朝日生命は「まごころ」を基本理念とする保険会社ですが、いったいどんな会社で、どのような商品を扱っているのでしょうか?この記事では、会社の特徴や商品の特徴、リアルな口コミによる評判や満足度などを紹介します。
目次
朝日生命とはどんな会社?
朝日生命は東京都千代田区大手町に本社ビルを所有し、創業130年の歴史を持つ保険会社です。全国に58の支社、625の営業所をかまえ、16,000名以上の従業員が在席しています(2018年4月現在)。「保険王プラス」を主力とした個人向け商品のほか、「プレステージ」をはじめとした企業向けの商品も扱っています。
またCSR(企業の社会的責任)を重視し、日本乳がんピンクリボン運動のオフィシャルサポーターを務めるほか、青少年の健全育成やCO2削減運動など、さまざまな社会貢献活動に取り組んでいます。
朝日生命の特徴と商品
特徴
■創業は明治21年
朝日生命は明治21年(西暦1888年)3月に「帝国生命保険株式会社」として創業しました。東洋生命、前川生命などの保険会社と合併をくりかえし、昭和22年(西暦1947年)7月に「朝日生命保険相互会社」へと商号を改めました。
近代的な生命保険会社としては日本で2番目に設立され、明治36年(西暦1903年)には女性事務員を多数採用しています。これは大正8年(西暦1919年)にILO(国際労働機関)が設立され、働く女性に対する保護活動がはじまる前のことであり、当時から女性の社会進出に積極的な会社であったといえます。
■菅野美穂さんのCMでお馴染み
平成9年(西暦1997年)よりイメージキャラクターとして菅野美穂さんを起用し、以降毎年菅野さんをモデルとしたポスターが制作されています。平成30年(西暦2018年)3月には創業130周年を迎え、スローガン「まごころ、ずっと、未来へ」をテーマにCM制作が行われました。
CMは菅野さんがさまざまな年代の人々とふれあうといった内容で、「まごころ」を「笑顔」・「会う」・「聴く」・「感謝」の4つに分け、朝日生命が「まごころの奉仕」を今後も目指していくことが表現されています。
■お客様満足向上に積極的
朝日生命では「お客様満足・現場力向上委員会」を設置し、寄せられた顧客の声を集約・分析してサービスの改善につとめています。また企業ビジョンに「お客様一人ひとりの”生きる”を支える会社」を掲げ、顧客の利益を図るための「お客様本位の業務運営に関する基本方針」を制定、公表しています。
ほかにも消費者庁による「消費者志向経営推進組織」の活動へ賛同して消費者志向自主宣言の制定を行いました。消費者志向自主宣言をもとにした顧客のフォローアップ活動については、公式ホームページで詳しい情報を公開しています。
取り扱う商品
■保険王プラス
男性向けに発売され、各種保障を任意で組み合わせることのできる商品です。独身世代・責任世代・シニア世代など、ライフステージやライフスタイルに合わせて保障を組み合わせることや、保険加入後に保障内容を変更することなどができます。
各保障内容を以下の通りのユニットとして区分し、各ユニットの組み合わせ・組みかえを行うことで保障内容をわかりやすくしています。また、各ユニットと特約を組み合わせれば、より自分に合った保障を受けやすくなります。
【医療保障】
入院や手術に備える「医療保険(返戻金なし型)」、所定の病気に対して給付金が支払われる「生活習慣病保険(返戻金なし型)」、すべてのがんを保障する「がん保険(返戻金なし型)」などがあります。
【収入保障】
身体障がい者手帳1~3級が交付されたときや、公的介護保険制度による要介護1以上の認定を受けたときに年金が支払われる、「収入サポート保険」があります。
【介護保障】
公的介護保険制度による要介護1以上の認定を受けたときに、一生涯の年金が支払われる「介護終身年金保険」があります。ほかにも、公的介護保険制度による要介護1以上の認定を受け、かつ所定の認知症のときに一生涯の年金が支払われる「認知症介護終身年金保険」などがあります。
【死亡保障】
死亡したときや、高度障がい状態のときに一時金が支払われる「普通定期保険」があります。また、死亡したときや高度障がい状態のときに、あらかじめ定められた期間(10年間もしくは15年間)年金が支払われる「長期生活保障保険」などもこのユニットに含まれます。
【積立保険】
積立機能によって計画的な資金の積み立てをすることが可能です。積立金を引き出す際や解約時には所定の手数料がかかるケースがあり、一般の預貯金とは異なる点があるため注意が必要です。
■やさしさプラス
女性向けに発売された商品です。保険王プラスと同じように医療、収入、介護、死亡の4つの保障と、積立の保険をユニットとして区分し、組み合わせ・組みかえをおこなうことができます。またやさしさプラス加入者のみが受けられるサービス「やさしさプラス 女性のための健康相談サービス」があります。
「やさしさプラス 女性のための健康相談サービス」は、女性の専門相談員に電話で相談ができるサービスです。相談員には保健師・看護師・助産師・管理栄養士・ケアマネージャーなどがおり、医療機関の情報提供や症状に対するアドバイスを受けることができます。
病後のQOL(Quality of Life 人生・生活の質)の向上支援が受けられるのも特徴です。乳がんにより乳房を切除した場合の乳房再建に関する情報や、がんの治療と仕事を両立するための支援ツールの紹介など、病後のケアについてサポートが受けられます。
■かなえるプラス
健康上の理由で保険への加入をあきらめていた人向けに発売された商品です。5つの質問に答え、すべていいえだった場合に申し込むことができます。
医療保険へ終身保険もしくは定期保険を組み合わせることで、医療保障と死亡保障の2つを受けることができます。また、特約を付加することで先端医療の技術料が保障対象となります。
しかしこの保険には1年間の支払削減期間があり、契約から1年以内は険金および給付金が50%削減されるため注意が必要です。1年以内とは第1保険年度中のことを指し、「責任開始日(申し込み、告知・診査、第1回保険料払込の完了日)から、契約成立日より1年後の応当日の前日」までのことをいいます。
【性別・年代別】朝日生命の満足度
アンケートによる満足度調査では全体平均をやや下回り、男女別で見ると男性が約3.6、女性が約3.8という結果になりました。年代別では20代が約4.4ともっとも高く、平均値の約4.0を大きく上回りました。反対に一番低いのは50代の約3.4となっています。
後述の口コミの内容を見ると、保険料が安いことが良い評判にあげられているため、他の世代よりもあまり貯蓄のないことが多い20代からは高い満足度が得られているようです。しかし、更新ごとに保険料が上がる商品が多いため、30~50代の加入者の満足度にはあまりつながらなかったものとみられます。
また、先ほど紹介したやさしさプラスでは女性の悩みに対するサポートが充実していることから、男性よりも女性の満足度が高い結果になったと考えられます。
【口コミ】朝日生命の良い評判
「掛け金が安かった。そのわりには補償額が充実して制度もシンプル。」(50代・男性)
「保険料の支払い要件が明確でわかりやすかった」(30代・女性)
「担当がわからない が支払いは良い 保険王 わかりやすい説明」(40代・男性)
口コミによる良い評判として、「保険料の安さに対して保障内容が良い」という意見が寄せられました。保険王プラスややさしさプラスは保障内容を組み合わせて作る保険です。必要な保障を残し、不要な保障を外すことができるため、保険料を安く抑えつつ個人に合った保障を受けやすい点が評価されたといえるでしょう。
「わかりやすい説明」も良い評価を受けています。これは保障内容をユニット化するという保険のシステムや、朝日生命が行っている「お客様満足度向上委員会」の分析が適切であった結果と考えられます。
【口コミ】朝日生命の悪い評判
「保険料が安いのが魅力ですが、一生涯ではなく、更新毎に値上がりするからです。」(40代・女性)
「会社の財務健全性に不安がある点が気になっています。その他は可もなく不可もない感じがしています。」(50代・男性)
「満足している点 予定利率がよい 不満な点 経営の安定性 新年金確定」(40代・男性)
口コミによる悪い評判は「掛け金が更新ごとに上がっていく」「経営状態が不安」といった意見が寄せられています。朝日生命では「保険見直し精度」が導入されており、任意のタイミングで保障内容の一部または全部を変更することができます。契約内容を見直し、担当者と十分に相談することで不満を解消できるかもしれません。
また、朝日生命から公表された28年度決算説明資料を見ると、経営の健全性を示すソルベンシー・マージン比率は742.7%となっています。健全といえる比率は200%以上とされており、十分に健全性を示す数値であるといえます。前年度比を見ても51.2ポイント増加しているため、経営状態に問題はないと判断できるでしょう。
ソルベンシー・マージン比率について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
生命保険会社のソルベンシーマージン比率ランキング
まとめ
朝日生命は2018年3月をもって130周年を迎えました。積極的に加入者の声を取り入れ改善につとめる・わかりやすい保険のシステムを作るなど、顧客の満足度向上に対する姿勢は口コミでも評価されています。保険の内容をさらに詳しく知りたい場合や、他社の保険と比較検討してみたい場合、第三者的な目線からのアドバイスがほしい場合などは複数社の商品を取り扱う保険代理店へ足を運ぶという方法もあります。気軽に利用してみてはいかがでしょうか?
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【保険に関するアンケート調査概要】 調査実施時期:2018年2月15日~2018年2月18日 対象者:全国 20歳から59歳の男女10,000名(性別×年代別よる均等割付) 調査方法:インターネット調査 実施委託先:株式会社マーケティングアプリケーションズ |