終身医療保険はおすすめ?特徴や必要性を解説保険料がずっと変わらないタイプの保険に、魅力を感じる人は多いのではないでしょうか。しかし、長い期間にわたって保険料を払い続けることや、現在の保障内容が将来のリスクをカバーできるのかといった点に、不安を感じる人も少なくありません。終身医療保険の特徴や種類への理解を深め、人生設計に役立てましょう。
目次
終身医療保険の特徴とは
終身医療保険とは、生涯にわたり、病気やケガによる入院や手術などに備える保険です。終身医療保険の主な特徴を紹介します。
保険料が一生変わらない
終身医療保険は、保険加入時から保険料の払込終了まで保険料が変わりません。例えば、20歳で終身医療保険に加入した際の保険料が2,000円だった場合、40歳になっても60歳になっても保険料は2,000円のままです。これは終身医療保険の大きな特徴であり、メリットとも言えます。
保障が一生続く
保険契約が継続している限り、保障は一生涯続きます。もし、契約途中で入院して入院給付金を受け取っても保険契約は継続し、年齢によって保障内容を引き下げられることもありません。ただし、通算の支払い限度日数を超えた契約は終了します。
貯蓄型と掛け捨て型の2タイプがある
終身医療保険には、「貯蓄型」と「掛け捨て型」の2タイプがあります。貯蓄型の特徴は、途中で解約をしたときに、解約返戻金がもらえるということです。しかし、保険料が割高になるデメリットもあります。一方で、掛け捨て型の特徴は、途中解約時の解約返戻金はありません。しかし、貯蓄型に比べると保険料が割安になるメリットもあります。
ここで気をつけたいのが、「貯蓄型」という名前です。この名前から、貯蓄性が高い商品のようなイメージを受ける人がいるかもしれませんが、他の貯蓄の金融商品と比較すると、貯蓄性が高くない場合もあります。解約返戻金が払込保険料の総額と同じになるまでには、長い期間を要します。しかし、利用目的や医療保険に対する考え方次第では、魅力的な種類の保険です。
終身医療保険の支払い方法の種類
終身医療保険の支払い方法には3種類あります。それぞれの特徴は次のとおりです。
終身払い
生存中、ずっと保険料を支払い続けるタイプの方法です。払込期間が決まっているタイプ(有期払い)よりも、保険料が割安になるメリットがあります。しかし、高齢になった時の保険料負担が、予想以上に重く感じてしまう可能性も否めません。また、長寿になるほど保険料の払込総額が増えますので、結果的に有期払いの方が安く済む場合もあります。
有期払い
「20年払込」や「70歳払込」というように、あらかじめ保険料の払込期間を定め、保険料を支払うタイプの方法です。充分な収入を得られる間に保険料の支払いを済ませたい人などに適していると言えます。しかし、保険料の払込期間が終身払いよりも短いため、保険料は終身払いよりも月々の支払金額が割高になることが多いです。
一時払い
保険の契約時に、保険料を1回で払ってしまう方法です。終身払いや有期払いに比べて保険料が割り引かれる商品もありますが、まとまったお金を準備する必要もあります。手元にある資金で、生涯の保障を手に入れたい人にはお勧めです。
終身医療保険は必要?
一生涯続く保障はとても魅力的ですが、期間が定まっている(定期)タイプのものよりも保険料が割高になるため、加入時に悩んでしまう人は少なくありません。終身医療保険を検討する際は、自分自身が入院時の保障に対してどのような考えを持っているのかを、明確にするところから始めてみてはいかがでしょうか。いくつかの考え方を紹介します。
若いときに加入すれば高齢時の保険料の負担が少ない
生命保険は、加入時の年齢が若いほど保険料が安くなります。終身医療保険の保険料は、どれだけ年齢を重ねても加入時と変わりません。高齢になったときに、少ない保険料負担で保障を確保できるのは大きな安心感につながるかもしれません。
高齢になっても入院給付金が受け取れる
終身医療保険の保険期間は一生涯です。そのため、いくつになって入院しても入院給付金が受け取れます。一般的には年齢が上がるほど入院のリスクは高くなるので、終身医療保険に加入していれば、ゆっくりと治療に専念することができるでしょう。
貯蓄や資産がある程度ある人は不要
公的医療制度には一定額を超える医療費について払い戻しをしてくれる制度(高額療養費)があり、医療費の自己負担割合は、70歳未満が3割、未就学児と70歳以上75歳未満が2割、75歳以上が1割と定められています。
仮に、この公的医療制度が将来も継続するとした場合、ある程度の貯蓄や資産を保有できている場合は、終身タイプの医療保険は必要ないかもしれません。しかし、国内の年齢分布の変化により医療制度が変わる可能性を考慮しておく必要もあるでしょう。
まとめ
終身医療保険についての理解は深まりましたか?保障期間が長いうえ、定期タイプの保険に比べ、保険料が割高なため、検討から決定までに時間がかかるかもしれません。医療保険に求める事柄の優先順位を自分自身でしっかりと把握し、より自分に合う保険選びにつなげたいものですね。