月からはAIGグループであるアメリカンホームの終身保険の販売を開始しています。
2013年には社名を「AIG富士生命保険株式会社」に変更し、2017年4月までAIGグループに属していましたが、2017年9月に現在のFWD富士生命保険株式会社となりました。なお、1942年に日本生命に移転した富士生命保険とは関係がなく別会社です。
社名変更による保障内容の変化はなし
FWD富士生命保険株式会社へ社名は変更されましたが、現在の契約内容はFWDグループに引き継がれるため、原則として保障内容に変更はありません。また担当窓口や現在のサービス体制にも変更は生じないことになっています。
なお、業務委託契約を締結しているAIG損害保険株式会社では、生命保険の販売・契約の事務手続きなどの業務が行われています。
2018年12月末に本社移転を予定
FWD富士生命保険株式会社は、現在の本社所在地(虎ノ門)から日本橋エリアへ移転が計画されています。オフィスビルがガス発電による電力供給エリアであることや、BCP機能(※)を有していることなどが移転の主な理由となっています。
※BCP…非常時に被害を最小限に抑え、事業の復旧・継続を図る計画のこと
FWD富士生命保険が取扱う商品は?
FWD富士生命保険株式会社が取扱う保険の種類は医療保険・がん保険・死亡保険などで、一部の保険は通信販売による取扱いもあります(通信販売による申し込みの場合、通常とは保障範囲・付加可能な特約などが異なる場合があります)。保障タイプとしては死亡保障に重点を置いた商品や貯蓄を兼ねられる商品、低解約返戻金型の商品などがあり、特約を付加することで長期の入院や先進医療に対応できる保険商品も販売しています。
3種類の医療保険(先進医療特約有)
病気やケガで入院した場合などに備える医療保険には「医療ベスト・ゴールド」「さいふにやさしい医療保険」「ゴールドメディ・ワイド」があります。「医療ベスト・ゴールド」は一時金で給付される医療保険で、入院したときに最高30万円の一時金が支払われます。先進医療特約(2015)を付加すると、先進医療のための技術料が通算2,000万円まで保障されます。
「さいふにやさしい医療保険」は、日帰り入院から最長で60日の入院までが保障対象となります。手術については、保険診療の対象となる約1,000種類が給付金の対象となっており、日帰り手術もサポートされています。既往症のある人でも入りやすい「ゴールドメディ・ワイド」については、後ほど詳しく紹介します。
シンプルな保障内容のがん保険
FWD富士生命のがん保険には「新がんベスト・ゴールドα」があります。医師から初めて悪性新生物と診断をされたときには最高で300万円の一時金が給付され、以降は保険料の払い込みが免除されます。悪性新生物診断給付金は、入院・通院のどちらについても回数無制限で受け取ることが可能です(2年に1回を限度とする)。がん治療給付金特約(2017)を付加すれば、抗がん剤や放射線治療費用や再発予防のための抗がん剤、ホルモン剤の投与なども保障の対象となります。
死亡保険は6種類
死亡保障は6種類あり、「E-終身」「レスキューP(パック) E-終身」は割安な保険料で一生涯の保障を確保しながら、将来に必要となる資金を準備することが可能な設計となっています。「終身保険」には一生涯の保障があり、特約を付加すれば年金保険・介護保険へ移行することができます。
「告知が少ないE-終身」は持病がある人でも簡単な告知で申し込みが可能な終身保険です。「定期保険/優良体定期保険」はどちらも定期タイプの死亡保険で、「優良体定期保険」については健康な人・タバコを吸わない人が定期保険より割安な掛け金で加入することができます。「特定疾病保障定期保険」は、死亡だけでなく3大疾病も保障する定期保険です。
満期保険金制度がある養老保険
「養老保険」は保険期間中に死亡した際に保険金が支払われることに加え、満期時には死亡保険金と同額の満期保険金が支払われる保険です。契約年齢範囲は0歳から75歳までで、「3年以上かつ被保険者が99歳以下であること」を条件として保険期間を設定します。
解約返戻金の90%以内の金額において契約者貸付制度を利用することができ、解約返戻金の範囲内では保険料振替貸付制度を使うこともできます。また、申し出がなければ主契約は保険期間満了日の翌日に自動更新されます。
教育に備えるこども保険(学資保険)
「こども保険」は子供の教育資金や養育資金を準備するための学資保険で、子供の進学に合わせて祝い金が支給されます。出産前でも予定日の140日前から加入が可能です。契約年齢範囲は18歳から70歳で、被保険者となる子供の年齢は0歳から9歳までが対象です。保険期間は被保険者が22歳までですが、払込期間は18歳までとなります。
持病(既往症)がある人でも大丈夫?
医療保険と死亡保険が用意されている
持病があっても加入しやすい保険として、「ゴールドメディ・ワイド」と「持病があっても!終身保険」があります。「ゴールドメディ・ワイド」は糖尿病・高血圧などの持病や既往症がある人をサポートする医療保険で、保障は一生涯続きます。最長30日までの入院保障があり、特約を付加すれば先進医療にも対応することができます。
「持病があっても!終身保険」は、FWD富士生命の他の終身保険より保険料が割高ですが、入院・手術の経験があっても申し込めることがあります。4つの告知項目が「いいえ」なら申し込みできる「引受基準緩和タイプ」と、告知の必要がない「無選択タイプ」があります。
保険金や給付金の請求方法は?
マイチェックシートを利用して手続き
保険金や給付金を請求したい際には、webページのマイチェックシートから手続きを進めることができます。「おケガやご病気のご状況を教えてください。」の項目を記入し、保険証券番号を入力します。
その後に「入院給付金をご請求される場合」の項目を入力して「入力内容を確認する」のボタンをクリックすれば、そのまま請求を行うことが可能です。
電話で問い合わせて手続き
保険証券を紛失してしまったときには、総合サービスセンターに電話をして再発行を依頼することができます。その他、請求手続きの問い合わせなども可能です。総合サービスセンターは年末年始を除く平日の9時~18時が受付時間となっているため、不明点があれば電話で確認してみましょう。
まとめ
FWD富士生命という会社や、取り扱う保険について紹介しました。社名は変更されたものの、サービスや保障内容・窓口などは変わらないということがわかりました。FWD富士生命自体にもサービスセンターがありますが、他の保険と比較してみたい場合などは代理店で話を聞いたり見積もりをしてもらったりすることもおすすめです。