一昔前は「男女共に結婚するのが当たり前」という風潮もあったかもしれませんが、今は必ずしもそうとはいえません。未婚率が上昇傾向にある点を問題視する意見もありますが、個人の価値観を尊重する人もいます。この記事では、結婚に対する見方を多面的に紹介します。
目次
一昔前の「結婚すべき理由」とは?
経済力と家事力を補完し合う
一昔前の結婚とは、「男性は外へ稼ぎに出て、女性は家で家事全般を行うもの」とされる傾向にありました。そのため、結婚には「経済力と家事力を互いに補完し合い、協力して生きていく」という意味合いが色濃かったといえます。人と人が共に生きていくことは、一人で生きるよりも安全・健康などの面でリスクを減らすことができるという時代背景もあったのかもしれません。
世間体を保つ
一昔前は、世間体を保つために結婚を選んだ人も多かったのではないかと言われています。根底には「この人と一緒に暮らしたい」という思いがあったのかもしれませんが、親族・隣人・会社などの間で評判を落とさないためという理由もあったことでしょう。中には、既婚者でなければ出世が難しいという会社も存在したようです。
家を受け継いでいく
結婚には、互いの家系を後世へ繋ぐという意義もありました。結婚をすれば両家の間に関係性が生まれ、子供が生まれれば両家の血筋恥世代へと続くことになります。その子が将来結婚してまた子供を授かれば、両家系の未来は更に続くことになるでしょう。個人より家や血筋が重視される機会も多かった時代において、既婚者となることは様々な観点から「合理的な判断」と言えたのではないでしょうか。
結婚しない人が増えた理由は?
女性も経済基盤を確保できる
結婚しない人が増えた理由として、女性の社会進出が進み、経済基盤を確保しやすくなったことが挙げられるでしょう。金銭面で必ずしも男性を頼る必要がなくなったため、望まない結婚をする女性も減ったものと考えられます。
社内結婚の風潮が薄れた
一昔前は同じ会社で働いている人同士が結婚するというケースが多くありましたが、その風潮は徐々に薄れてきたと言えます。会社でもプライベートは重視すべきという考え方が広まり、上司が仲人を務めたり、社を挙げて大掛かりな披露宴を催したりする機会もあまり見られなくなっているかもしれません。
終身雇用や年功序列システムの崩壊
一昔前は終身雇用制度を採る企業が多く、転職することも今ほど容易ではなかったため、生涯一つの会社で働く人も少なくはありませんでした。昇進・昇給が決まる大きな要素が「年功序列」であり、おおよその収入を予想できたためという理由もあったでしょう。しかし、現在は終身雇用や年功序列システムを撤廃する企業も増加し、「家族のために定年まで同じ会社で勤め上げる」というのが必ずしも仕事のモチベーションと言えなくなってきた一面があります。
独身でも出世に響かない
かつては「結婚し、子供を授かってようやく一人前」という見方があったため、未婚者は社会で肩身が狭く、場合によっては出世の対象とならないこともありました。しかし、上で紹介したように、終身雇用や年功序列にこだわる企業は減り、転職がしやすくなったこともあり、独身であることが出世へ影響する場面は少なくなっていると言えます。独身であることを理由に昇進をさせない(もしくはその逆)という処遇が、場合によってはパワーハラスメントとみなされることもあります。
単身世帯でも暮らしやすくなった
時代の歩みと共に様々なサービスが提供され、現在は一人暮らしでも問題なく生活できることがほとんどです。24時間営業のスーパーや宅配ネットスーパー、多種多様な外食、全自動の家電や家事代行サービスなどを活用することができるため、一人暮らしで家事ができなくても生活に支障が出にくくなったと考えられます。
現在の「結婚すべき理由」とは?
結婚という形にとらわれることはない
ライフスタイルの多様化にともない、結婚という形にこだわらないカップルも増えていると考えられます。結婚すると、相手に対する様々な権利と同時に責任も発生するため、あえて入籍をしないというのも選択肢の一つになっているのでしょう。
結婚は幸せになるためにするもの
結婚は、「互いに幸せになるためにするもの」というのが望ましいのではないでしょうか。一昔前であれば「世間体の確保・家系の維持」などが結婚の理由となっていたものの、現代においては個人の希望を退けてまでそこへこだわる必要性は低いと考えられているのかもしれません。
独身のまま、もしくは入籍しないままの方がよいと思えるのであれば、結婚を選ばないというのも幸せの形のひとつと言えるでしょう。
以下の記事にも結婚に関する内容が紹介されています。あわせてお読みください。
まとめ
結婚する必要性は、個人や時代によって異なるものです。一昔前は「結婚はして当然」とされてきたかもしれませんが、現在は必ずしもそうではないものと言えます。互いに納得し、幸せだと思える結婚ができるのであれば、それに越したことはないかもしれません。入籍の有無やライフプランについては、パートナーとよく話し合って決めるようにしましょう。
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