かんぽ生命の保険を契約した後、住所変更の仕方について悩んだ経験のある人もいるのではないでしょうか。ゆうちょ銀行に口座を持っている人であっても、かんぽ生命の保険に加入する際には別途住所変更の手続きをする必要があります。今回はかんぽ生命の手続きについて説明します。
目次
かんぽ生命の住所変更は窓口か郵送で
窓口に行く時間がなければ郵送がおすすめ
かんぽ生命の住所変更手続きは、郵便局の窓口に行けば行うことができます。窓口に行く時間がないという人には、郵送(メールオーダー)での手続きという方法もあります。手順は後ほど詳しく紹介します。
かんぽ生命の住所変更はwebや電話からはできない
webや電話で住所変更に関する質問や相談・必要書類の請求をすることはできますが、手続き自体はできないという点に注意しましょう。窓口か郵送、どちらかの方法で手続きを進めてください。
ゆうちょ口座の住所変更はインターネットで可能
ゆうちょ銀行の口座であれば、インターネット上で住所変更の手続きをすることができます。ただし、手続きの際は事前に「ゆうちょダイレクト」というインターネットサービスに登録しておく必要があります。また、「ゆうちょ銀行の住所変更を行っても、かんぽ生命に登録してある住所が変更されるわけではない」という点も押さえておいた方がよいでしょう。
郵便物の転送申込はホームページから可能
「e転居」というサービスを使うと、郵便物の転送申込をインターネット上で行うことができます。転居届が受理されれば、その時点から1年以内に届く郵送物は自動的に新住所に転送されます。しかし、この場合もかんぽ生命に登録されている住所が変更されたことにはならないため、別途手続きを行ってください。
郵送による住所変更ができないケース
郵送によって住所変更ができないケースも中にはあります。どのような場合なのか、例をいくつか紹介します。
海外に住所変更するとき
海外転居の場合には、「払込代理人設定届」を窓口に提出する必要があります。払込代理人を設定しておくと、以降のかんぽ銀行からの郵送物はすべて払込代理人に送られます。
海外永住のために保険を解約したいという場合でも、本人または代理人を通じて窓口で手続きを行うことが必要となります。帰国の際には日本で発行された公的証明書を持って窓口へ行き、住所の届け出を行ってください。
引き落とし口座変更などがあるとき
住所だけでなく、引き落とし口座の変更を希望する人も窓口への来店が必要です。また、払込方法・年金の支払い方法・併合払込の代表者の住所変更等、契約者本人の住所以外に関する変更手続きは、原則として郵送で行うことができません。上記のケースに該当する場合や不明点がある場合には、自宅近くの郵便局(簡易郵便局は除く)やコールセンターに相談してください。
かんぽ生命の住所変更手続きの手順
次に、かんぽ生命の住所変更手続きを行う際の手順を説明します。
保険証券(保険証書)記号番号を用意
住所変更の手続きには、保険証券や保険証書に記載されている記号番号が必要となる場合がほとんどです。郵送の場合であっても、住所変更届出書に記号番号の記入欄が設けられています。
手元に保険証券等を準備のうえ、自分の契約している保険の記号番号を確認してください。なお、定期的にかんぽ生命から送られてくる「ご契約内容のお知らせ」にも記号番号の記載があります。
窓口でかんぽ生命の住所変更をする
郵便局の窓口で手続きをする場合は、契約者本人であることが確認できる運転免許証や保険証等の公的証明書の提示が求められます。また、契約者本人が来店して書類へ自署をする場合は不要ですが、代理人が来店する場合や法人手続きの場合には印章が必要になる場合があります。必要書類がすべてそろった状態で郵便局備え付けの通知書へ必要事項を記入し、窓口へ提出すれば手続きが完了します。
郵送でかんぽ生命の住所変更をする
郵送で住所変更を行う手順は、次のようになります。
1.かんぽ生命のHPから住所変更届出書と宛名台紙を印刷する
2.住所変更届出書に必要事項を記入する
3.宛名台紙を定型封筒へ貼り付ける
4.記入した住所変更届出書と本人確認書類のコピーを封入し、投函する
手続きには定型封筒を用いることが推奨されています。また宛名台紙に「料金受取人払」の記載があるため、投函の際に切手を貼る必要はありません。
代理人は手続き可能?委任状は必要?
契約者本人の来店が難しい場合には、代理人に手続きを委任することもできます。
委任代理人が住所変更する際の必要書類
委任代理人が住所変更の手続きを行うには、下記の書類が必要です。
・契約者の保険証券記号番号
・契約者の本人確認書類
・契約者の印章(必要のない場合もあります)
・手続きを委任した委任者本人のみが使用できる本人確認書類(運転免許証や保険証)または転居後の住所がわかる住民票等の公的書類のいずれか1点
・代理人の本人確認書類
委任代理人によって手続きが進められる場合には、委任者宛てに確認の電話連絡があることもあります。
かんぽ生命の契約後に変更できること
住所以外にも、かんぽ生命の契約後に変更できる事項がいくつかあります。手続きの方法などを再度確認してみましょう。
氏名が変わった場合は名義変更する
結婚等で氏名が変わった場合、名義変更を行います。変更前・変更後それぞれの氏名が確認できる公的証明書と保険証書の原本があれば手続きができますが、印章が必要となることもあります。保険料を窓口払いにしている人は、保険料領収帳も持参しましょう。
被保険者の住所や氏名も確認しよう
契約者と被保険者が別である場合は、被保険者の住所や氏名変更も確認しておいた方がよいと言えます。被保険者とは、満期保険金や死亡保険金、入院保険金等の保険金支払い事由の対象となる人のことで、子どもが被保険者・親が契約者であるケースなどがよく見られます。変更の手続きをせずにいると、被保険者が受け取るお金が発生した際に別途手続きが必要となります。
かんぽ生命の受取人変更が可能
保険金の受取人についても変更が可能です。手続きには保険証券、契約者本人が確認できる公的証明書(場合によっては印章)が必要です。契約者の変更をしたい場合については、新たな契約者の本人確認書類も追加で必要となることがあるため、事前の確認がすすめられます。
かんぽ生命の減額変更が可能
保険金の金額や保険期間を変更することもできます。「保障は残しておきたいけれど保険料の払い込みが難しくなった」などという場合、保険料の減額が可能です。ただし、「保険金額の増額等、保障内容を大きくする変更は原則としてできない」という点には注意してください。
まとめ
かんぽ生命の住所変更は、窓口または郵送で行うことができます。本人の来店が難しい場合は、必要書類を揃えて代理人に手続きを委託するという方法もあります。住所以外にも契約後に変更が可能な点・不可能な点があるため、もう一度確認しておきましょう。