自動車を購入する時の手続きに対して、廃車する時の手続きや費用はよく知られていないのが現状です。今回は廃車にかかる費用とディーラーに頼んだ場合や、事故で動かなくなった車の廃車などについて解説します。廃車予定がある人は、ぜひ参考にしてください。
目次
自分で廃車手続きを行う時の相場とは
普通自動車の廃車費用相場
普通自動車を廃車する時には、車の「持ち込み料金」と「リサイクル料金」がかかり、手続きとしては「解体費用」や「抹消登録費用」が必要となります。自分で車を持ち込む場合には「持ち込み料金」が無料となり、「抹消登録費用」も自分で手続きすれば費用はかかりません。
解体費用は車の状態によって変わりますが、普通自動車の廃車費用の相場は2018年現在「リサイクル料金」の約10,000円と解体費用を合わせた額になります。なお、すでに「リサイクル料金」支払っていて、車の解体の必要がなければ費用はかかりません。
軽自動車の廃車費用相場
軽自動車を自分で廃車にする場合も、普通自動車と同じように「持ち込み料金」や「抹消登録費用」が必要です。「リサイクル料金」は約8,000円が相場で、普通自動車と比べると2,000円ほど少なくなります。なお、リサイクル料金をすでに支払っており、解体の必要がなければリサイクル料金は廃車時には必要ありません。
バイクや原付の廃車費用相場
125CC以下のバイクや原動機付自転車(原付)は、ナンバープレートを管轄する市区町村で廃車手続きをします。必要書類を市区町村に提出し、その後は解体業者で解体処分を依頼すれば手続きは完了で、必要な費用は解体料のみとなります。
「125CC超で250CCまで」のバイクは運輸局にナンバープレートを持参して手続きを行いますが、諸経費は2,300円からが相場です。「250CC超」も運輸局で手続きを行いますが、費用は2,500円からとなっています。
ディーラーでの廃車費用の相場とは
永久抹消登録の費用相場
普通自動車を廃車する場合の手続きには「永久抹消登録」と「一時抹消登録」があります。「永久抹消登録」はすでに解体が終わっているか、災害などで自動車の使用ができない時の手続きで、自動車が動かなければ引き取り料金が最大で30,000円ほどかかります。
また、すでに解体した自動車なら解体費用はかかりませんが、解体が必要であれば最大で30,000円ほど必要です。そして、書類の手続き料が10,000円から20,000円ほどかかりますので、総額の相場としては10,000円から80,000円ほどになります。
一時抹消登録の費用相場
「一時抹消登録」は海外への出張などで一時的に自動車を使用しない時などの手続きです。引き取り代が最大30,000円、そして書類手続き費用が10,000円から20,000円かかります。そのほかに運輸支局で一時抹消を行う時に必要な「一時抹消登録手数料」の350円が必要です。「一時抹消登録」の相場は解体費用がかからないため10,350円から50,350円となりますが、「一時抹消登録」の自動車を解体する場合には「解体届出」が別途必要となります。
事故車や車検切れの車の廃車方法
自分で廃車手続きを行う
事故で動かなくなった車や、車検が切れて自走できない自動車はレッカーでの移動が必要となります。廃車手続きと同じように「リサイクル費用」や「解体費用」が必要なこともあります。自走できない車の移動は距離にもよりますが数万円かかる場合が多く、廃車時に自動車税などが還付されてもかかった費用を差し引きするとマイナスになることがあります。
買い取り業者に依頼する
事故や車検切れで自走できない自動車でも買い取りをする業者があり、廃車にかかる費用も負担してもらえることがあります。買い取り業者は動かなくなった車の販売ルートを持っており、自動車の部品や金属部分などを売って利益を出しています。
事故車でも修理が可能であれば、中古車専門業者や廃車買い取り業者に買い取ってもらえる可能性があります。廃車にする際には、見積を業者に出してみても良いでしょう。
買い取り業者に廃車買い取りを依頼するコツ
海外に販売ルートを持つ業者に依頼
買い取り業者に廃車する車の買い取りを依頼する場合、海外に販売ルートを持つ業者に査定をしてもらう方法があります。日本車の人気が高い国では需要も多いため、高額で売れることがあります。そのため廃車費用を払わずに買い取りのお金をもらえることがあります。
海外にルートを持っているかどうかわかりにくい場合は、中古車の「一括査定サイト」を利用してみましょう。買い取り価格が高い業者が海外へのルートを持っている可能性があります。
買い取り業者に依頼する場合の注意点
買い取り業者に廃車の買い取りを依頼する時には、「一時抹消登録」や「永久抹消登録」の手続きが行われているか注意しましょう。手続きが行われていなければ、翌年の自動車税の支払が発生する可能性があります。
また、払いすぎた税金や自賠責保険の還付金を返金する業者かどうかの確認も必要で、廃車する時には事前に確認して依頼することをおすすめします。
廃車手続き後に受け取れる還付金
還付金として戻ってくる税金
自動車を廃車した時に還付金として戻ってくる税金には「自動車税」と「重量税」「自賠責保険」があります。「自動車税」は軽自動車の所有者以外にかかる税金で、その年の4月から翌年3月までの分を5月に前もって支払う税金です。「重量税」は自動車の新規登録と車検の時に支払います。
「自賠責保険」は強制保険として自動車を運転する場合に必ず加入する保険で、12ヶ月や24ヶ月など保険期間によって支払う保険料になります。「自動車税」と「重量税」「自賠責保険」は廃車した月によって残りの月数に応じた還付金を受けることが可能です。
還付金の計算方法
廃車時に「永久抹消登録」をした時に還付される自動車税は、「抹消登録月の翌月から翌年3月までの月数」を「12カ月」で割ったものに「年間の税額」をかけた金額になります。また、重量税は「車検の残存期間」を「車検の有効期間」で割ったものに収めた「重量税」をかけた金額です。
自賠責保険は廃車時からの未経過の期間によって1か月ごとに返納金額が決まっており、普通自動車なら24ヶ月未経過で20,840円、12ヶ月なら10,310円になります。
まとめ
廃車は、廃車方法によっては買い取り金や還付金を受け取ることもできます。廃車する時には、どのように廃車するかをしっかり調べて行うことをおすすめします。また、業者に依頼する場合でも業者によって買い取り価格は異なります。廃車を依頼する場合は、納得いくまでしっかり比較するようにしましょう。
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