生命保険を扱う会社の中で、30代にはどの会社が人気なのでしょうか。30代向けに実施されたアンケート調査をもとに、生命保険の加入者数や満足度・支払金額・保障金額などをランキング形式で紹介します。必要保障額のシミュレーションも掲載しているため、参考にしてみてください。
目次
【30代】生命保険加入者数ランキング
30代の生命保険加入者数ランキングは、1位「かんぽ生命」、2位「日本生命」、3位「ソニー生命」、4位「第一生命」、5位「県民共済」となりました。
5位「県民共済」の特徴
県民共済の生命保険(生命共済)は、0歳~17歳のこども型の他に、18歳~64歳を対象とした総合保障型、65歳~69歳の人が加入できる熟年型があります。こども型では入院・通院への保障がある他、第三者に対する損害賠償にも対応しています。総合保障型・熟年型では死亡保障や入院が主な保障内容となっており、掛金をプラスすることで入院への保障を手厚くすることも可能です。なお、各都道府県によって商品名や保障内容の一部が異なることがあるため、詳細は加入を希望する都道府県共済のHPなどを確認してください。
4位「第一生命」の特徴
第一生命の「ジャスト」は、契約年齢が0歳〜80歳と幅広く、病気やケガ・死亡・介護などから自分に必要な保障を選ぶことができます。健康診断書等の提出を行うと、その結果に応じて保険料の割引が受けられる特約をつけることも可能です。
3位「ソニー生命」の特徴
ソニー生命は、保険をオーダーメイドスタイルで設計できる点が特徴です。商品としては、女性向けの「“ここイチ”の保険」、米ドル建の終身保険、解約返戻金がないため保険料が割安な定期保険、三大疾病に対して一生涯もしくは一定期間の保障を準備できる終身保険などが提供されています。
2位「日本生命」の特徴
日本生命の「みらいのカタチ」は、13種類の保険の中から加入時・加入後を問わず保障を選べる、組み合わせ型の保険です。終身保険や定期保険、生存給付金付定期保険などから必要な保険を選び、特約を付加してさらに保障を手厚くすることもできます。保険料を抑えたい・資産形成をしたい・死亡や重い病気に備えたいなど様々なニーズに対応しやすいタイプの商品であるといえます。
1位「かんぽ生命」の特徴
加入者数ランキング1位のかんぽ生命の特徴は、どの保険も加入時に医師の診査が不要である点です。終身保険「新ながいきくん」には、通常の定額型と、保険料払込期間中の解約返戻金を低く設定した低解約返戻金プランがあります。定期保険は掛け捨てでシンプルな保障内容となっており、契約期間は10年に設定されています。
【30代】生命保険満足度ランキング
30代の生命保険満足度ランキングの結果は、1位「三井住友海上あいおい生命」、2位「ソニー生命」、3位には「アフラック生命保険株式会社(旧アメリカンファミリー)」が入り、4位は「プルデンシャル生命」、5位は「県民共済」と続きます。加入者数ランキングでランクインした会社と比較すると、やや顔ぶれが異なることが見て取れます。
全体ランキングでは10位圏外であった三井住友海上あいおい生命、プルデンシャル生命が満足度ではそれぞれ1位・4位にランクインしています。三井住友海上あいおい生命では「&LIFE(アンドライフ)」というシリーズから4種類の生命保険が展開されています。「ライフスタイルに合わせた個人向けの商品」というコンセプトで発売されており、ライフステージの変化に対応しやすい設計になっている点が支持されたのかもしれません。
プルデンシャル生命ではライフプランナーによる無料コンサルティングが実施されており、個人・家庭に必要な保障をあらかじめ割り出してくれます。そのうえで保険プランが提案されるため、保険料や保障内容に対する不満が生じにくく、満足度の高さにつながっているものと考えられます。
※2018年4月より「アフラック生命保険株式会社」へ社名変更
【30代】生命保険の支払金額分布
30代の生命保険料(月額)として最も多かった価格帯は「10,001〜30,000円」で、全体の28.7%です。ついで「3,001〜5000円」の24.4%となっており、上位2位で全体の半数以上を占めています。次に「5,001〜10,000円」の22.2%、「1,001〜3,000円」の19.6%と続きます。
「〜1,000円」は、0.4%、「30,001〜50,000円」は、3.6%、「50,001円〜」は、1.1%であり、全体的には「1,001〜30,000円」の価格帯が9割以上であることがわかります。独身と既婚者が混在する世代と考えられる30代では保険のニーズも家庭ごとに異なるため、月額の支払金額にもバラつきが生じていると推測されます。
【30代】生命保険の保障金額分布
30代の生命保険の保障金額で最も多かったのは「500~1,000万円」の18.2%で、全体の2割近くを占めています。2番目は「~50万円」の16.4%で、以下「300~500万円」の13.5%、「3,000万円以上」の12.7%、「100~300万円」の12.4%と続き、「2,000〜3,000万円」は、8.4%、最も少ない結果となった価格帯は「50〜100万円」の7.3%でした。約8割の30代が生命保険の保障金額を2,000万円以下に設定しており、全体的に金額が抑えられていることが分かります。
30代の必要保障額をシミュレーション
<条件1>
・配偶者年齢:35歳/子供2人(末子1歳)/配偶者の収入月20万円/持ち家あり(住居維持費のみ)
上記の条件で、遺族年金を月約10万円と仮定した場合、生命保険の必要保障額は約4,000万円と算出できます。住宅ローンの支払いが終わっていると想定しても、月々の管理費や修繕積立金程度の住居維持費は必要です。また、30代のうちは子供の年齢も低い場合が多く、独立するまでの年数を長く見込んでおく必要があるため、保障額も高額になる傾向があります。
<条件2>
・配偶者年齢:35歳/子供1人(6歳)/配偶者の収入月25万円/賃貸
上記の条件で、基礎年金・遺族年金(遺族厚生年金を含む)を月額約11.5万円受け取っていると仮定した場合、必要保障額は約3,000万円となります。このケースでは持ち家でないため、家賃を計算に入れる必要があります。また、残された配偶者の収入額や子供の人数・年齢などによっても必要保障額が変わることになります。
まとめ
生命保険に関する30代の各種ランキングを紹介しましたが、加入者数と満足度で大きく順位が変動する会社があった点・保障金額がそれほど高く設定されていなかった点などに特徴が見られました。家族構成や子供の年齢などが世帯ごとに異なることも多い30代では、自分にあった生命保険を選択する必要性も高まると言えます。必要な保障の範囲や金額などを知りたい場合には、ファイナンシャルプランナーや保険代理店、無料相談サービスなどを活用してみるのもひとつの方法です。
【保険に関するアンケート調査概要】 調査実施時期:2018年2月15日~2018年2月18日 対象者:全国 20歳から59歳の男女10,000名(性別×年代別よる均等割付) 調査方法:インターネット調査 実施委託先:株式会社マーケティングアプリケーションズ ※2018年4月2日付けで「アメリカンファミリー」は「アフラック生命保険株式会社」となりました。 |