子供が生まれると将来に備えるため、教育資金を貯め始める人が多いのではないでしょうか。預貯金や投信信託など人によって教育資金の貯め方は様々ですが、学資保険に加入して教育資金を貯める人もいます。学資保険の必要性について、メリットやデメリットを説明します。
目次
学資保険のメリットとは
進学に合わせた時期に保険金が受けとれる
学資保険に加入すると、大学や高校入学に合わせて学資保険の満期保険金を受け取ることができます。入園や入学の時期に合わせてお祝い金が受け取れる学資保険もあるので、学資保険を利用すれば計画的に教育資金を準備することが可能です。ただし、契約の種類や契約日によっては保険金の受け取りが進学の時期とずれることもあります。
定期預金より利率が高い商品がある
保険会社や商品によっても違いはありますが、学資保険は払い込んだ保険料の総額よりも満期金額の方が多くなるケースが多く、返戻率が100%~105%程度の商品もあります。銀行金利が低金利の時代では、場合によっては定期預金よりも学資保険の方が利率が高いこともあります。ただし、医療保険をセットした学資保険では返戻率が100%を割ることもあります。
親(契約者)が死んだら保険料を免除される
学資保険のメリットは、契約者に万が一のことがあったり病気で収入が得られないような場合には、それ以降の保険料の払い込みが免除されることです。そして、払い込みが免除されても満期金は全額給付されるケースが多いです。
保険料免除の制度を活用すれば、契約者に万一のことがあっても子供の教育資金を用意できます。そのため、家庭内で主に収入を得ている父親を学資保険の契約者にするケースが多いです。ただし、保険会社や商品などによって保険料免除の条件などに違いがあるので、加入する前に保険料免除の条件を確認しておきましょう。
学資保険のデメリットとは
途中解約すると元本割れすることが多い
学資保険などの貯蓄性の高い保険商品は、毎月の保険料を保険会社が長期間かけて運用して契約者に還元しています。短期間での資金運用は利益が少ないので、利益を生み出すためには10年単位での長期間の運用が必要なことが多いです。学資保険を短期間で途中解約をしてしまうと元本割れをおこし、払い込んだ保険料よりも解約返戻金が少ない場合もあるので、解約する際には注意が必要です。
インフレに弱い
保険は加入時の金利が満期までずっと適用されてしまうため、学資保険などの貯蓄性の高い保険はインフレに弱いです。金利が下がっても加入時の金利から変わらないので、低金利が続くとメリットを感じることもありますが、社会の情勢が高金利に傾き始めると不利になることもあります。しかし、学資保険加入時に固定金利か変動金利かを選択することができる商品もあるので、変動金利を選択すればインフレでもデメリットにならないこともあります。
離婚の際にトラブルになることがある
離婚をする時には財産分与をするケースが一般的ですが、学資保険に加入している場合にはトラブルになることがあります。例えば、夫が契約者で子供の親権が妻の場合、夫に学資保険の継続の意思があるのか、また、契約者や受取人の変更はするのかなど、様々な問題を解決しなければなりません。学資保険は契約者が夫になっているケースが多いので、養育費の支払いを含めて総合的に判断する必要があり夫婦間での協議をしておく必要があります。
学資保険が必要な人と不要な人
学資保険が必要な人
計画的な貯蓄習慣が身についていない人は、学資保険の加入がおすすめです。口座引き落としやクレジットカードでの支払いにしておくことで、知らず知らずのうちに教育資金を貯めることができます。また、子供が複数がいる家庭では入学が重なってしまうケースもあるので、進学に合わせて祝い金を受け取れるようにしておけば教育資金で慌てることも少なくなります。
学資保険が不要な人
加入する前の時点で十分な教育資金を準備できている場合には、学資保険が不要なこともあります。定期的に貯蓄する習慣があり、コツコツと教育資金貯められる人にも学資保険は不要かもしれません。
また、契約者が生命保険で死亡保障をしっかり準備できている場合は契約者に万が一のことがあっても死亡保険金で教育資金まで賄えるため、学資保険が不要なこともあります。ただし、契約者の死亡給付金には残された家族の生活資金を考慮している場合もあるので、加入している保険の内容をよく確認して学資保険が不要かどうか判断しましょう。
まとめ
学資保険にはメリット、デメリットがあり、人によっては学資保険が不要な場合もあります。夫婦で子供の教育資金をどのように準備するかを話し合い、家族に合った方法で教育資金を準備していくことが大切です。