入院や手術に備える医療保険への加入を検討する人は少なくないかもしれません。今回はオリックス生命の医療保険「新キュア」シリーズについて、保障内容や保険料、商品ごとの違いなどを解説します。
目次
新キュアの基本保障内容は?
入院保障は通算1,000日まで
病気やケガで入院したときには、疾病入院給付金・災害入院給付金を受け取ることができます。約款所定の七大生活習慣病以外の病気やケガによる入院の場合、1回の入院につき60日まで保障されます。別の疾病で入院した(もしくは同じ疾病で180日経過後に入院した)場合は、新たに1回の入院としてカウントされます。保険期間中であれば、合計で1,000日まで保障を受けることができ、日帰り入院も対象となります。
7大生活習慣の入院保障つき
入院患者の約3人に1人の入院理由ともされる7大生活習慣病での入院については、より手厚い保障が設定されています。通常であれば60日までのところ、糖尿病・高血圧性疾患・肝硬変・慢性腎不全で入院した場合には、1入院につき120日まで支払い対象日数が拡大されています。さらに、入院が長期化する傾向があるがん・心疾患・脳血管疾患の3大疾病による入院は日数無制限で保障を受けることができます。
死亡保険金がないのがデメリット
新キュアは入院や手術、7大生活習慣病への備えを目的とした保険であるため、死亡した際の保険金は給付対象外となっています。特約として付加することもできないため、死亡保障も確保したいという場合には、死亡保障付医療保険「リリーフ・ダブル」や別の死亡保険と組み合わせての加入を検討する必要があるでしょう。
保険料は加入時のまま上がらない
新キュアは、保障を入院・手術方面へ特化し、保険料払い込み期間中の解約払戻金をなくすことで、保険料を比較的手ごろな金額に設定しています。また、一生涯保障が続く終身保険であるため更新の必要はなく、保険料は原則として加入時から上がることがありません(加入後に保障を追加した場合等については内容に応じて保険料も変更となります)。
新キュアの付加保障内容は?
先進医療特約は通算2,000万円まで
新キュアでは、先進医療による治療を受けた際、通算2,000万円まで保険金が給付されます。先進医療とは厚生労働大臣によって承認された先進性の高い医療技術のことで、技術料は公的医療保険制度の対象外であるため全額自己負担となります。金額は治療の種類や医療機関によっても異なりますが、高額な費用がかかることもあります。
厚生労働省によると、がんの治療等で使われる陽子線治療は約276万円、重粒子線治療は約309万円、また白内障の治療で使われる多少点眼内レンズを用いた水晶体再建術は約55万円がかかるとされており、いずれも治療費が高額になることがわかります。
がん診断治療・通院へ給付金あり
重度三大疾病一時金特約 またはがん一時金特約を付加すれば、初めてがんであると診断確定されたとき・がんの治療を目的に入院したときに一時金が支払われます。給付頻度は1年に1回までとされていますが、回数制限はないため、何度でも一時金を受け取ることが可能です。
また、がん通院特約を付加すると、がんの治療を目的とする通院に対して、日数に応じたがん通院給付金を受け取ることができます。がん治療を通院によって行う例は増加傾向にあるため、そのようなケースにも対応しやすい特約といえます。ただし、重度三大疾病一時金特約・がん一時金特約とセットでの申し込みが必要となるため、注意してください。
急性心筋梗塞、脳卒中は一時金あり
重度三大疾病一時金特約は、がんだけでなく急性心筋梗塞と脳卒中も保障対象となります。急性心筋梗塞または脳卒中の治療を目的に入院を開始した際に、それぞれ一時金が給付されます。がん一時金と同様、1年に1回であれば回数に制限はありません。
保障の詳細は約款を確認
オリックス生命保険のホームページでは、商品ごとに「ご契約のしおり」と約款がそれぞれ掲載されています。「ご契約のしおり」には保険商品の仕組みや特徴などがわかりやすくまとめられているため、保障内容について詳しく知りたい場合はこちらを確認すると良いでしょう。
また、約款には契約についての取り決めが記載されています。給付金の支払事由や金額など、契約内容を理解するためにも確認しておきましょう。
新キュアレディの特徴は?
女性の病気や帝王切開を特約で保障
新キュアレディは、女性特有の病気が保障対象に含まれます。女性特有の病気で入院した際には、新キュアの保障に加え、女性入院給付金が上乗せされて給付されることになります。
女性入院給付金の対象となる病気の例として、女性に多いとされる甲状腺の疾患や乳房及び女性性器疾患などが挙げられます。また、帝王切開など妊娠・分娩および産じょくの合併症も対象となります。
がんの入院も上乗せ保障
また、すべてのがんについても上乗せ保障の対象となります。乳がんや子宮頸がんなど女性特有のがんだけでなく、年齢を重ねるとリスクも高くなりがちな胃がんや結腸がんなど、すべてのがんで入院した場合に入院給付金が上乗せされます。悪性新生物だけでなく、治療を施せば転移や再発の可能性が低いとされる上皮内がんも保障対象です。
新キュアサポートの特徴は?
加入には告知書の質問事項あり
新キュアサポートは、加入の際の告知事項が4点に限定されており、引受基準を緩和することで過去に健康状態に問題があった人にも加入しやすく設計されています。加入前にかかった病気が悪化して入院・手術を行った場合にも保障を受けることができます。しかし、新キュアと比べると、保険料は割増しとなっています。
手術給付金の対象となる手術が多い
入院の有無に関わらず、約1,000種類の手術が保障対象となる点は新キュアと共通です。ただし、新キュアサポートでは契約日から1年以内は給付金の額が50%削減されます。また、入院中の手術に対する給付金は、新キュアが入院給付金額の20倍に設定されているところ、新キュアサポートは入院給付金額の10倍であるといった違いもあります。
まとめ
新キュアシリーズはいずれも終身保険であるため、保障内容を変更しなければ加入時の保険料のまま一生涯保障を確保することができます。ただし種類ごとに特徴があり、保障内容や付加できる特約も異なります。自身の健康状態や経済状況に合わせて検討してみましょう。