生活習慣病の一つである糖尿病ですが、患っていると生命保険に加入できないケースもあります。しかし糖尿病を機に保険に加入しようと考える人もいます。今回は糖尿病を患っていても加入できる生命保険とその選び方を紹介します。
目次
糖尿病になっても生命保険に入れる?
糖尿病などの持病があると、健康上のリスクが高いため一般的な生命保険では加入できない可能性が高いです。しかし、保険会社によって加入できる条件は異なるものの、糖尿病との合併症を持っていても保障が得られる生命保険も販売されています。これまで保険の加入を断念していた人も、再度検討してみると良いかもしれません。
糖尿病リスクに備える保険の種類
死亡保障をしてくれる生命保険
糖尿病になっても、無選択型の保険や糖尿病のためにつくられた保険であれば死亡保障付きの生命保険に加入可能です。無選択型保険とは、保険加入時に医師の診査だけでなく告知が不要なタイプの保険です。無選択保険では、年齢などの個々の商品に定められた条件をクリアすれば健康状態を問わず加入できますが、加入後の一定期間は保険金が減額されるなどの制限があります。
糖尿病のためにつくられた保険は、告知は必要ですが医師の診査は不要で0歳3カ月から加入できます。糖尿病には1型糖尿病と2型糖尿病がありますが、どちらでも加入できます。
糖尿病でも加入できるガン保険
引受基準緩和型のガン保険であれば、糖尿病でも加入できるものがあります。引受基準緩和型とは、保険加入時の審査基準を引き下げて健康にリスクがある人でも入りやすくした保険です。
引受基準緩和型のガン保険は医師の診査は不要です。しかし、加入時に告知が必要なので入院中や3か月以内に入院していると加入できない可能性が高いです。
入院・手術の保障をしてくれる医療保険
糖尿病用の保険や引受基準緩和型の医療保険であれば、糖尿病の人でも医療保険に加入できます。ただし、糖尿病患者は、健康な人に比べると健康上のリスクが高いため、入院や手術の保障がある医療保険では給付金額に上限が設けられることが多いです。保険会社によっては、入院後の通院でも保険金が受け取れるタイプの保険を取り扱っています。
糖尿病の入院費用や通院の保障は?
入院費用の保障
糖尿病用の医療保険に加入していれば、入院や手術をしたときに給付金が受け取れます。引受基準緩和型の医療保険でも、入院・手術給付金の受け取りは可能です。
ただし、糖尿病用の保険は加入後60日以内の保障がされない免責期間が設けられていることが多いです。万が一免責期間内に糖尿病あるいは他の病気で入院しても保険金は受け取れません。引受基準緩和型の医療保険には免責期間は設けられていないことが多いですが、加入後1年などの一定期間内に入院や手術が発生した場合には支払われる給付金が減額されます。
通院費用の保障
糖尿病用の保険や引受基準緩和型の医療保険に通院特約をつけていれば、通院時にも保険金を受け取ることができます。ただし、入院前後や退院後の一定期間内の通院のみ保障され、入院を伴わない通院は保障されません。糖尿病用の保険であれば、給付総額は毎年ゼロにリセットされるものもあるので、給付日数の上限に達しても翌年から再び給付が受けられるようになります。
糖尿病保険の申込み方法
保険会社に相談
まずは生命保険会社に相談し、糖尿病や合併症を発症していても加入できる保険商品があるかどうかを確認します。血糖値の変化や合併症の進行状況などを考慮し、リスクの見通しを行った上で、加入できる可能性のある保険を提案してくれます。保険会社によっては、糖尿病用の保険を販売してないこともありますので、複数の保険会社に相談してみましょう。
必要な書類を提出し保険料を支払う
加入できる保険が見つかったら、保険会社に健康状態を告知します。そして、今後の合併症の発生や症状悪化のリスクを保険会社が算出するために、健康診断の結果表や糖尿病の状態が記載された診断書を提出します。保険会社が告知内容を元に算出した保険料を支払うことで、生命保険への加入が開始されます。
一般的には、糖尿病の治療期間が短く数値も安定していれば保険に加入できる可能性があります。ただし、症状の内容によっては加入できない場合もあるので注意が必要です。
糖尿病は合併症を発症する可能性が高いため、健康な状態で加入できる生命保険に比べて保険料が高く設定されます。保障内容と保険料を比較し、保険の必要性をチェックして加入を検討すると良いでしょう。
入院や通院を繰り返さないために
糖尿病の症状を悪化させない工夫
合併症を発症させないためにも糖尿病を悪化させない努力をしましょう。糖尿病の抑制の基本は血糖値のコントロールです。日常的に適度な運動を行い、糖質を抑えた食事を採るように習慣づけることが大切です。
薬剤併用も血糖値の抑制に効果的です。薬剤を活用しながら血糖値を抑える工夫をして健康に気をつけるようにしましょう。
血糖測定器でセルフチェック
自宅で血糖値を測定すると、血糖値のコントロール方法が適切かどうかをチェックできます。自分で測定する際には血糖測定器を使用します。測定器には指を挟むタイプや採血タイプなどがあるので、医師と相談しながら自分が使いやすいものを選ぶと良いかもしれません。
ただし、セルフチェックは簡易的なものです。定期的に通院して検査結果を見て、正確な病状を確認しましょう。
まとめ
糖尿病の治療には長い時間が掛かり、場合によっては完治が難しい場合もあります。治療期間が長引くほど医療費がかかる可能性が高いです。保険のサポートを受けることも視野にいれて、根気よく治療を続けられる環境を整えましょう。