日々のリスクへの備えとして、「保険」とともに選ばれているものに「共済」があります。共済にはいくつかの種類がありますが、この記事では全労災の医療共済について紹介します。保障内容などだけでなく掛け金のシミュレーション結果も紹介しているので、医療共済を選ぶ際の参考にしてみてください。
目次
そもそも全労済とは?全労済に加入するメリット
全労済は協同組合のひとつ
全労済は協同組合のなかのひとつで、「みんなで助け合い、豊かで安心した社会作りをする」ことを目的とした団体です。協同組合は、同じ目的のもと個人や中小企業などが集まり作られます。
参加者は組合員と呼ばれ、それぞれが出資金を出し合って経済活動を行っていきます。活動の特徴は、営利目的では無いことと相互扶助であることです。全労済の他にもJAグループや日本生活協同組合などが、協同組合として挙げられます。
全労済には3タイプの医療保障がある
全労済には個人年金共済や新火災共済、マイカー共済など幅広い商品があります。なかでも医療共済としては「こくみん共済」「新総合医療共済」「いきいき応援」の3タイプが用意され、それぞれの年齢や健康状態などに合った商品を選ぶことが可能です。
全労災では組合員や共済加入者の声を反映し、共済の商品内容を随時改定しています。「こくみん共済」「新総合医療共済」「いきいき応援」に関しては、2017年の2月に被共済者(加入者)の対象範囲拡大と病気入院共済金の支払い要件の緩和がされました。
全労済で加入できる3つの医療保障とは?
手頃な掛金でリスクに備える「こくみん共済」
こくみん共済で医療への保障作りができるのは、「医療タイプ」「医療安心タイプ」「終身医療5000」「がん保障プラス」です。「医療タイプ」と「医療保障タイプ」は満0歳から満59歳までの健康な人が加入でき、満了後は掛け金額の変わらない「医療60歳移行タイプ」に更新可能な商品です。「医療タイプ」と「医療安心タイプ」は併せて加入することができないので、ニーズによりどちらかを選んで加入しましょう。
「終身医療5000」は、入院と手術に特化したシンプルな保障内容です。満15歳から満64歳までの健康な人が加入することができます。掛け金は加入時の年齢や性別により異なりますが、契約後は掛け金が上がることはありません。
「終身医療5000」には、全労済所定の身体障害状態になったときにその後の掛け金の払い込みを免除されるという特徴もあります。手頃な掛け金で一生涯の医療保障が欲しい、という人に向いている商品だと言えます。
「がん保障プラス」は満15歳から満44歳までの健康な人が加入でき、最長満60歳の契約満了日まで保障を受けられます。単独での契約は受け付けていないため、こくみん共済の「基本タイプ」か「終身医療5000」に組み合わせて加入する商品です。
定期型と終身型の2タイプから選ぶ「新総合医療共済」
「新総合医療共済」は、入院や手術だけでなく三大疾病や女性疾病にも備えることができる商品です。一生涯保障が続き更新により掛け金が上がることが無い終身型と、5年・10年ごとに更新がありその時の状況に合わせて保障の見直しをすることができる定期型があります。
終身型、定期型とも、加入者のニーズに合わせて4つのタイプからプランを選ぶことができます。ただし、ベーシックタイプは終身型のみの取り扱いです。
・ベーシックタイプ :入院と手術のみが保障されたシンプルなプラン
・総合タイプ :病気やけがに幅広く備えることができるプラン
・三大疾病プラスタイプ:総合タイプに併せて付加することで、三大疾病への保障を充実させるためのプラン。
・女性疾病プラスタイプ:総合タイプに併せて付加することで、女性特有の病気やがんに備えるプラン
持病がある人や服薬・通院中の人向けの「いきいき応援」
「いきいき応援」は、満40歳から満70歳であれば健康に不安がある人でも加入できる医療共済です。告知事項の条件を満たせば、医師による診察は必要ありません。
入院日額3,000円型と5,000円型の2タイプがあり、それぞれ死亡共済金額により4つのコースが用意されています。一般的な医療保障に比べて掛け金が割高なことや、保障を開始した日から1年以内に支払事由に該当したときには共済金が半額になります。また、満期金を付けて契約することも可能です。
全労済の医療共済の掛金シミュレーション
「こくみん共済」の掛金シミュレーション
「医療タイプ」「医療安心タイプ」「がん保障タイプ」「終身医療5000」の掛け金シミュレーションを紹介します。「医療タイプ」「医療安心タイプ」「がん保障タイプ」は、年齢や性別により掛け金の金額は変わりません。医療タイプは月々1,600円、医療安心タイプは月々2,300円、がん保障タイプは月々1,400円で加入できます。
「終身医療5000」は、契約時の年齢や性別により掛け金の金額が異なります。30歳・40歳・50歳・60歳での掛け金は以下の通りです。
30歳・・・男性2,270円/女性2,290円
40歳・・・男性2,960円/女性2,950円
50歳・・・男性4,000円/女性4,020円
60歳・・・男性5,570円/女性5,650円
「新総合医療共済」の掛金シミュレーション
「新総合医療共済」は、契約時の年齢や性別、職業により掛け金が変わります。30歳男性で定期型(10年)の総合タイプを選択した場合、掛け金は1,695円です。三大疾病プラスタイプを選択した場合は2,090円になります。
同様に、30歳男性が終身型の総合タイプを契約した場合の掛け金は3,570円、三大疾病プラスタイプでは5,570円です。ちなみに、月払いよりも年払いの方が掛け金は割安になります。例えば30歳男性で定期型(10年)の総合タイプを契約した場合、月払いの掛け金は1年で20,340円(1,695円/月×12カ月)ですが、年払いでは18,930円です。
「いきいき応援」の掛金シミュレーション
入院日額5,000円、死亡共済金50万円、満期金無しの掛け金シミュレーションは下記の通りです。
40歳・・・男性4,555円/女性4,205円
50歳・・・男性6,650円/女性4,780円
60歳・・・男性8,135円/女性5,135円
40歳男性の掛け金に注目した場合、「いきいき応援」の掛け金は4,555円です。一方「終身医療5000」では2,960円、「新総合医療共済定期型」では2,255円となっています。「いきいき応援」は健康状態に不安があっても加入することができるかわりに、掛け金が高くなります。
まとめ
全労済には、さまざまな年齢や性別、健康状態に対応できるような医療保障の商品が複数用意されています。新しく備え作りを検討している人も健康状態により保障を諦めていた人も、全労済の医療共済について調べてみてはいかがでしょうか。