軽自動車は税金や重量税などが乗用車より安価になることもあり、人気の高い傾向にあります。新車であれば3年目、以降は2年に1度必ず受けなければならない車検の費用相場や内訳などについて解説します。
目次
軽自動車の車検費用の内訳
車検の際には、修理費用とは別に支払わなければならない必要経費があります。この費用はどこの車検工場へ車検を依頼しても同じ金額と決められています。
法定費用
必ず加入しなければならない自賠責保険の保険料が26,370円、エコカー減税などによって若干の相違はありますが、重量税の最大料金が8,800円となっています。この法定費用は国で定められた基準費用であるため、業者によって変わるということは基本的にありません。また、印紙税が別途必要となり、保安基準適用証がある場合は1,100円、ない場合は1,400円がかかります。
整備点検費用
車検の基準をクリアするためには、整備点検費用も必要となります。この費用は業者ごとに設定することができるため、同じ修理内容であっても業者によって金額が異なることがあります。つまり、整備点検費用の相違が車検費用を左右することになります。
軽自動車の車検費用の総額の相場は?
では、軽自動車の車検費用は、いくらくらいが妥当なのでしょうか。車検費用の相場を知っていれば、適正な価格設定の業者で整備を行ってもらうことができるため、頭に入れておくとよいでしょう。
5万~10万円程度
先ほど説明した通り、法定点検費用として必要となる金額は最大で36,270円です。しかし、整備点検費用は、「どの水準までメンテナンスを行うか」によって金額に差が生じます。エンジンオイルやエレメント、タイヤなどの交換も必要となるため、5万円から10万円は準備しておいたほうが安心と考えられます。
普通車より税金が安い
軽自動車は維持費が安いというのは、車体が軽い分「重量税」が安く設定されているためです。普通車は、車の重量が重くなればなるほど重量税が高くなるので、車種によって金額が左右されます。しかし、軽自動車の場合は、どの車種であっても同じ重量税であるため、普通車に比べて重量税がかからないといえます(重量税が変動するケースについては後ほど説明します)。
業者による車検費用などの違いを比較
車検は、ディーラー・車検専門店・整備工場・カー用品店・ガソリンスタンドなど、様々な業者で受けることができます。しかし、業者によっては保安基準より水準の高い整備を行うケースもあるため、整備点検費用が高くなっカー用品てしまう場合があります。以下では、業者ごとにどれくらいの車検費用がかかるのか比較してみます。
ディーラー
車検をディーラーで受けると高くつくといわれることがあります。サービスが多いという理由もあるのですが、車自体を販売している業者でもあるため、整備水準が高いことが原因の一つでもあります。しかし、それだけしっかりとした整備が行われると見ることもでき、自動車の劣化を防ぐことにつながるともいえます。ディーラーで車検を受ける際の費用相場は約10万円です。
車検専門店
「1日車検」などをうたった車検専門の業者では、費用が低めに設定される傾向にあります。純正以外のパーツを使って整備を行うことで費用を抑えており、7万円程度が相場といえます。ディーラーで車検を受けるよりも安心感が下がると感じる人もいるかもしれませんが、費用そのものは抑えることができます。
整備工場
整備工場では専門的な整備が徹底して行われることも多く、車検費用は若干高くなる傾向にあります。金額としては7万5,000円程度を見込んでおいた方が良いでしょう。
カー用品店
カー用品店では、購入した部品などを車検時に取り付けてもらえるというメリットがあります。また、利用特典として割引サービスがあったり、無料で取り付け工事を行ってくれたりする場合などもあります。車検費用は6万5,000円程度ですが、車検時に整備をして欲しい場合には修理箇所を指定して依頼する必要があり、車両の状況をよく把握しておく必要があります。
ガソリンスタンド
自動車を保有している以上、訪れる場所がガソリンスタンドです。車検が近づいている自動車を見ると「車検のご予定は?」と聞かれることがあります。ガソリンスタンドでの車検費用は6万円程度となっており、馴染みのあるガソリンスタンドで車検を受ける人は少なくありません。エンジンオイルの交換などによって普段から自動車の状況を把握してくれている場合、お互いにとってメリットにもなります。
車検費用が高くなるのはいつ頃?
車検費用に含まれている重量税は、車両の年数によって変動します。新車から一定期間までは金額が変わりませんが、一定期間を超えると段階的に重量税が増額されるため、結果的に車検費用が高くなってしまうことにもつながります。
新車登録から10年経過以降
エコカー減税の対象でない軽自動車の重量税は、新車から13年未満までは6,600円、13年を経過すると8,200円となり約25%増額されます。さらに18年を経過すると8,800円となり、新車のときから比べると約34%値上がりすることになります。年数の経過にともなう修理費用や重量税の値上がりを考慮し、新車への乗り換えを視野に入れることが必要となる場合もあります。
まとめ
軽自動車の車検費用には、国で定められた法定費用と業者が金額を決めることができる点検整備費用があります。法定費用は、どこの業者でも変わることはありませんが、点検整備費用は業者によって大きく異なるため、整備内容や費用をよく検討した上で車検を受けるようにしましょう。