結婚は人生における転機の一つであり、生活スタイルに変化が起こるきっかけとなる場合があります。この記事では、結婚によって見直したい保険や新たに加入を検討したい保険について解説します。
目次
まずは現状を確認
結婚は保険を見直す機会
保険について考えることはパートナーや子供との生活を将来にわたって守ることにもつながります。そのため、結婚は保険を見直すのに適したタイミングと言えます。
まずは、親が自分名義で加入した保険や、勤務先で加入した保険についてチェックしてみましょう。結婚やその後の生活を見込んで設計されている保険なのか、近い将来見直しを行った方が良いものなのか、契約内容や保障内容についてきちんと把握しておく必要があります。加入している保険会社の担当者へ相談するのも一つの手段ですが、専門知識を持つ第三者(ファイナンシャルプランナーなど)の意見も取り入れると、より客観的で効率の良い見直しができます。
継続する保険は変更手続きを行う
見直しを行った結果、解約せずに継続したい保険については、登録内容をもう一度確認しておきましょう。名字や住所の変更が発生する場合には、変更手続きを行うことになります。
また、忘れがちなのが保険金受取人の変更です。「独身の時に両親や兄弟を受取人として保険に加入し、結婚後も変更手続きをしていない」といったケースでは、いざという時に保険金が配偶者へ支払われず、生活に支障をきたす可能性があります。現時点での契約内容を再度点検し、必要な変更手続きを済ませておきましょう。
新婚で加入を検討すべき保険とは?
終身保険
多くの場合、生命保険は加齢とともに保険料が上がっていく仕組みになっています。そのため、若い時に加入すると、月々の保険料が安く抑えられるというメリットがあります。自分の身に万が一のことがあった時のことを考え、定期保険を終身保険へ切り替えたり、死亡保障金額の見直しを行ったりすると良いでしょう。
医療保険
病気やケガをすれば、治療費・入院費等の出費が考えられます。家族の中で自分ひとりが働き手である場合には、家計の負担はより大きくなることが予想されます。家族構成や収入を踏まえ、医療保険の保障内容を再検討してみることも重要と言えます。
がん保険
がんに罹患すると、多額の治療費と時間を治療にあてるケースが少なくありません。本人や家族への経済的不安は増大し、心身にも負担がかかることが予想されます。長期化する傾向にあるがん治療への備えとして、がん保険への加入を考えておくとよいかもしれません。また、先進医療特約をあわせて申し込むと、治療費が高額になりやすい先進医療治療についても保障対象となります。
新婚で共働きの場合の保険の選び方
共働きの場合に必要な保障は独身と同じ
共働き家庭の場合であっても、必要とされる保障内容は独身の時とそれほど変わらないと言えます。生活費の大部分を1人の収入に頼っているわけではない点や、治療費・入院費などは保険金で賄うことができる点を考えると、直ちに生活が立ち行かなくなる状況はそれほど多くないと考えられるためです。
とはいえ、自分が死亡したり高度障害になってしまったりした時への備えとして、ある程度の金額の終身保険には加入しておいた方が安心かもしれません。自分にもしものことがあった場合でも、葬儀や手術などのまとまった費用を保険金から用意することができます。
医療保険へ優先的に加入
医療保険では、発生した医療費に対して給付金が支払われます。共働き家庭の場合、どちらか一方が働けなくなった時には配偶者の収入から生活費と医療費を支払う必要が生じ、負担が増えることが考えられます。しかし、もし医療保険に加入していれば、医療費については保険金をあてることができます。共働きを検討しているのであれば、優先的に医療保険へ加入しておくと良いでしょう。
新婚で配偶者が扶養に入る場合の保険の選び方
扶養に入る場合は死亡保障をプラス
配偶者が扶養に入る場合、収入源となる方の死亡保障を充実させる夫婦は少なくありません。一家の大黒柱に万が一のことが起こると、比較的早期に生活へ影響する恐れがあるというのが理由です。
死亡保障の保険金額については、扶養に入る方が実家や親族を頼れるのかという点や、すぐに働き始めることができるのかという点についても考慮して決める必要があります。親族が近くにおらず、しばらく働くこともできないという場合には、2000万円から3000万円程度の死亡保障を追加しておけば、急な事態にも対応できることが多いでしょう。
扶養される配偶者は最低限の医療保障終身保険
扶養される配偶者の医療保障については、それほど高額に設定しなくても問題が起こらないケースが多数です。病気やケガによって入院したとしても、家計に甚大な被害が生じるわけではないと考えられるからです。同様の考えで、終身保険についても最低限の金額をかけておけば、もしもの時に必要となる一時金(葬儀費用等)にあてることができます。
子供ができたときの保険の見直し
死亡保障は1人2000万円が目安
子供ができたタイミングで死亡保障を増額したいという場合、子供1人あたり2000万円が目安と言われます。2人目以降は1000万円から2000万円程度ずつ追加されることが多くなっています。
教育資金に学資保険を検討
子供が大学進学や留学等を検討する段階になったのに、教育資金が心もとないという事態を避けたい人もいるのではないでしょうか。子供の教育資金や進学資金は、貯蓄性が高いと言われる学資保険を利用して計画的に準備しておくことがすすめられます。
まとめ
保険は「一度入っておけば大丈夫」という性質のものではなく、その時々で自分に必要な保障を変えていく必要があります。もしもの時に資金が不足して困った!という事態にならないように、定期的に保障内容の確認や見直しを行うようにしましょう。