自動車保険は事故などを起こした時に補償されるため運転者にとってはなくてはならないものですが、必要な補償など保険の内容についてきちんと理解しているでしょうか。今回は自動車保険の選び方のポイントと、必要な補償や安い保険の選び方を紹介します。
目次
自動車保険で備えておくべき補償
対人賠償は無制限
自動車保険には人身事故を補償する「対人賠償」と、物損事故を補償する「対物賠償」があります。「対人賠償」は、歩行者など人を死亡させたりケガをさせた場合などの補償です。「対人賠償」に制限を設けると賠償額を払いきれない場合があるため、無制限で加入する契約者が多いです。
対物賠償も無制限が望ましい
物損事故を補償する「対物賠償」は事故相手の車の破損だけでなく、ガードレールや標識のほかにも電柱や建物などの破損に補償が適用されます。また、事故で発生した間接的な損害も対象です。
対物賠償も事故の際に使うことが多い保険で、建物や電車などを破損した場合で高額な賠償金が発生することもあるため無制限で加入するユーザーが増えています。
人身傷害保険は3000万円程度必要
人身傷害保険は自分が運転する車の同乗者を補償する保険で、自分の家族が同乗者で死傷した場合にも対象になります。保険金額は下限を3000万円にしている会社が多く、無制限での加入も可能です。
対人賠償は事故の被害者にのみ支払われる補償のため、加害者側の車に同乗していた人は対象外です。自分や自分の家族を守るために、人身傷害保険にも加入すると良いかもしれません。
車両保険は必要に応じて付ける
車両保険は、自身の車に対する補償です。対物賠償は相手の車のみしか補償されないため注意が必要です。保険料は対人賠償や対物賠償より割高にはなりますが、自分の車の修理費が高額の場合などにも補償が適用されますので、必要に応じて加入すると良いでしょう。
ロードサービスも比較ポイント
レッカー移動の無料の範囲
自動車保険には事故の補償以外にもロードサービスがあり、車が故障したときに無料でレッカー移動することができます。ただし、レッカー移動が無料になる距離の条件は各社様々で、30kmや50kmあるいは当社指定工場までなら無料という条件の会社もあります。自動車保険選びに迷ったら、レッカー移動の範囲に注目してみましょう。
宿泊及び帰宅費用サービスの内容
遠方に出かけた場合などに車が故障すると、場合によっては現地での宿泊費用や、帰宅のための移動にかかる交通費などが必要になることがあります。加入する自動車保険の会社によっては、宿泊費用や交通費がロードサービスで補償されることがあります。ロードサービスの充実度も自動車保険選びのポイントの一つです。
割安な保険の選び方のコツ
代理店型より通販型が安い
自動車保険に加入する方法は、対面式で担当者と話しながら加入する「代理店型」とインターネットなどで保険会社に直接申し込む「通販型」などがあります。「通販型」の場合は代理店手数料が不要なため保険料が安くなることが多いです。相談しながら加入手続きをしたい場合は「代理店型」で加入し、保険料を安くしてコストを減らしたい場合は「通販型」を選ぶと良いでしょう。
運転者を限定
自動車保険の保険料を安くする方法に「運転者限定」もあります。運転者限定とは、契約の際に車を運転する対象者を限定することによって保険料が安くなる仕組みです。保険会社によって、家族のみや夫婦のみ、本人限定などがあります。
運転者を限定すると運転者限定なしの保険と比べれば保険が安く抑えられるため、あらかじめ運転する人が決まっている場合は、運転者を限定しても良いかもしれません。ただし、指定した人以外が運転した場合は保険適用外になるため注意が必要です。
車両保険の範囲や免責額
車両保険には全般的に車の損害を補償する一般型と、補償範囲が限定されたエコノミー型がありますが、エコノミー型を選択すれば保険料を抑えられます。ただし、エコノミー型は当て逃げや自損事故は補償されません。
また、車両保険には免責金額を設定することができます。免責金額とは保険を使うために契約者が支払う金額のことで、免責金額を設定しておけば実際の修理費などから免責額を差し引いた金額が車両保険から支払われます。免責額が大きいほど保険料が安くなりますので、コストを抑えたい場合は免責額を設定することを視野に入れると良いでしょう。
保険会社による区分の違いを考慮
加入する自動車保険会社によっては、割引条件や年齢条件が違うことがあります。例えば、年間走行距離によって保険料が割り引かれる会社もあれば、走行距離割引なしの会社もあります。また、年齢条件も会社によって異なることがあるため、複数の会社の自動車保険を比較すると良いです。
まとめ
自動車保険では、補償の対象が何になっているかを理解してそれに対する補償額がどれだけ必要なのかを把握することで、自分に合った保険の選択が可能になります。自動車保険について知り、万が一事故に起こした時に慌てないようにしましょう。
