アフラックが提供している医療保険の「エバー」について、初心者でも分かりやすく解説しました。さまざまな保険会社が医療保険を取り扱っていますが、その中でもアフラックの「エバー」をピックアップし、それぞれの保障内容や保険料のシミュレーションなどをしています。保険選びの参考にしてみてください。
目次
アフラックの医療保険「エバー」とは?
「EVER」はアフラックが提供している医療保険の総称です。消費者のニーズに合わせた3種類の医療保険が展開されています。
「ちゃんと応える医療保険EVER」に適した人
「ちゃんと応える医療保険EVER」は、「保険料を安く抑えながらも、短期の入院にも備えたい」と思っている人にニーズがある保険です。医療技術の進歩により、平均的な入院日数は1999年から比べ10日ほど短縮傾向にあります。また、それに比例して入院日数が5日以内である割合も増加しつつあり、短い入院期間でもしっかりとした保障を望む人も多くなってきました。入院期間が短くなっても通院の割合はあまり変わらないため、通院保障も付いている保険に加入したいと考える人も少なくありません。
「ちゃんと応える医療保険レディースEVER」に適した人
「ちゃんと応える医療保険レディースEVER」は、「保険料を抑えながら、女性特有の病気に対する保障を手厚くしたい」と考える女性にニーズがある保険です。女性には帝王切開にともなう入院や、子宮内膜症、乳がんなど女性ならではの病気の発病リスクがあるため、そうしたリスクに備えたい女性からの需要があります。
「ちゃんと応える医療保険 やさしいEVER」に適した人
「ちゃんと応える医療保険 やさしいEVER」は、持病や既往症があるなどして通常の医療保険に加入しにくい人にニーズがある保険です。加入条件が通常の医療保険と比べて緩和されているため、加入しやすくなっています。また、持病や既往症のある人は重大疾病を発病するリスクも少なくないため、三大疾病に備えたい人からの需要が高くなっています。
アフラックの医療保険エバーの保障内容
3種類のエバーにはそれぞれに特徴があり、保障内容も異なります。なお、以下は2017年11月時点での保障内容です。
「ちゃんと応える医療保険EVER」の保障内容
「ちゃんと応える医療保険EVER」の主契約部分の大きな特徴として、短期の入院保障、通院治療保障、手術時・放射線治療時の保障という3つの柱があります。
1. 短期の入院保障
短期の入院保障では、年々短期化しつつある入院日数を受けて、日帰り入院から保障されるようになりました。日帰り入院を含めて5日に達しない入院日数でも、入院給付金日額×5日分が一律で給付されます。つまり、日帰り入院でも2日間の入院でも、5日分の入院給付金が支払われる仕組みです。
契約後1度目の退院日から180日以内に再び入院した際の入院給付金は、再入院日数-(5-1度目の入院日数)となります。1度目の入院と再入院とを合わせて1回の入院とし、すでに支払われている5日分の入院給付金が差し引かれるためです。
2. 通院保障
通院保障は「通院ありプラン」を選択した場合に適応される保障で、入院の前後に発生した病気や怪我による通院でも通院給付金を受け取れます。入院前60日以内、入院後120日以内の、治療処置を伴う通院が対象です。
通院給付金支払い対象の日数は最大で30日間までとなり、薬の処方だけの治療であると適応されません。
3. 手術時・放射線治療時の保障
手術時・放射線治療時の保障では、手術時の入院の有無に関わらず手術給付金が支払われます。手術給付金金額は、例えば、重大手術を受けたときは入院給付金日額×40倍、入院中に手術を受けた場合は入院給付金日額×10倍です。
放射線治療時の保障が可能になる対象範囲は、医科診療報酬点数表において放射線治療料の算定対象として記載がある放射線治療のみです。加えて、放射線照射方法は、体外照射や組織内照射、腔内照射の3種類に限られます。
先進医療や血液照射、放射線薬剤の投与に関しては、保障の対象外です。先進医療に対しての保障を受けたい人のために、追加で契約できる「総合先進医療特約」も用意されています。
その他にも、女性特有の病気に関しても保障がされています。
また、「ちゃんと応える医療保険EVER」に付加できる特約は、以下の6つとなります。
・「総合先進医療特約」
・「三大疾病無制限型長期入院特約」
・「三大疾病保険料払込免除特約」
・「三大疾病一時金特約」
・「ケガの特約」
・「終身特約」
「ちゃんと応える医療保険レディースEVER」の保障内容
「ちゃんと応える医療保険レディースEVER」の主契約部分の大きな特徴としては、「ちゃんと応える医療保険EVER」の基本的な保障内容に加えて、女性特有の病気に起因する入院保障が上乗せされます。指定された女性特定疾病によって入院した場合、通常の疾病入院給付金に重ねて、女性疾病入院給付金が支払われる仕組みです。
契約後1度目の入院から180日以内に再入院した場合、再入院となった原因の疾病によって女性疾病入院給付金の適用日数が変わってきます。通常の疾病入院給付金は、入院原因となった疾病が前回の入院と同一でも異なっていても、180日以内に再入院するとまとめて1回分の入院として適用されます。
しかし、女性疾病入院給付金は、前回の入院原因となった疾病と再入院時の原因との関連性が低い場合、異なる入院としてカウントされ、新たに適用されます。
例えば、支払限度60日型を選択すると
このように女性疾病入院給付金だけ見ても、差し引きで30日分多く支給されるため、「ちゃんと応える医療保険レディースEVER」は手厚い保障が受けられると言えます。
その他、特約を付加することによって、女性特定手術給付金や乳房再建給付金などの保障を受けることができます。
「ちゃんと応える医療保険レディースEVER」に付加できる特約は、以下の7つ。
・「女性特定手術特約」
・「総合先進医療特約」
・「三大疾病無制限型長期入院特約」
・「三大疾病保険料払込免除特約」
・「三大疾病一時金特約」
・「ケガの特約」
・「終身特約」
「ちゃんと応える医療保険 やさしいEVER」の保障内容
「ちゃんと応える医療保険 やさしいEVER」の主契約部分の大きな特徴としては、持病がある人でも引受基準をクリアすれば加入できる点にあります。健康に不安を感じている人や、通常の医療保険の審査に通ることができない人向けの、引受基準を緩和した医療保険です。加入可能年齢は満20歳~満85歳となっています。
通院中や加入前の持病が悪化した場合でも保障が受けられますが、契約から1年以内に各給付金を受け取る場合、半額となるため注意が必要です(特約災害死亡保険金を除く)。主契約の部分では「ちゃんと応える医療保険EVER」とほぼ保障内容は変わりません。
「ちゃんと応える医療保険 やさしいEVER」に付加できる特約は、以下の4つ。
・「やさしい先進医療特約」
・「やさしい三大疾病一時金特約」
・「やさしい三大疾病保険料払込免除特約」
・「やさしい終身特約」
「やさしい先進医療特約」を付加すると先進医療を受けた際に、契約日から1年以上経過していれば、1回につき自己負担額と同額の保障を受けることが可能です。10年ごとに更新があり、更新時の被保険者の満年齢や保険料率によって保険料が変動します。その他の特約に関しては保険料の変動はありません。
アフラックの医療保険エバーの2017年改定ポイント
医療環境の変化に対応するために、保険会社は都度、医療保険の改定を行います。「ちゃんと応える医療保険EVER」は2017年2月20日に最新の改定がされました(2017年11月時点)。改定後の保険が適応されるのは、2017年3月2日以降に契約をした人が対象です。
「入院一時金特約」の新設
入院をする際に必要になる、生活用品を準備するための一時金が支払われる特約です。医療費以外の費用を賄えるよう、1回の入院につき3~10万円の範囲内で一時金が支払われるようになりました。ただし、入院給付金日額の20倍もしくは10万円の、どちらか小さい金額となります。
「女性特定手術特約」の新設
「ちゃんと応える医療保険レディースEVER」に新設された特約です。女性特有の病気に関して特定箇所の手術を受けた場合に、主契約の手術保障に加えて、女性特定手術給付金や乳房再建給付金が支払われるようになっています。女性特定手術給付金は1回につき20万円、乳房再建給付金は1回につき50万円です。
通院保障の強化
通院給付金日額に関して、入院給付金日額と同額もしくは1万円のどちらか小さい金額が支払われるようになりました。改定前の通院給付金日額の上限は、入院給付金日額の60%もしくは6,000円のどちらか小さい金額だったため、改定により手厚い保障が受けられるようになっています。
保険料の引き下げ
主に若中年層の保険料が引き下げられました。例えば、保険料の払込期間が終身で、払方タイプが定額60日型、入院給付金日額が5,000円、三大疾病保険金払込免除特約なしにした場合は以下のように保険料が変わります(一例)。
アフラックの医療保険エバーの保険料シミュレーション
3種類のエバーについて、それぞれ保険料のシミュレーションをしてみましょう。基本的な条件を以下のように設定します。
「ちゃんと応える医療保険EVER」の場合
主契約だけだと、月々の保険料は2,090円になります。総合先進医療特約を付加すると、2,193円になり、さらに5万円の入院一時金特約も付加すると2,728円。そのうえ、50万円の三大疾病一時金特約を付加すると3,963円になります。
「ちゃんと応える医療保険レディースEVER」の場合
特約なしだと月々の保険料は2,470円、総合先進医療特約を付けると2,576円になります。さらに、5万円の入院一時金特約も付加すると3,131円。かつ、女性特定手術特約(乳房観血切除術、子宮全摘出術、卵巣全摘出術に適用)を付加すると3,384円です。
「ちゃんと応える医療保険 やさしいEVER」の場合
特約なしでは月々の保険料は5,117円、やさしい先進医療特約を付加すると5,369円になります。さらに50万円の三大疾病一時金特約を付加すると8,304円、かつ50万円のやさしい終身特約も付けると9,433円です。
アフラックが展開する医療保険のエバーは、現代人のニーズを反映した保険となっています。病気や怪我のリスクに対して、医療保険への加入を検討する人も多いでしょう。さまざまな保険会社の医療保険を比較し、自分に合った保険を選びましょう。