晩婚化や少子高齢化という言葉がよく使われていますが、最近の日本人の結婚平均年齢はどのくらいなのでしょうか。ここでは、国の統計調査に基づいた日本人の結婚平均年齢について、中央値や地域差も含めて詳しく解説します。
目次
日本人の結婚平均年齢と推移
男性の初婚平均年齢は31歳
厚生労働省が発表している「平成28年度人口動態統計特殊報告」によると、平成27年における男性の初婚平均年齢は31.1歳で、10年前に比べると約2歳高くなっています。日本では、初婚平均年齢は男女ともに年々高齢化する傾向にあり、平成27年の男性の初婚平均年齢はこれまでの統計で最も高い数値となっています。
女性の初婚平均年齢は29歳
女性の初婚平均年齢もみてみましょう。厚生労働省の「平成28年度人口動態統計特殊報告」によれば、平成27年における女性の初婚平均年齢は29.4歳でした。男性と同じく10年前に比べて約2歳数値が高くなっています。
男性に比べると女性の初婚平均年齢は2歳ほど若くなっています。
中央値は男性28歳、女性27歳
平均値の算出は、データの母数で対象となる全ての数値の合計を割り算する方法で求めます。しかし、日本では結婚できる年齢に上限がないため、高い年齢で初婚を迎えた人のデータが初婚平均年齢に影響を及ぼしている可能性が高いです。
この影響を小さくするために、データの分布域の真ん中に位置する数値を「中央値」として参考にする考え方があります。日本における初婚平均年齢の中央値は、男性は28歳、女性は27歳となっています。
東京と地方では平均年齢に差がある
厚生労働省の「平成28年人口動態調査」によれば、初婚平均年齢には地域差があります。地方と都市部を比べると、地方の初婚平均年齢の方が都市部やその近郊よりも低くなっています。
男性で最も初婚平均年齢が低いのは宮崎県の29.9歳で、宮崎県の次は山口県や佐賀県となっています。一方、初婚年齢が遅い都道府県第一位は東京都で32.3歳でした。東京都以外では、神奈川県や埼玉県など関東地方の県が初婚平均年齢が遅いという結果がでました。
女性は山口県の28.6歳が最も低い初婚平均年齢で、福島県や島根県、宮崎県が続きました。そして、初婚年齢が遅い都道府県第一位は男性と同様、東京都で年齢は30.5歳となっています。2位以下も男性と同様、神奈川県などの関東圏が多い結果となっています。
30年前と比較すると約4歳上昇
平成27年の初婚平均年齢を昭和60年の平均年齢と比べてみましょう。昭和60年の初婚平均年齢は男性が28.2歳、女性は25.5歳でした。平成27年は男性31.1歳、女性は29.4歳だったことから考えると、30年間で男性は約3歳、女性は約4歳も上昇していることが分かります。
初婚平均年齢が上昇した背景には、ライフスタイルの変化や女性の社会進出が進んだ結果などが挙げられます。
世界の結婚平均年齢は?
アメリカ:男性29歳、女性27歳
日本では晩婚化が進んでいることが分かりましたが、では、世界の他の国や地域の初婚平均年齢はどのようになっているのでしょうか。アメリカを例にみてみましょう。
アメリカ国勢調査局の調べによれば、2013年(平成25年)で男性の初婚平均年齢は29.3歳、女性は27.0歳となっており、同時期の日本に比べて1~2歳若くなっています。しかし、日本とアメリカの初婚平均年齢の差は60年前よりも縮まっています。したがって、アメリカは日本よりも早いペースで晩婚化が進んでいるということが、統計から読み取ることができます。
スウェーデン:男性35歳、女性33歳
世界の中でも晩婚化が特に進んでいる北欧諸国のうちスウェーデンの初婚平均年齢は、OECD Family Databaseによると2014年(平成26年)で男性は35.8歳、女性は33.3歳となっています。スウェーデンには、結婚していない同棲中のカップルでも、結婚している夫婦と同様の権利や保護を受けることのできる「サンボ」という独特の制度があり、このことが初婚年齢の上昇の一因となっています。
晩婚化による影響とは?
出産年齢が上がる
女性が結婚する平均年齢が高くなるということは、女性が出産に臨む平均年齢も高くなるといえます。したがって、晩婚化が進むと、高齢出産のリスクを抱える人の割合が増加するといえるでしょう。
前掲の「平成28年人口動態統計」によると、出産した女性のうち35歳以上の人が占める割合は、昭和60年の7.12%から、平成27年では28.06%と大幅に増加しており、平均出産年齢も3歳以上も上がっています。医療技術の進歩により母体の危険性は以前より低下しているものの、高齢出産には一定のリスクがあります。社会的にも、出産年齢の上昇は少子化問題の大きな要因とされています。
教育資金、老後の資金が苦しくなる
年齢の高い時期に出産すると、子供を大学に通わせるなど教育資金が必要な時期に自身が定年に近い年齢になっている可能性があります。しかも、定年間際まで教育資金の工面に追われて充分な貯蓄を作れずにいると、子供が独立した後、今度は自分の老後の生活資金に苦しむことになってしまいます。子供と自身の将来に備えて、先立つものをきちんと用意できるように、返戻率の高い学資保険や個人年金保険などへの加入を検討する必要があるでしょう。
まとめ
男性にとっても女性にとっても、結婚して家庭を築くこと、夫婦の間に子供ができることは、その後の人生設計に大きな影響があります。時代の流れによって結婚観も変わりますが、体力的にも経済的にも円満な夫婦生活を送るために、結婚の時期についてはしっかりと検討したいものです。
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