養老保険は保障と貯蓄の両方を準備できる保険ですが、どんな保険会社の商品が人気なのでしょうか?今回は養老保険の加入者数ランキングを性別・年代別に比較しながら紹介します。
目次
養老保険の種類とは
養老保険に加入すると万が一のための死亡保険金・将来の必要資金を積み立てる満期保険金などを受け取ることができ、貯蓄と保障を同時に備えることができます。保険料の支払い方法には月払い、半年払い、年払いなどの「積立型」と、保険料の全額を一度に支払う「一括型」があります。
「積立型」では、保険の支払い期間中に死亡すると死亡保険金が給付され、満期まで保険料を支払えば満期保険金が給付されます。「一括型」では満期を迎える前に死亡した場合には保険金が支払われますが、払い込んだ保険料が死亡保険金より高い金額だったとしても残額は返還されません。ただし、満期が到来すれば「積立型」とくらべて、支払った保険料に対する満期保険金の受け取り利率は高くなります。
【全体】養老保険加入者数ランキング
5位「ソニー生命」の養老保険の特徴
ソニー生命の養老保険は、種類が豊富である点が特徴です。「無配当」は死亡保険金と満期金が同額の一般的な養老保険となっており、「5年ごと利差配当付」は運用実績によって配当金を受け取ることができます。「特殊養老保険」は、保険期間の後半から保障額が上がる設計になっています。
「米ドル建養老保険」と「米ドル建特殊養老保険」のようにドル建・無配当のタイプや、特別勘定で運用され運用実績に応じて満期保険金が支払われる「変額保険」の有期型なども展開されています。
4位「第一生命」の養老保険の特徴
第一生命の養老保険は、死亡時の保険金と保険期間が満了時の満期金が同額に設定されているため、死亡のリスクに備えながら、将来の必要資金を準備することができます。加入年齢は3歳から80歳までとなっており、詳細な保障内容を知りたい場合は会社のwebページから資料請求・見積もり依頼などを行うことによって確認が可能です。
3位「JA生命」の養老保険の特徴
JA生命では「養老生命共済」という名称で養老共済(養老保険のような保障の共済)が提供されており、5年~30年の「年満期」と50歳~88歳までの「歳満期」から共済期間が選べるようになっています。中途給付特則を付加するプランでは、主契約の共済金額の10%が「中途給付金」という形で5年ごとに給付されます。
2位「日本生命」の養老保険の特徴
日本生命の養老保険は死亡保険金と満期保険金が同額で、被保険者の加入年齢は基本的には3歳から70歳までが対象となります。所定の3大疾病にかかったときなどに保険料が免除される「保険料払込免除特約」の付加が可能です。保険を選んで組み合わせることのできる「みらいのカタチ」の保険契約では、「養老保険」のみを選択することもできます。
1位「かんぽ生命」の養老保険の特徴
かんぽ生命の養老保険には、死亡保険金と満期保険金が同額となっているのが「新フリープラン」「新フリープラン(短期払込型)」「第一病壮健プラン」があります。「新フリープラン(短期払込型)」は保険料の払い込みが満期の前に完了する設計となっており、「第一病壮健プラン」は慢性疾患がある人をサポートする保険です。満期保険金に2倍・5倍・10倍の死亡保障が付いた「新フリープラン」へは、医療保障特約を付加することが可能です。
【年代別】養老保険加入者数ランキング
20代の養老保険加入者ランキング
20代の養老保険の加入者数ランキングでは「かんぽ生命」が1位の36.1%で、アンケート回答者の3人に1人が加入している結果となりました。2位には日本生命がランクインし、13.7%のシェアを占めています。
3位はJA共済の11.5%で、上位3社まではすべて10%以上の加入率です。第一生命とソニー生命が8.2%で4位と5位に入っており、大手保険会社が取り扱う養老保険の加入率が高くなっていることがわかります。
30代の養老保険加入者ランキング
30代の養老保険の加入者数ランキングでは「かんぽ生命」が38.4%と4割近い数字になっています。二桁以上のシェアがあるのは2位の第一生命までで、こちらは10.6%の加入率です。
3位はJA共済の9.4%で4位がソニー生命の9.0%、5位が日本生命の6.7%になっています。30代でも国内の保険会社が人気であり、特に「かんぽ生命」への加入割合は20代よりも高くなっています。
40代の養老保険加入者ランキング
40代の養老保険加入者数ランキングでは「かんぽ生命」がさらに数字を伸ばし、半数近い割合を占めて1位となっています。2位がJA共済の14.5%、3位が日本生命の11.0%という結果になりました。4位と5位も20代、30代と同じように「第一生命」と「ソニー生命」が上位5位にランクインしています。
40代では地域性や利便性を考慮し、「かんぽ生命」や「共済」に加入する人が多くなったものと考えられます。
50代の養老保険加入者ランキング
50代でも「かんぽ生命」の養老保険加入者数が1位ですが、2位の日本生命が18.0%と他の年代より高いシェアとなっています。3位の第一生命も11.7%で、こちらも他の年代より高い数字です。
4位は「JA共済」の10.1%ですが、5位には他の年代にはなかった「明治安田生命」が6.6%でランクインしています。老後資金の準備も視野に入ってくる50代には、満期保険金をすぐに受け取らず全額(または一部)を据え置くことができる点、「ねんきん受取りプラン」を選択すると満期保険金を年金として受け取れる点などが支持されたと考えられます。
【性別】養老保険加入者数ランキング
男性の養老保険加入者ランキング
男性の養老保険加入者ランキングでも「かんぽ生命」が1位となっており、「日本生命」と「第一生命」が2位と3位にランクインしています。国内の保険会社と外資系の保険会社を比較すると、国内の会社が上位5位までを占めている点が特徴です。
女性の養老保険加入者ランキング
女性の養老保険加入者は「かんぽ生命」が1位の49.3%と男性より16ポイント以上高くなっており、およそ2人に1人が加入している計算となります。JA共済が2位で12.5%となり、2社で6割以上を占めています。女性では、窓口数が多い「かんぽ生命」や「JA共済」への加入者が多い傾向にあるのかもしれません。
また、男性のランキングよりも10位以内にランクインしている国内保険会社の数が増え、「ソニー生命」が7位にランクインしています。
養老保険のおすすめの選び方は?
養老保険を選ぶ際には、「支払った保険料に対して戻ってくる金額がどれくらいか」という点を確認することがおすすめです。貯蓄が目的の一つになる保険であるため、高額保障の特約などを付加すると掛け捨て部分が増えて、支払った保険料より返戻金が少なくなる場合もあります。
また、養老保険で高額の死亡保障に加入すると、保険料も高額となる傾向にあります。満期まで継続して貯蓄をしたいのであれば、無理なく支払える保険料かどうかをよく検討することもポイントです。
まとめ
養老保険は万が一の死亡保障と貯蓄を同時に備えられる点がメリットといえる保険です。各社からさまざまなタイプの商品が提供されているため、複数の会社を比較したい場合・詳細を説明してほしい場合などには保険代理店に足を運んで相談してみるのも良いでしょう。
【保険に関するアンケート調査概要】 調査実施時期:2018年2月15日~2018年2月18日 対象者:全国 20歳から59歳の男女10,000名(性別×年代別よる均等割付) 調査方法:インターネット調査 実施委託先:株式会社マーケティングアプリケーションズ |