病気やケガをした際の入院・手術に備える医療保険は、各社からさまざまな商品が発売されています。一度は加入を検討したことがある、という人も多いのではないでしょうか?今回は、医療保険を取り扱っている生命保険会社を加入者別にランキング形式で紹介します。どの保険会社の医療保険が人気なのか、年代や男女ごとに比較してみましょう。
目次
医療保険の種類とは
保険期間で分類すると、医療保険は「定期型」と「終身型」に分けることができます。定期型は保険期間が〇年などと区切られていて、その期間が終了すると満期を迎えます。一方終身型では一生涯(亡くなるまで)が保険期間となるため、満期はありません。
定期型は、保険期間終了ごとに更新をするタイミングがあるため、自身の状況に合わせて保障内容や保険料などの見直しがしやすいスタイルであると言えます。また、終身型は、契約時から保険料が変わらない商品が多いという点に特徴があります。
その他のタイプの医療保険として、女性特有の病気に手厚い女性保険、健康上の理由で保険加入が難しい人・持病がある人なども加入しやすい引受基準緩和型保険、医師の診査や告知なしで加入できる無選択型の保険などもあります。
【全体】医療保険加入者数ランキング
5位「メットライフ生命」の医療保険の特徴
メットライフ生命の医療保険は4種類あり、いずれも終身型です。「フレキシィS」では、入院・手術・先進医療の基本保障に加えて、健康であれば5年ごとに祝金が受け取れます。他に、女性特有の病気による入院時には保障が上乗せされる「フレキシィS(女性専用タイプ)」、持病のある人向けの「フレキシィゴールドS」、5年ごとに健康祝金や生存還付給付金が給付される「リターンボーナスつき終身医療保険」があります。
4位「オリックス生命」の医療保険の特徴
オリックス生命にも終身医療保険が4タイプあります。「新キュア」は7大生活習慣病(糖尿病など)への保障が手厚い点、先進医療の技術料が2,000万円の範囲で給付される点などが特徴です。「新キュア」以外にも、女性特有の病気とがんに手厚い「新キュア・レディ」、持病のある人も入りやすい「新キュア・サポート」、医療保障と死亡保障が一生涯続く「死亡保障付医療保険リリーフ・ダブル」があるため、ニーズに応じて選ぶことができます。
3位「日本生命」の医療保険の特徴
日本生命の「総合医療保険」では、保険期間を定期・終身から選ぶことができ、支払限度日数も2タイプから選択可能です。さらに、入院療養給付金の有無・女性特定疾病または特定疾病による入院への上乗せ保障の有無も選ぶことができます。「みらいのカタチ」は、13種類の保険を自由に組み合わせて自身に必要な保障を確保することができる設計の保険になっています。
2位「アメリカンファミリー」の医療保険の特徴
アメリカンファミリーの医療保険は3タイプです。一生涯保障の「ちゃんと応える医療保険EVER」は、日帰り入院などの短期入院も保障され、プランによっては通院も保障対象となります。「ちゃんと応える医療保険Lady’sEVER」は女性特有の病気による入院に備えることができ、特約を付けることで特定手術(女性特有のもの)も保障されます。「ちゃんと応える医療保険やさしいEVER」は、持病がある人も入りやすい医療保険です。
1位「県民共済」の医療保険の特徴
県民共済の医療保険(医療共済)は年齢別に分かれています。0~満17歳を対象とした「こども共済」は、入院やケガによる通院が1日目から保障され、手術や先進医療に対する保障もついています。
満18歳~満64歳の人は、入院と死亡をバランスよく保障する「総合保障型」、入院保障が手厚い「入院保障型」、入院保障と死亡保障のどちらもカバーする「総合保障型+入院保障型」の3タイプから選べます。満65歳~満69歳は「熟年型」「熟年入院型」「熟年型+熟年入院型」という3つのラインナップになっています(共済の商品名・プラン名などは取り扱う都道府県によって異なる場合があります)。
【年代別】医療保険加入者数ランキング
20代の医療保険加入者ランキング
20代は全体3位の「日本生命」が1位に入り、2位は全体と同じく「アメリカンファミリー」、3位は「県民共済」と続いています。また全体では7位だった「第一生命」が4位、5位には「かんぽ生命」がランクインしています。
全体ランキングから順位を上げた第一生命の医療保険には定期タイプと終身タイプがあります。スタンダードな総合医療保険の他にも、生活習慣病による入院へ備える「生活習慣病入院保険」や、女性のための「女性特定疾病入院保険」などの商品が提供されています。
30代の医療保険加入者ランキング
30代では全体ランキングの1位と2位が入れ替わる形となり、1位に「アメリカンファミリー」、2位に「県民共済」が入りました。続いて3位に「日本生命」、同数の4位に「オリックス生命」、僅差で5位に「メットライフ生命」がランクインしています。30代のランキングは、全体ランキングと最も近い結果となりました。
40代の医療保険加入者ランキング
40代のランキングは1位に「県民共済」、2位に「アメリカンファミリー」が入りました。そして3位に「オリックス生命」、4位に「日本生命」が続き、全体ランキングでは10位だった「ソニー生命」が5位にランクインしています。40代は、家族構成や年収などに変化が起こりやすい年代と言えます。そのため、ライフプランナーが個々の状況に合わせてプランを考えてくれるオーダーメイド型保険を扱うソニー生命が順位を上げたと考えられます。
50代の医療保険加入者ランキング
50代では、1位が「県民共済」、2位が「アメリカンファミリー」となりました。続いて3位は「日本生命」、全体の順位と入れ替わる形で4位に「メットライフ生命」、5位に「オリックス生命」と続いています。50代のランキングで特徴的なのは、県民共済の加入者割合が全年代中で一番多い点です。年齢を重ねるほど保険料が上がる保険も多い中、18歳から64歳まで掛金が一律である県民共済へ支持が集まったのかもしれません。
【性別】医療保険加入者数ランキング
男性の医療保険加入者ランキング
男性の医療保険加入者数ランキングは1位に「県民共済」、2位に「アメリカンファミリー」、3位に「日本生命」で全体のランキングと同じ保険会社が入りました。全体で7位だった「第一生命」が4位になり、5位は「メットライフ生命」です。
第一生命の「ジャスト」は医療保障と死亡保障を兼ねる保険となっており、必要な保障を自身で選ぶことができます。健康診断結果を提出すると結果に応じて保険料が割引となる特約が登場したこともあり、健康を気にかける男性からは今後も注目を集める可能性があります。
女性の医療保険加入者ランキング
女性のランキングは、1位に「県民共済」、2位に「アメリカンファミリー」となりました。続いて3位に「オリックス生命」、4位に「日本生命」、5位に「メットライフ生命」がランクインしています。県民共済以外の保険会社からは女性向けの医療保険が提供されていたり、女性特有の病気に対する保障を上乗せすることができたりするため、女性からも安定的に支持されているものと考えられます。
自分に合った医療保険の選び方とは
自分に合う医療保険を選ぶには、4つのポイントがあります。
1. 入院給付金日額
2. 保険期間
3. 保険料払込期間
4. 入院1回あたりの限度日数
です。
入院給付金日額とは、「入院した際に支給される1日あたりの金額」です。保険期間は「保障が続く期間」、保険料払込期間は「保険料を支払う期間」をそれぞれ示しています。また、入院1回あたりの限度日数とは「1回の入院につき最長で何日まで保障されるのか」という点です。
一般的な医療保険では、これらの保障が手厚くなるほど保険料も上がる傾向にあります。必要な保障や保険期間を見極め、無理なく支払える保険料の医療保険を選ぶと良いでしょう。
まとめ
生命保険会社の加入者数ランキングを紹介しました。会社ごとに商品を比較してみてもそれぞれに特徴があり、人気の医療保険が必ずしも自分に合ったものとは限らないかもしれません。判断に迷ってしまった場合や、もっと詳しく知りたい商品がある場合などは窓口や代理店へ足を運び、まずは話を聞いてもらうところからスタートすると良いかもしれません。
【保険に関するアンケート調査概要】 調査実施時期:2018年2月15日~2018年2月18日 対象者:全国 20歳から59歳の男女10,000名(性別×年代別よる均等割付) 調査方法:インターネット調査 実施委託先:株式会社マーケティングアプリケーションズ ※2018年4月2日付けで「アメリカンファミリー」は「アフラック生命保険株式会社」となりました。 |