海外へ行く際、手持ちのクレジットカードに付帯している保険で十分と考える人もいるかもしれません。しかし、不測の事態によって発生した費用や損害を完全にカバーすることが難しい場合もあります。今回は、海外旅行保険の必要性と、スマートフォンで即日加入できる損保ジャパンの海外旅行保険「off!」を紹介します。
目次
海外旅行保険って入るべき？
事件・事故・病気などに備える
海外では、事件や事故などの思わぬ事態に巻き込まれることもあります。社会情勢が比較的安定している国へ渡航した場合であっても、アクシデントやトラブルを完全に回避することは難しいと言えます。交通ルールなども日本とは異なり、観光中に事故に遭うおそれもあるため、万が一のための備えをしておくとよいでしょう。
また、海外旅行先での病気やケガによって入院することになった場合、日本の健康保険が効かず高額の医療費を請求されるケースもあります。長期間の入院になると、日本から家族を呼び寄せる費用等も必要になるかもしれません。海外旅行保険に加入していると、その費用負担を軽減することができる場合があります。保険商品によっては、医療費を建て替えて支払ってくれるものもあります。
盗難・物損などに備える
海外旅行保険の多くは、携行品の損害（スリや置き引きなど）にも対応しています。ガイドブックや写真撮影などに気を取られているうちに、パスポートや現金、クレジットカードなどを盗まれたというケースもあります。盗難に遭った際の対処法などを日本語で案内してくれるサービスを実施している保険もあるため、連絡先を控えておきましょう。
現地のお土産物を誤って壊してしまった際などには、店に対して賠償責任を負うこともあります。破損した商品が高額であった場合、予期せぬ出費にもつながりかねません。海外旅行保険では、加入者の過失による物損事故の賠償についてもカバーするプランやオプションなどがあります。
「off!」ってどんな保険？
旅行先の病気やケガを補償
損保ジャパンの海外旅行保険「off!」では、旅行先で支払った治療費が補償対象となっています。また、通院にかかった交通費や通訳に支払った費用などについても保険金が給付されることがあります。なお、治療費が補償されるのは、「保険期間中（旅行中）に発症した病気やケガ」に限られ、出発前から患っていた病気やもともと負っていたケガなどについては対象外となるケースもあるため、注意してください。
他人への賠償費用を補償
「off!」では、過失によって他人の体や物品に損害を与えてしまった場合の賠償費用を補償しています。例えば、うっかり他人にぶつかってけがをさせてしまった場合や、ホテルのルームキーを紛失してしまった場合などです。加入者の過失による物損事故の賠償についてもカバーするプランやオプションなどがあります。
携行品の紛失・盗難を補償
「off!」では、旅行中にカメラやパスポート・時計などの携行品が盗まれた場合や、偶然的に破損してしまった場合も補償対象となることがあります。補償される金額は、持ち物1つにつき10万円を上限とし、（乗車券などは合計5万円が上限額）「時価」もしくは「修理費用」のうちいずれか低い方の金額が支払われます。現金やクレジットカードなどは補償対象の携行品には含まれません。
「off!」の契約や見積もりって？
契約前に用意するもの
「off!」は、出発日当日でもスマートフォンで加入できます。加入時にはクレジットカードが必要になるため、あらかじめ準備しておきましょう。
クレジットカードが自分名義でない場合、カードの名義人→保険の契約者、旅行者本人→被保険者という扱いになります。なお、契約時の必要情報入力の際、名前のローマ字はパスポート表記に合わせた形で入力しなければならないため、注意してください。
セットプランかオーダーメイドを選択
「off!」には、ファミリープラン・カップルプランなどのセットプランがありますが、オーダーメイドで保険を設計することもできます。自分に合った補償内容・保険金などを選択したい時、クレジットカードの付帯保険に足りない補償を追加したい時などに利用すると良いでしょう。
行先・日数に応じた基本補償の他、以下のオプションについて付加の有無や補償額を選択することができます。
・傷害死亡
・後遺障害
・治療費用
・疾病死亡
・航空機寄託手荷物遅延等費用
・賠償責任
・携行品損害
・救援者費用
保険の詳細内容を決める前にまず見積もりがしたいという場合、HPの専用フォームに行先・期間・プランを選択すると保険料のシミュレーションをすることができます。プランを選び直すと保険料の比較もできるため、事前に活用してみるのもよいでしょう。
契約証はプリントアウトが必要
旅行の際には、保険の契約証（加入者証）を持参する必要があります。契約証を確認すると、保険事故に対してスムーズな対応ができるケースが多いためです。
出発当日に保険へ加入すると契約証の送付が間に合わないため、専用画面から契約確認書をプリントアウトして持参することになります。スマートフォンのスクリーンショット画面でも事故対応できる場合がありますが、故障や電池切れなどに備えて書面で持参しておくことをお勧めします。
契約は自宅を出る前までに
「off!」は、出発の45日前から出発当日までの期間に申し込み・加入ができます。ただし、保障期間は「自宅を出発してから帰宅するまで」の間であるため、自宅を出る前に加入しておかなければなりません。出発当日に申し込んだ場合、航空機遅延費用等補償特約を付帯することはできませんので注意しましょう。
長期滞在や航空券トラブルの対応は？
2ヶ月超の長期滞在や留学等も補償
「off!」は、最長92日までの滞在期間に対応した保険商品です。滞在中の一部期間のみを対象とした保険ではないため、保険期間は出発から帰宅まで全日程を網羅している必要があります。
旅行中に一時帰国などをすると補償が一旦終了するため、再出発時に改めて保険に加入しなければなりません。保険期間が92日以内であれば渡航目的は旅行に限らず、短期留学やホームステイなどをする場合にも加入できます。
また、「off!」には留学生専用のプランもあります。契約期間は最長2年で、通常の海外旅行保険では対象外であることの多い、留学先での火災や家財の盗難等も補償されている点が特徴です。
特約で航空機遅延費用も補償
航空機の遅延によって発生した宿泊料や食事代をカバーする「航空機遅延費用補償特約」は、セットプランのオプションとして契約できます（オーダーメイドプランへの付帯は原則としてできません）。航空機遅延費用補償特約は、出発の2日以前までにインターネットで申し込む必要があります。
この特約の支払い対象となるのは、航空機の遅延や欠航、着陸地変更などによって6時間以上のロスが発生した場合や、航空機が原因で利用がかなわなかったサービス（ホテル・レストラン等）のキャンセル料などです。要件の詳細については、HPなどで事前に確認しておいてください。
医療関連の補償や条件は？
虫歯・出産・アレルギーなどには注意
「off!」では、虫歯治療・抜歯などにかかった費用は保障の対象外となるため、歯の治療中の人や痛む歯がある人は、鎮痛薬を持参するなどの対応が必要です。歯科治療の他、出産・無資格運転による事故が原因の医療費などについても保障されないケースがあります。
また、持病のアレルギーや、突発的に発症してしまったアレルギー症状によって治療を受けた場合なども保障の対象外となるケースが多くなっています。不安があるという人は、旅行前に損保ジャパンの窓口や医師へ相談し、症状が出た時の対策を取っておきましょう。
キャッシュレス治療対応の国や地域も
「off!」には、旅行先でまとまった現金を持っていなくても治療を受けられる「キャッシュレス治療サービス」があります。注意が必要な点として、保険金支払いの対象となるケガや病気の治療のみ適用となること（そのため、前述の歯科治療・アレルギー等は対象外です）、すべての国・地域でサービスが利用できるわけではないことなどが挙げられるため、サービス内容については確認・問い合わせなどをしておきましょう。
旅先で困った場合には保険契約証（スマートフォンや携帯電話の画面メモやスクリーンショットでも代用可能）とパスポートを用意して「海外メディカルヘルプライン」へ連絡すると、キャッシュレス治療を受けられる病院の紹介や予約を行ってくれる場合があります。
キャッシュレス治療サービスが利用可能な国・地域・病院については、HPの「キャッシュレス治療サービスがご利用いただける国や地域」から確認することもできます。行先の地図をクリックすると提携病院一覧がPDF形式で表示されるため、旅行先の近くにあるかどうかチェックしておくとよいでしょう。
病気治療中でも保険に入れる条件
医師の治療や投薬を受けている人は、基本的には「off!」へ加入できません。ただし、風邪や食中毒、あせも・ぜんそくなど、一部の症状や病気については加入できるケースもあります。
出発前の既往症について海外で治療を受けた場合、アレルギーと同様に補償の対象外となるので注意が必要です。持病がある人や治療中の人は、保険に加入できるかどうか電話で問い合わせておいた方が良いでしょう。
問い合わせ・請求時の注意点は？
海外保険は通信環境に注意が必要
保険加入者が盗難などのトラブルに巻き込まれたり、病気やケガをしたりした場合には、現地から電話で事故連絡が可能です。また、自分では対処の仕方がわからない時（他人の物を誤って破損するなど）に必要な手続き方法をアドバイスする相談サービスもあります。事故受付・相談サービスはどちらも日本語に対応しており、24時間365日利用可能です。
なお、現地における電話やインターネットの使用環境には注意するようにしましょう。電話がつながりにくい場合や、推奨されていないブラウザを使用したために正常な動作・表示ができない場合などが考えられます。また、Wi-Fi使用の際なども、セキュリティには十分に注意するようにしてください。
盗難・紛失届や事故証明書の提出
海外で盗難に遭った場合は現地の警察へ盗難届を、携行品を紛失した場合は紛失届を出す必要があります。また、帰国後に盗難費用の請求を行う際には、第三者（警察・ツアーガイド・ホテル従業員など）が発行した事故証明書が必要となるため、覚えておきましょう。
現地での手続き方法がわからない場合には、24時間365日日本語対応の「海外ホットライン」へ問い合わせることができます。問い合わせ番号は滞在地によって異なるため、契約証などで確認し、通話状態の良い場所から電話をするようにしてください。
まとめ
損保ジャパンの海外旅行保険「off!」は、スマートフォンで加入できる点・オーダーメイドで保険を設計できる点、行先によってはキャッシュレス治療に対応している点などが特徴です。加入・補償などについて詳細を知りたい場合、見積もりや問い合わせを行ってみてください。
