旅行中のけがや病気、携行品の盗難など、不測の事態に備えて加入する海外旅行保険。様々な会社が販売をしていますが、どのように選んだらよいのでしょうか。性別、年代別に、加入者の多い保険を紹介し、おすすめの選び方をご紹介します。
目次
海外旅行保険の補償内容とは
海外旅行保険の保障内容は、旅行先でけがや病気になった場合の治療費や、他人の物を壊した際の賠償責任、また携行品の盗難や破損等に関する補償等です。海外では、文化や経済状況等の違いがあり、日本では予想しないような問題が発生する場合もあることから、そうした不測の事態に備える物と言えます。旅行という非日常の場を思い切り楽しむために用意しておきたい保険です。
【全体】海外旅行保険加入者ランキング
海外旅行保険は多様な会社が販売をしていますが、海外旅行に行く人の多くはどの会社の保険に加入しているのでしょうか。ランキング形式で見ると、1位が東京海上日動火災保険、2位が損害保険ジャパン日本興亜、3位がAIG損害保険、4位がアリアンツ火災海上保険、5位があいおいニッセイ同和損害保険となりました。
5位「あいおいニッセイ同和損害保険」の海外旅行保険の特徴
ネットで契約できるeとらべる海外旅行保険に加え、空港での加入も可能な、幅広い保障内容を備えた海外旅行保険です。疾病・死亡に加え、賠償責任や携行品損害といった基本的な補償に加え、テロ等への対応費用等が補償されます。また、あんしんダイヤルというサービスがあり、24時間年中無休で、日本語のサービスを受けることもでき、保障内容が充実した保険と言えるでしょう。海外旅行に不安があり、丁寧なサービスを受けたい人におすすめです。
4位「アリアンツ火災海上保険」の海外旅行保険の特徴
アリアンツはドイツの保険会社で、世界最大の保険会社です。保障内容は入院等の医療費、賠償責任、自国から渡航地までの手荷物保障(往復)等、基本的なものに限られたシンプルな商品です。契約は出国前にも可能であるほか、同等レベルの保険(クレジットカードに付帯している保険等)に加入していれば、海外旅行の途中からでも加入することができます。日本の海外旅行保険は出国前にのみ加入が可能な会社が多いことに加え、海外旅行保険の延長も難しいため、長期の滞在で二重に保険をかけたくない場合にはおすすめです。
3位「AIG損害保険」の海外旅行保険の特徴
AIG損害保険の海外旅行保険は、「インフィニティプラン」というけがや病気による治療等の費用を無制限に補償するプランが特徴的です。加えて、31日以内の旅行であれば、持病の悪化や妊娠初期の異常、歯痛もカバーできる、保障内容の幅が広い保険と言えます。また、補償対象の事故等が起こった際の電話対応等が丁寧であるという点が評価されており、海外旅行が初めてである、もしくは不安があるという人にはおすすめです。
2位「損害保険ジャパン日本興亜」の海外旅行保険の特徴
損害保険ジャパン日本興亜の海外旅行保険は、行き先や旅行日数、保障内容等を細かく指定できるため、旅行プランに合わせた保険に加入することができる点が特徴的です。そのため、クレジットカードに付帯された海外旅行保険にいくつかの保障内容を上乗せするために同社の海外旅行保険を利用する人も多く、かつ必要な保障だけを選択できるため、安く加入することができる点も支持されていると考えられます。無駄な保証は付けたくないが、クレジットカードだけでは不安、という人におすすめです。
1位「東京海上日動火災保険」の海外旅行保険の特徴
東京海上日動火災保険は日本最大手の損害保険会社です。同社の海外旅行保険では、障害や治療にかかる費用、また賠償責任・携行品損害といった基本的な保障に加え、戦争・テロ行為を原因とするけがも支払対象になるという幅広い保障内容が特徴です。24時間対応のサポートデスクがあることによる安心感や、規模が大きいため、支払に対する信頼感があるという点も、加入者数の多さにつながっているのではないかと考えられます。基本的な保障を幅広く備えたいという人にはおすすめです。
【年代別】海外旅行保険加入者ランキング
〇20代の海外旅行保険加入者ランキング
20代が多く加入している海外旅行保険は、総合ランキングで上位を占めた損害保険ジャパン日本興亜、アリアンツ火災海上保険、AIG損害保険に加え、共栄火災海上保険とエイチ・エス損害保険がランクインしています。エイチ・エス損害保険では留学(1年以内)に対応した保険もあることから、海外旅行のみならず、海外留学という用途で同社の保険に加入を検討することもおすすめです。
〇30代の海外旅行保険加入者ランキング
30代が多く加入している海外旅行保険は、総合ランキングで上位にあった損害保険ジャパン日本興亜、東京海上日動火災保険、アリアンツ火災海上保険、AIG損害保険になります。安心感のある大手保険会社に加え、リーズナブルな保険も支持されていると言えるでしょう。
〇40代の海外旅行保険加入者ランキング
40代に人気の海外旅行保険は、総合ランキングでも加入者の多かった東京海上日動火災保険、損害保険ジャパン日本興亜、あいおいニッセイ同和損害保険になります。40代でも大手損保に加え、ネットで手軽に安く契約できる保険が支持を集めている点が伺えます。
〇50代の海外旅行保険加入者ランキング
50代では、総合加入者ランキングでも上位となっていた会社群に加え、県民共済(都民共済等含む)、三井住友海上火災保険がランクインしています。県民共済は営利を目的としないため、全年齢同じ掛け金で、かつ、簡単な告知のみで加入でき、一定の手続きを行うことで、海外での万が一の事態にも備えることができます。また、三井住友海上火災保険は大手の損害保険会社ですが、同社の海外旅行保険は、保障内容を選択することができ、旅行プランに必要な分だけの保障を備えることができます。50代では、大手企業や共済等、安心感のある企業が運営している保険を多く選ぶ傾向にあることが見受けられます。
【性別】海外旅行保険加入者数ランキング
〇男性の海外旅行保険加入者ランキング
男性に人気の海外旅行保険は、県民共済、日本生命、第一生命、メットライフ生命等、いずれも大手の保険会社が中心です。幅広い保障内容と、大企業ならではという観点から、支払やサポートに対する安心感があるという点で、大手企業の海外旅行保険が支持されているのではないかと思われます。
〇女性の海外旅行保険加入者ランキング
女性に人気の海外旅行保険は、東京海上日動火災保険、損害保険ジャパン日本興亜、AIG損害保険、SBI損害保険、ソニー損害保険となりました(なお、ソニー損害保険の海外旅行保険は販売が停止しています)。保障内容が幅広い東京海上日動火災保険や、けがや病気にかかる治療費を無制限に保障するプランが特徴的なAIG保険が支持されているほか、旅程に合わせてカスタマイズできる損害保険ジャパン日本興亜やSBI損害保険が支持されていることがわかります。
自分に合った海外旅行保険の選び方とは?
海外旅行保険は、どのように選ぶのがよいのでしょうか。まずは、クレジットカードを持っている場合、クレジットカードに付帯している保険の内容を確認しましょう。その上で、旅行が長期(具体的には、90日以上)になる場合や、クレジットカードの保険では物足りない場合、必要な分を上乗せしていくために、海外旅行保険を活用していくことを考えます。特に、医療費については、海外では日本に比べ医療費が高いことに加え、日本の健康保険で補填される部分は、日本の医療費に基づいて計算されるため、小額にとどまる可能性もあります。
こうした心配な点を、オーダーメイドで作っていくことがよいのではないでしょうか。加えて、現地での日本語サポートや治療費の支払をキャッシュレスにしたい等という場合等には、保障の範囲を広げていくことがおすすめです。
まとめ
海外旅行保険は、海外旅行を安心して楽しむためにはぜひ備えておきたい保険です。特に医療費は、場合によっては高額となる可能性もあるため、万が一の場合に備え、準備をしておくと安心です。保障内容は各社様々ですが、手元のクレジットカードに付帯している保険もあるため、そのバランスを見ながら、旅行プランにあった保険を契約するのがおすすめです。