損害保険や生命保険に加入すると保険証券が交付されますが、「内容を詳しく見ていない」という人は意外と多いのではないでしょうか。保険証券はいざという時に必要となることもあるため、きちんと保管しておくことが大切です。この記事では、保険証券の役割や保険証券に関するトラブルの予防・対処法などについて解説します。
目次
保険証券ってなに?
保険証券とは
保険証券とは、加入している保険の保障内容や保険期間、保険契約者などが記載されている書面のことを指します。日常生活で必要となる場面はそれほど多くありませんが、重要な情報が記されているため、取り扱いには注意してください。
保険証券を見せる必要がある場合
保険証券は、保険金の請求を行う場合や契約内容を変更したい場合、保障内容について確認をしたい時などに必要となります。保険証券には「証券番号」と呼ばれる番号が記載されており、手続きの際には住所や契約者名などの個人情報と証券番号がセットで必要となります。そのため、家族以外の目に触れる機会の少ない金庫のようなところにしまっておくのがよいでしょう。
「コピーを見せて」と言われたら
保険証券には、証券番号や個人情報のほか、加入している保険の詳細な保障内容や保険期間などが記載されています。他の保険会社の営業マンが保険の切り替えを提案する際などには、保険証券のコピーを見せるよう要求されることも少なくありません。重要な個人情報が記載されている書面ということもあり、人に見せることに抵抗がある場合・相手が信用できない場合には勇気を持って断ることも必要です。
保険証券はいつ届く?
契約から1週間前後が目安
保険証券は、保険加入の契約手続きを行ってから1~2週間程度で自宅へ郵送されてくることが多いです。保険会社によっては営業マンが直接持参するというケースもあるため、届く時期や方法が知りたい場合は事前に確認しておくと安心です。
保険証券が届かない場合
契約後2週間以上が経過しても保険証券が届かない場合、手続きミスなどの何らかのトラブルが発生している可能性があるため、担当者や窓口へ確認してみましょう。郵送の場合は配達員の誤配達ということも考えられます。個人情報が第三者に見られることになると予期せぬトラブルに発展しないとも限らないため、早めに問い合わせ・確認を行ってください。
専用の入れ物などで大切に保管を
他の書類と一緒に保管していると紛失の原因となりやすいため、保険証券は専用ケースなどで保管しておくことをお勧めします。また、保管場所を明確にしておくことも大切です。必要となる時にすぐ見つけることができない場合、再発行や手続きに不要な手間がかかってしまうこともあります。
紛失した時の対処法は?
紛失中は保険金が受け取れないことも
保険金の給付金請求の際、保険証券の提出も併せて行わなければならない保険会社も中にはあります。その場合、保険証券が手元にないと保険金の受け取り手続きができない可能性も考えられます。
紛失した場合は再発行手続きを
保険証券の紛失が発覚したら、保険会社に直ちに申し出て再発行手続きを進めるようにしましょう。保険証券自体が手元にない状態であっても、住所や氏名などの情報から加入保険の状況を知ることはできます。保険会社の指示に従い、速やかに手続きを進めましょう。
保険証券が悪用されるケースはある?
保険面での悪用可能性は低い
保険金の給付や各種手続きの際、多くの場合には保険証券に記載されている住所や氏名などの情報とあわせて、免許証等による本人確認が行われます。そのため、保険証券が第三者に渡ったというだけで不正利用をされる可能性は低いと言えます。しかし、例えば「免許証と保険証券をセットで盗難された場合」などについては、保険金の不正請求などに悪用されるリスクが高まるため注意が必要です。
個人情報流出の可能性はあり
前述のように、保険証券には加入保険に関する詳細のほか、住所や氏名、生年月日などの個人情報が記載されています。これらの情報が第三者に知られてしまうということは、悪徳業者への個人情報が横流しされたり、保険以外の場面で悪用されたりするリスクがゼロではないということを念頭に置いておかなければなりません。
自動車保険の保険証券
車内にはコピー、原本は自宅へ保管
自動車保険の保険証券は、コピーのみを車内に保管し、原本は自宅に保管しておくとよいでしょう。原本を車内に保管しておくと、車上荒らしなどにあった際などに再発行の手続きを取らなければならなくなります。なお、コピーのみを車内に保管する場合であっても、家族以外の第三者を乗せた場合などには盗難のリスクがあることを覚えておきましょう。
更新・乗り換えには「証券番号」が必要
自動車保険の更新時や保険会社の乗り換え時などには、申込の際に「証券番号」の記載が必要となる場合があります。そのため、他の保険の保険証券と同様に、自動車保険の保険証券についても大切に保険しておく必要があります。
まとめ
保険証券は、加入している保険の保障内容だけでなく、住所・氏名・生年月日等の個人情報も記載されている書類です。「どこにいったか分からない」という状態だと、保険金の請求手続きや保険の更新に支障をきたす可能性もあります。他の書類とは区別して保管し、保管場所もきちんと把握しておくようにしましょう。