明治安田生命の個人年金保険「年金かけはし」は、家計の状況に合わせて月々の保険料や保険料払込期間・据置期間などを設定できる商品です。この記事では「年金かけはし」の特徴や保障内容について紹介します。保険料のシミュレーションも行うため、参考にしてみてください。
目次
個人年金保険「年金かけはし」のニーズ
個人年金保険には、大きく分けて次の2通りのタイプがあります。
①年金受け取り開始前に被保険者が死亡した場合、払込相当額に加えて給付金額が上乗せされる
②保険料払込期間中の死亡給付金額に対する上乗せがない代わり、将来受け取る年金を増額する
「年金かけはし」は②のタイプで、死亡保障を抑えて年金の受取額を重視したいというニーズに合致した商品と言えます。
また、一定の条件を満たす場合には個人年金保険料税制適格特約を付加することができます。この特約の付加によって生命保険料控除の対象となり、年末調整の際に申告を行えば最大で所得税4万円、住民税2万8千円まで控除を受けることができます。
特約を付加する際に保険料はかかりません。しかし、年金受取人が契約者またはその配偶者であること、年金受取人が被保険者であることを始めとし、保険料の払込期間や年金の支払期間等に関する様々な条件を満たす必要があります。保険料払込期間中に解約を希望する場合、返戻金が払い込んだ保険料を下回ることもあるため、覚えておきましょう。
「年金かけはし」の特徴や保障内容
保険料払込期間の死亡保険金は保険料相当額
将来の年金受取利率が高く設定されていることから、「年金かけはし」は、死亡保障より生存保障を重視した保険と言えます。保険料払込期間中に被保険者が死亡した場合の保険金には上乗せがなく、「既に払い込んだ保険料相当額」が給付されることになります。
保険料払込期間と据え置き期間を設定できる
保険料払込期間を20年~40年の間で自由に決めることができ、保険料払込期間が終了した後の据え置き期間についても1年~5年の間で設定することができます。据え置き期間を長くすれば、年金受取率もその分高くなるケースが多くなります。
年金受取と一括受取を選べる
受取方法についても、年金受取・一括受取のいずれかを選ぶことができます。年金受取を選択した場合には5年か10年の確定年金となり、一括で受け取るよりも年金受取率は高くなります。
保険料月額6,000円から加入可能
保険料払込期間を35年以上に設定する場合、月々の保険料は6,000円から契約することが可能です。「家計に負担はあまりかけたくないけれど、将来に備えたい」という人は検討してみても良いかもしれません。
健康状態の告知や医師の診査は不要
契約の際、健康状態の告知・医師による診査は原則として必要ありません。そのため、「20歳から55歳」という年齢条件を満たしていれば、健康状態に不安がある人・過去に傷病歴のある人にとっても加入しやすい保険であると言えます。
保険料払込免除の仕組みはない
個人年金保険の中には、「保険料払込期間中に重度障害などの状態になった場合、以後の保険料払込が免除される」という保障のついた商品もあります。しかし、「年金かけはし」にはそのような保障がない点に注意が必要です。保険料の払い込みが困難となった場合には元本割れしてしまう可能性もあることを念頭に置いておきましょう。
付加できる保険はない
個人年金保険に各種の保険を付加することにより、死亡や高度障害、医療・介護保障にそなえることのできる商品もありますが、「年金かけはし」は他の保険を付加できる設計になっていません。その分、将来に備えてシンプルに備えたいという人には適した商品と言えるでしょう。
「年金かけはし」の保険料シミュレーション
男性40歳のケース
40歳の男性が以下の条件で加入した場合をシミュレーションしてみましょう。
・月払い保険料…20,000円
・払込期間…20年
・据置期間…5年
・年金受取期間…65歳から10年確定
保険料・受取額は次のようになります。
・払込保険料累計額…20,000円×12ヶ月×20年=480万円
・基本年金年額…約49.8万円
・年金受取累計額…約498万円(年金受取率:103.7%)
40歳から積立を始めたとしても年金受取率は103%以上となるため、貯蓄性が高いと言えます。なお、年金を一括で受け取る場合の受取額は約490万円となります。
まとめ
明治安田生命の「年金かけはし」は保険料や払込期間、据置期間を自分で設定することができる点が特徴です。医師による診査や健康状態の告知は基本的に不要であり、年齢などの条件を満たせば加入しやすいのも利点と言えるため、将来へ備えるための選択肢に加えてみても良いかもしれません。