オリックス生命保険では、万が一に備える終身保険「ライズ」を販売しています。この記事では、ライズの商品内容やメリット・デメリット、活用方法などについて解説していきます。生命保険への加入を考えている人は、ぜひ参考にしてください。
目次
オリックス生命の終身保険ライズって?
保険料の値上げがない終身保険
オリックス生命の「ライズ」は保険期間が終身であるため、一度契約すると解約をしない限り保障が続きます。保険料は契約時の被保険者の年齢などを元に決定され、決められた保険料から上がることは原則としてありません。
保険料の支払い期間は、一生涯に渡り支払う「終身払」と払込期間を決めて支払う「短期払」から選択することができます。同じ条件で保険を契約した場合、終身払のほうが短期払よりも月々の保険料は安くなります。ただし、返戻率(支払った保険料に対し、受け取ることができる保険金や給付金・解約返戻金の割合)は、終身払よりも短期払いの方が高くなることが多いといえます。
年齢制限がなく子供も加入OK
ライズは15歳から加入が可能です。契約可能年齢の上限は保険金の支払い方法によって異なり、以下の通りです。なお、50歳払済とは保険料を50歳まで支払うこと、10年払済とは保険料を10年間支払うことを指しています。
保険料の払込完了時期を年齢によって決める場合
払済年齢/契約可能年齢
50歳払済/40歳まで
55歳払済/45歳まで
60歳払済/50歳まで
65歳払済/55歳まで
70歳払済/60歳まで
75歳払済/65歳まで
80歳払済/70歳
終身払/75歳まで
保険料の払込完了時期を期間によって決める場合
払込期間/契約可能年齢
10年払済/70歳まで
15年払済/65歳まで
20年払済/60歳まで
学資保険としても使える
ライズは低解約返戻金型の商品です。低解約返戻金型とは、保険料払込期間中に解約をした場合の返戻金が少なく設定されており、払込期間終了後には解約返戻金額が上がるタイプの保険のことをいいます。この特徴を活かして、学資保険のような目的で契約することも可能です。
例えば、3歳の子供がいる30歳男性が、以下の条件でライズの契約をしたとします。
契約条件
被保険者:30歳男性
死亡保険金額:300万円
保険料払済期間:15年
この場合、保険料払込期間は子供が18歳のときに終了します。月々の保険料は13,095円、払込保険料総額は2,357,100円であり、保険料払込満了直後の解約返戻金は2,370,960円(返戻率100.5%)です。ちょうど子供が大学進学を迎える時期に、払い込んだ保険料より多くの金額を受け取れることになります。
また、保険期間中に被保険者(学資保険として利用する場合、通常は親)に万が一のことがあったときには、遺された家族へ死亡保険金が給付されるため、子供に金銭面で負担をかける可能性を減らすこともできます。
死亡保険金の前払いができる
ライズでは、以下のような特約を付加することで、存命中の死亡保険金の受け取りが可能となるケースがあります。
リビング・ニーズ特約
リビング・ニーズ特約とは、被保険者の余命が6カ月以内と判断された際、被保険者が希望する死亡保険金額を受け取ることができる特約です。余命の判断は、医師による診断書などをもとにオリックス生命が行うこととなります。なお、実際には「被保険者が希望する受取死亡保険金額から、指定保険金額に対応する利息および保険料を差し引いた金額」が支給されます。
介護前払特約
介護前払特約は、被保険者がオリックス生命所定の要介護状態となった場合、被保険者が希望する死亡保険金額を受け取ることができる特約です。介護前払特約を利用するには、以下の事項の全てを満たしていなければなりません。
・保険料の払込期間が終了していること
・被保険者が65歳以上であること
・被保険者が公的介護保険制度による要介護度4または5の状態であると認定されていること
返戻率はどのくらい?
60歳満期直後でおよそ110%
それでは、返戻率の具体例を見てみましょう。次の条件でライズの契約をしたとします。
契約条件
・被保険者年齢:30歳
・死亡保険金:500万円
・保険料支払い期間:60歳払済
被保険者が男性である場合、月々の保険料は10,870円で、払込保険料総額は3,913,200円となります。保険料払込期間満了直後の解約返戻金は4,301,850円で、返戻率は109.9%です。
被保険者が女性である場合、月々の保険料は10,430円です。払込保険料総額は3,754,800円、保険料払込期間満了直後の解約返戻金は4,165,300円であり、返戻率は110.9%となります。
予定利率120%超えも可能
年齢が若い人もしくは女性を被保険者にすると、返戻率をより上げる効果が見込まれます。
例えば、死亡保険金300万円で保険料60歳払済の契約をしたと仮定し、保険料払込期間満了直後の返戻率を見てみます。
契約年齢/性別/返戻率
30歳/男性/107.5%
30歳/女性/108.3%
15歳/男性/114.8%
15歳/女性/116.1%
このように、同じ保障内容の契約でも、被保険者の年齢や性別によって返戻率には差が生じます。15歳女性が契約した保険を保険料払込期間満了直後に解約せず、そのまま保有し続けたとすると、返戻率が120%を超える可能性もあるかもしれません。
また、保険料払込期間を短くすることも返戻率を上げる一因となります。例えば、上記と同じ条件の保険を、50歳払済で契約したとします。その場合、30歳男性の保険料払込期間満了直後の返戻率は103.7%です。一見すると60歳払済の107.5%より低く見えますが、その後も解約せずに保険を持ち続けると返戻率をより上げられる可能性があります。
ただし、保険料払込期間を短縮した場合には月々の保険料が高くなるため、家計と相談したうえで、払込期間を決めることが大切です。
解約・一部解約で返戻金が減ることも
ライズは低解約返戻金型の保険であるため、保険料払込期間中の解約返戻金は通常の保険の70%程度に設定されています。保険料払込期間中に解約したときには、払込保険料総額よりも低い金額の解約返戻金しか受け取れない可能性もあるので注意してください。
また、契約から短期間での解約では解約返戻金をほとんど受け取れないか、受け取れたとしてもごくわずかな金額となることがあります。短期間での解約に際しては、慎重な判断をする必要があるでしょう。
返戻金の見積もりをしたい場合
保険金払込期間満了直後の解約返戻金は、オリックス生命のホームページでシミュレーションできます。それ以外の時期における解約返戻金を知りたい人は、オリックス生命に直接問い合わせてください。問い合わせの際は、必ず契約者本人が保険証券を手元に用意して連絡しましょう。
問い合わせ窓口
0120-506-094(受付時間:9時~18時 日曜祝日、年末年始休)
ライズのメリット・デメリットは?
保険料控除が受けられるメリット
ライズは、一般生命保険料控除の対象となる商品です。1年間に支払った保険料の控除を受けることで、所得税や住民税の負担軽減を図ることができます。保険を解約した場合でも、その年(1月~12月)に支払った保険料は控除の対象となります。
生命保険控除を受けたい人は、10月中旬ごろにオリックス生命から発送される生命保険料控除証明書を勤務先もしくは税務署に提出し、申請してください。
保険料が手頃であるメリット
低解約返戻金型の保険であるライズは、終身保険の中でも比較的保険料が低めに設定されている商品です。払込期間や契約年齢、性別などによって月々の保険料が変わるため、収入やライフプランと照らし合わせて自分に合った払込期間を選びましょう。具体的な保険料は、オリックス生命のホームページのシミュレーションでも確認できます。
年齢ごとに手続きが変わるデメリット
ライズは、申込金額や契約年齢により、必要な書類や手続きが4パターンあります。
1.基本書類(契約申込書および告知書)
2.基本書類(ただし過去2年以内に健康診断または人間ドックを受けていること)
3.基本書類+健康診断結果通知書
4.基本書類+健康診断結果通知書+ご契約内容の面談確認
健康診断結果通知書は、14カ月以内に受診した健康診断結果通知書または人間ドック成績表の原本またはコピーです。生命保険加入のために新たに受診した結果は、利用できません。
必須検査項目は、身長体重のほか、血圧、尿糖、尿たんぱくですが、40歳以上の申し込みでは、肝機能、血中資質、血糖などの項目も追加されます。
時期によっては元本割れのデメリット
生命保険は、基本的に長期間保有することを前提として作られた商品です。特にライズは低解約返戻金型であるため、保険金支払期間中などのタイミングによっては元本割れをする可能性もあります。
保険を検討するときには、予期せぬ解約で損をすることのないよう、保険金額や保険料・返戻率などをしっかり確認したうえで契約することが重要です。
まとめ
オリックス生命のライズは、保険金支払期間の解約返戻金を抑えることで比較的手ごろな保険料と、高めの返戻率を実現した商品です。死亡保障としてはもちろん、教育費などの貯蓄手段として活用することもできるでしょう。しかし、他の保険と同様、契約年齢・保険料払込期間などによって解約返戻金の金額は異なります。短期の解約で損失を出さないよう、シミュレーションを確認したうえで契約をすることが大切です。