「資産家」という言葉がありますが、その定義は一般的にはあまり知られていないかもしれません。似た言葉である「富裕層」とはどのように違うのでしょうか?今回は、「資産家」という言葉の定義や日本・世界で資産家と呼ばれる人を紹介します。
目次
「資産家」の定義とは?
10億ドル以上の資産を保有する人
「資産家」という言葉に公式な定義はありませんが、一般的には「10億ドル以上を保有する個人」とされています。1ドル100円として日本円に換算すると、1,000億円以上を保有している人ということになります。1,000億円とは日本のサラリーマンが一生の間に稼ぐ平均金額のおよそ400倍であり、その金額の大きさがわかると言えます。
「資産家」と「富裕層」は異なる
「資産家」と同じような言葉として、「富裕層」があります。「富裕層」は「100万ドルを保有している個人または世帯」のことを指すとされており、保有額の条件が「資産家」より低く設定されている点、個人だけを対象としているわけではない点などから該当者(世帯)も増えると考えられます。
「富裕層」は組織や団体によっても定義が異なり、日本国内外の証券会社の中には富裕層を「世帯単位」とする会社と「個人単位」と定義する会社とが存在します。
国内外の資産家とは?
日本の資産家
日本の資産家として知名度が高いのは、「ソフトバンク株式会社」の創業者であり212億ドルを保有する孫正義氏でしょう。「株式会社ファーストリテイリング」「株式会社ユニクロ」の代表取締役会長兼社長でもある柳井正氏も159億ドルの保有資産を誇り、国内外で名高い人物と言えます。また、「楽天株式会社」の代表取締役会長兼社長である三木谷浩史氏の資産は58億ドルとされており、いずれも資産家の条件を大きく上回っています。
世界の資産家
資産家と聞いて思い浮かべる人が多いのは「マイクロソフト」の創業者ビル・ゲイツ氏ではないでしょうか。その資産は860億ドルとも言われ、世界1位の資産家とされています。
「Amazon」の創業者であるジェフ・ベゾス氏(所有資産額728億ドル)や、「Facebook」創業者のマーク・ザッカーバーグ氏(所有資産額560億ドル)も世界有数の資産家として知られています。
資産家になる方法とは?
自分でビジネスを始めてみる
資産家になるためにはいくつかの方法がありますが、その一つに「自分でビジネスを始めてみる」という方法があります。資産家の中には元々裕福な家庭に生まれた人もいますが、自分が創業者となってビジネスを始めた人も多く見られます。
日本の孫正義氏やアメリカのビル・ゲイツ氏がその代表と言え、二人とも自分で会社を興しそこから大きな成功を収めています。
株やFX、不動産などへの投資
株やFX、不動産などへ投資を行うことによって資産を形成する方法もあります。多少リスクが高くなる傾向にあるものの、株やFXには換金性があるため、比較的早い段階で利益を上げられる可能性がある投資方法です。不動産は株やFXよりは時間がかかりますが、まとまった資金があれば大きな利益を出せることもあります。
投資によって資産を得た人物として、「オマハの賢人」とも呼ばれるウォーレン・バフェット氏(「バークシャー・ハサウェイ」の会長兼CEO)がいます。配達のアルバイトやゴルフ場のボール拾いなどを経験しながら11歳の時に初めて株券を購入し、現在では756億ドルもの資産を保有しています。
変額個人年金保険や投資信託
長期的に資産を増やしたい場合、変額個人年金保険や投資信託などの手段があります。変額個人年金保険は一般の保険とは違って「株式型」や「債券型」などの特別勘定で運用され、利益が出たときには契約者に帰属されるという仕組みになっています。
「投資信託」は資金家から集めた資金を元手として、専門家が株式や債券などに対する投資・運用を行う金融商品です。運用の実績により、投資金額に見合った利益が投資家に分配されます。元本の保証があるとは言えないものの、運用結果によっては大きな利益を手にすることができるケースもあります。
慎ましい生活を送ることも大切
資産家になるためにはお金を稼ぐことも必要ですが、出ていくお金をきちんと管理することも大切です。収入が増えても支出が多ければ思うように資産形成が進まないこともあるため、慎ましい生活を送ることも資産家を目指す要素の一つになります。
先ほど紹介したウォーレン・バフェット氏も「浪費家の場合は億万長者にはなれない」と自身の著書で述べており、支出をどのように抑えるかという点も資産家になるためのポイントと言えます。
まとめ
日本や世界の資産家の中には、自ら事業や投資を行うことによって資産を増やしていったケースが多く見られます。投資家になるためには自分で大きな利益を出すこと・支出を抑えて利益が残る工夫をすることなどが必要と考えられるため、身近なことから始めてみるのも良いかもしれません。