無料の保険相談サービスを利用すると、商品券がもらえると聞いたことはありませんか?無料で生命保険などの相談ができ、商品券までもらえるのであればお得です。しかし、保険相談の特典内容は変わってきています。特典の変化やその背景、主流となっている品物などについて紹介します。
目次
今は保険相談で商品券はもらえない?
保険相談の商品券プレゼントは禁止に
無料の保険相談サービスを利用すると、かつては商品券や図書カード・ビール券などといった金券がもらえるキャンペーンが実施されていました。しかし、新規契約予定者への金券の提供は、保険業法に抵触する恐れがあるとされたのです。そのため、金融庁と業界団体が協議を行った結果、2017年4月から生命保険業界では金券を配布する販促を自粛することになりました。換金性の高い商品は自粛の対象となり、電子マネーやポイントの提供などもその中に含まれています。
保険業法による規定
保険業法の第300条では、保険契約の締結や保険募集の際の禁止行為が定められています。そのうちのひとつが、「保険契約者や被保険者に対する保険料の割引や割戻し、あるいは特別な利益の提供の禁止」です。保険料の割引と同様で、換金性の高い商品を提供することは契約者間の不公平を招いたり、保険会社の健全な競争を阻害したりするとみなされたのです。
リーズ業の規制も目的のひとつ
新規契約予定者に対する金券提供を金融庁が問題視した背景には、リーズ業に対する規制もあります。インターネットを介して受付が行われている保険相談サービスには、保険代理店が運営している形態と、ファイナンシャルプランナーや保険代理店に顧客を紹介して手数料を得ている形態の2種類があります。後者は「リーズ業」と言われ、保険代理店の資格を持たずに保険の販売へ関わっている点が問題とされています。
お米やタオルなどのプレゼントが主流
保険相談サービスによる商品券のプレゼントが禁止になってから、相談者への特典の主流になっているのは、お米やお菓子の詰め合わせ、タオルなどの品です。こうした換金性の低い商品であれば、新規契約予定者へ提供しても保険業法に抵触しないとされたためです。
無料の保険相談で特典がもらえる条件
保険相談とアンケートへの回答が一般的
無料の保険相談サービスで特典がもらえる条件は、「保険相談の利用」と「アンケートへの回答」であるケースが一般的です。特典を渡さない場合は、景品表示法の不当表示に該当する恐れがあるため、条件を満たして特典がもらえないということはまずないと言えます。つまり、保険相談サービスを利用してアンケートへ回答すれば、提案された保険に加入しなくても特典はもらえるということになります。
保険の見直しの相談もOK
無料の保険相談サービスは、新たに保険に入りたい人だけでなく、保険の見直しを考えている人の利用も可能です。その際、保険の見直し相談についても特典プレゼントの対象になっていることがほとんどです。保険の見直しを相談した結果、現状のままでよいと判断されることもありますが、相談・アンケート回答という条件を満たしていればプレゼントはもらえます。
特典で保険の相談先を決めてもいい?
特典だけで決めるのは避けるべき
無料の保険相談サービスは数多くあり、利用特典があるサービスも少なくありません。なかには、牛肉やスイーツなどをプレゼントするケースもあります。保険の相談をすると特典がもらえるのは相談者にとってメリットであり、結果的に保険を見直すきっかけとなれば有意義であると考えられます。
しかし、保険相談サービスの本来の目的は、保険に対する正しい知識を身につけることや、自分・家族に合った保険に入ることです。特典につられて質の低い保険相談サービスを利用してしまっては本末転倒と言えます。特典のみを比較して無料の保険相談サービスを選ぶことは避けるようにしましょう。
取り扱っている商品の数
保険相談サービスの利用を検討するうえで、取り扱っている保険会社や商品の数は考慮するべきポイントです。保険相談サービスを利用すれば複数の保険会社から資料を取り寄せて比較する手間が省け、自分や家族に合った保険の提案を受けられるのが利点です。しかし、取り扱っている商品が少ない場合、多くの商品の中から適した保険を提案してもらえるというメリットが薄れてしまうことになります。
FPによるサービスかどうかも基準
無料の保険相談サービスの多くはファイナンシャルプランナー(FP)が担当していますが、ファイナンシャルプランナーの資格のない生命保険外交員が相談にのるケースもあります。生命保険の販売は生命保険募集人の資格があればできるため問題はありませんが、ファイナンシャルプランナーであれば家計全般の相談にも対応できる知識を持っています。保険だけではなくマネープラン全体に対するアドバイスを受けられるため、ファイナンシャルプランナーに相談できるサービスがおすすめと言えます。
運営形態は重要な判断ポイント
保険相談サービスにおいて商品券などの提供が禁止された背景にもなっているように、本来であれば、保険販売に関することは保険会社や保険代理店の手によって行われるべきものです。「ファイナンシャルプランナーや保険代理店に顧客を紹介して手数料を得る」という形態ではなく、保険代理店と共同運営しているサービスなどを選ぶと安心でしょう。
まとめ
保険相談サービスを選ぶポイントとしては、保険代理店が運営にかかわっているサービスである点、ファイナンシャルプランナーに相談できる点などが挙げられます。しっかりとした担当者に無料で保険の相談ができてプレゼントももらえれば、まさに一石二鳥と言えます。キャンペーンの実施などによって特典が普段より充実していることなどもあるため、こまめにチェックして利用してみてはいかがでしょうか?