投資信託の商品にはどのような種類があるのでしょうか?投資信託は運用そのものはプロに任せるスタイルの金融商品ですが、投資信託の種類を勉強しておけば、自らの投資行動に潜むリスクを知ることにもつながります。投資信託の商品やリスクについて説明します。
目次
購入できる時期による分類
単位型
投資信託の分類方法は様々ですが、商品を購入することができる時期により分類する方法もあります。単位型投資信託とは、販売開始した際の募集期間のみに購入が限定されているものです。
多くの場合は信託期限が設けられており、一定期間終了後自動的に投資家に払い戻されます。ある程度の期間を定めて資産を運用したい人や、預けている期間中の運用を資産運用のプロに任せたい人に向いている投資信託です。
追加型
購入期間が限定されている単位型投資信託に対して、追加型投資信託はいつでも売買可能な投資信託です。長期的に資産運用をしていきたい人や、多くの種類の商品から自分の投資目的に合った商品を自分で選んでいきたい人に向いています。
払い戻しの可否による分類
オープンエンド型
払い戻しの可否により投資信託を分類することもできます。オープンエンド型はいつでも換金することできる投資信託で、日本国内の投資信託で主流になっています。
換金がいつでもできるだけでなく、随時追加購入することができるのも特徴の一つです。投資家が都合の良いタイミングで売買することができるメリットがあります。
クローズドエンド型
いつでも換金することができるオープンエンド型に対して、運用期間中は換金できない投資信託をクローズドエンド型と言います。クローズドエンド型は、運用期間内の資産価値の増減を気にせず運用できるというメリットがあります。
投資対象による分類
地域による分類は国内と海外
地域による分類は、主に国内の債券、株式、不動産投資信託やその他ファンドに投資するものと、主に海外のファンドに投資するものに分けられます。また、国内や海外を明確に分けず、様々なファンドにバランスよく投資していくものもあります。
債券
債券とは、国や企業が活動資金を確保するためのお金を借りる際に発行する有価証券です。債券に投資するということは、国や企業にお金を貸すということでもあり、定期的な利息収入を得ることができます。株式に比較して値動きが小さい面もあります。
株式
株式会社の成長に投資するタイプです。投資先の会社が利益を出した場合、配当金収入を得ることができます。投資先の会社の業績に連動する場合が多いため、債権と比較して値動きが大きい投資対象です。
不動産投資信託(リート)
投資家から集めたお金でビルやマンションなどの不動産を運用し、賃料収入が得られれば投資家に還元するタイプです。REITと表記することもあります。不動産への投資は多額の資金が必要ですが、リートであれば少額から不動産へ投資できます。
バランス型
特定のカテゴリや国内外に限らず、債券、株式、不動産投信(リート)などの投資対象をバランスよく、幅広く投資するタイプです。資産価値が増減して当初決めた投資の資産割合が変わった場合、割合を調整するリバランスを行う商品もあります。
リスクの比較
リスクの面から見ていくと、債券と株式では株式の方が大きなリターンが望めますが、リスクも大きくなります。また、国内と海外では、新興国のファンドへの投資は政情不安に起因するデフォルトリスク等も存在するため、海外の商品の方がハイリスクハイリターンと言えます。
株式への投資の可否による分類
株式投資信託
株式投資信託は、株式に投資することができる旨が約款に定められている投資信託です。実際の運用の中で株式に対して投資していない投資信託でも、約款に投資できることが規定されていれば株式投資信託と呼びます。
公社債投資信託
株式に投資することができる株式投資信託に対して、公社債投資信託は約款に株式には投資しない旨が定められている投資信託です。投資対象は、債券や無担保約束手形(CP)などです。
運用スタイルによる分類
インデックスファンド
日経平均株価やTOPIX等、代表的な指標(インデックス)に連動することを目標とした投資信託です。運用や管理をコンピュータで行うことが多いため、コストがかからない分、信託報酬等の手数料が安くなる傾向にあります。また、値動きの幅が比較的小さいことも特徴です。
アクティブファンド
インデックスよりも良い成果を出すことを目標とした投資信託です。値上がりが期待できる銘柄を選別し、積極的に投資します。大きなリターンを得ることもできますが、反対に大きく値下がりしてしまうリスクもある運用スタイルです。
まとめ
購入する投資信託がどのくらいのリスクがあり、どのくらいのリターンが望めるのかを把握しておくことで、大きな損失を回避することもできます。また、投資信託を行う時には大きなリターンが望める商品はリスクもある、ということを頭に入れておきましょう。