定期預金は期間を指定して預け入れる商品で、普通預金とは異なりお金を引き出す際には解約手続きが必要です。今回は、定期預金を解約するときの手続き方法や、注意点を紹介します。
目次
銀行窓口での定期預金の解約方法は?
営業時間内(15時まで)に手続きを
銀行の窓口で定期預金を解約する場合、営業時間内に窓口へ出向き、解約の手続きをする必要があります。銀行の営業時間は、おおむね月曜日から金曜日の平日9時から15時であることが多いです。ただし、銀行によって営業時間や営業日が異なることがあります。
窓口業務が終了しても普通預金であればATMでお金を引き出すことができますが、一部の銀行を除き、ATMからは定期預金の解約手続きをすることができません。定期預金を解約する際には預け入れている金融機関の営業時間をきちんと確認しましょう。
銀行窓口に持参すべきもの
銀行の窓口で定期預金を解約する際には、届出印、定期預金通帳または証書、本人確認書類が必要です。本人確認書類は、顔写真のついている運転免許証やパスポート、マイナンバーカードがなどが良いでしょう。住民票などの書類では本人確認が完了できず、2点以上の書類提示を求められることがあります。
ちなみに、定期預金の解約は基本的に預金者本人が行います。
満期日前の解約はペナルティに注意
定期預金は預入時に設定された満期日まで預け入れることを前提としていますが、満期日到来より前に中途解約することも可能です。ただし、中途解約をしてしまうと預入時の金利ではなく、ペナルティとして中途解約利率が適用されます。場合によっては適用金利が普通預金と同等になる可能性もあります。
本人以外でも解約手続きが可能
定期預金の解約は基本的に本人が行うこととされていますが、本人の委任状があれば本人以外でも定期預金の解約ができます。委任状には本人の住所、署名、届出印の押印、委任する内容(定期預金の解約)などを記載する必要があり、代理人と本人の間柄を証明する書類を求められることもあります。
金融機関の所定の用紙でなければ委任状として認められない、あるいは委任状を持っていても代理人では解約に応じてくれない可能性もあります。どうしても本人が窓口に行けない場合は、必要な手続き方法について銀行に電話で問い合わせておきましょう。
ATMで定期預金を解約する方法は?
定期預金の契約条件を確認
金融機関によっては、定期預金の解約時にわざわざ窓口に出向かなくてもATMで解約の手続きができます。平日の銀行営業時間内に窓口に出向く時間を確保するのが難しい人や、病気や介護状態などで外出が困難な人は、定期預金の契約条件を確認しておくとよいでしょう。
ATMでの解約手続きに必要な持ち物
銀行によって異なるケースもありますが、定期預金を預けている口座の通帳とキャッシュカードがあればATMでの定期預金解約が可能です。ATMによる定期預金の解約は取扱可能時間が設けられているため、確認しておくと良いでしょう。
取引可能金額の上限や手数料に注意
ATMで定期預金の解約をする場合は、1日の取引可能金額に注意しましょう。ATMで1日に取引が可能な上限額は銀行によって異なります。満期日当日に預入金額を全額引き出そうとしても、金額が大きすぎるとATMで操作できないことがありますので気をつけましょう。
定期預金の解約には基本的には手数料は不要ですが、仕組預金など商品によっては解約時に手数料がかかることがあります。預入時や解約時に確認しておくと良いでしょう。
自宅で定期預金を解約できる方法は?
インターネットバンキングで解約
金融機関によっては、インターネットバンキングで定期預金の解約ができる場合もあります。解約時には、あらかじめ設定したログインIDやパスワードが必要です。インターネットバンキングで定期預金の解約が可能な金融機関でも、契約状況によってはできないことがありますので銀行に確認してみるとよいでしょう。
テレフォンバンキングで解約
金融機関によっては、テレフォンバンキングでも定期預金の解約ができます。テレフォンバンキングとは、自動音声もしくはオペレーターと会話して手続きするサービスです。ただし、満期日到来前などテレフォンバンキングで解約できない定期預金もあります。
モバイルバンキングで解約
モバイルバンキングでの定期預金の解約を受け付けている金融機関もあります。ちなみに、スマートフォンの場合はインターネットバンキング扱いになります。モバイルバンキング扱いになるのは、スマートフォン以外の携帯電話の場合のみです。
定期預金の満期金を再投資するには?
定期預金が満期を迎えた場合、受け取った元金と利息はどのように管理・運用していけば良いのでしょうか?定期預金に預け入れるより、高利率が期待できる金融商品を紹介します。商品によっては一定の元本割れリスクを伴うことがありますので、メリットとデメリットをよく理解しておきましょう。
インターネット銀行の預金各種
インターネット銀行は、店舗を持たないことでコストがかからない分、都市銀行と比べて金利が高く設定されていることが多いです。元本割れを防ぎたいなどリスクを避けたい人は、インターネット銀行の預金を利用すると良いでしょう。
個人向け国債の購入
定期預金の満期金で個人向け国債を購入する投資方法もあります。個人向け国債は国が発行する債券で、取り扱いのある銀行や証券会社へ印鑑、本人確認書類、購入代金を持参すると1万円から購入することができます。
個人向け国債の商品には、発行時から金利の変わらない固定金利の3年、5年満期型と、半年ごとに見直された金利が適用される変動金利の10年満期型があります。個人向け国債は、変動金利の商品であっても金利の下限が決まっているため、リスクを避けたい人に向いています。ただし、国債は発行から1年経過しないと換金することができません。
個人年金保険への加入
個人年金は、定期預金に比べリターン率が高くなることが多いため、満期後の投資として有効な手段の1つです。支払った個人年金は保険料扱いとなるため、上限額はあるものの年末調整で生命保険料控除の対象となります。税金を控除してもらえるという点は、定期預金にはない個人年金の特徴と言えるでしょう。
ただし、個人年金は中途解約すると元本割れするリスクがあります。
まとめ
定期預金の解約には、印鑑などの持ち物が必要です。解約する際には、あらかじめ持ち物を確認しておきましょう。また、定期預金以外にも、お金の運用方法には様々な選択肢があります。もうすぐ満期日を迎える人は、この機会に自分に適した金融商品を検討してみてはいかがでしょうか。