一人暮らしは実家暮らしに比べて干渉される機会も少ない傾向にあり、一度は経験してみたいという人も多いのではないでしょうか。では、一人暮らしを始めるまでや、一人で生活をしていくためにはどれくらいのお金が必要なのでしょうか?今回は一人暮らしにかかる費用や、管理のコツを紹介します。
目次
一人暮らしを始めるまでの初期費用は?
賃貸契約に関わる費用
一人暮らしを始めるにあたり、初期費用が発生します。中でも、賃貸契約に関わる敷金・礼金・仲介手数料などは比較的まとまった金額になる傾向があります。
敷金とは退去時にかかる修繕費や家賃滞納などに備えて大家さんに預けておくお金のことで、礼金とは大家さんにお礼の意味を込めて支払うお金のことです。そのため、敷金は余りがあれば退去時に返金されることが多いものの、礼金は原則として返金されないという点に違いがあります。
また、物件を紹介してもらった仲介業者へ払う仲介手数料や保証会社の利用料、火災保険料なども初期費用として発生します。不動産業者や物件によっても異なりますが、初期費用の合計額の相場は家賃の4~5カ月分程度と考えましょう。
家具や電化製品、日用品の購入費用
一人暮らしでも、最低限の家具は必要といえます。寝具やカーテン、テーブルやいすなどは、ブランドなどへ特にこだわらなければ4万円以内に抑えることが可能かもしれません。
一方、必要な家電としては洗濯機や冷蔵庫、電子レンジ、テレビなどが挙げられます。一人暮らしに向いた物件はエアコンが備え付けてあることも多いため、その分を省いて考えたとしても10万円程度の購入費用は用意しておいた方がよいと考えられるでしょう。
さらに、食器や調理器具などのキッチン用品や、ティッシュやタオルといった生活用品も必要となります。最低限のものだけ準備するとしても、1万5千円程度は見積もっておきましょう。
引っ越しにかかる費用
荷物の多さや時期・距離などによって相場は異なりますが、引っ越し費用も考慮に入れる必要があります。初めての引っ越しであれば、家具や家電は新居で揃えることにして、自分で運べる程度の荷物を実家から持ち出すという方法もあります。引っ越し業者を利用する場合、1月~4月の繁忙期であれば1回あたり約7万円~9万円、5月~12月の閑散期であれば約6万5千円~8万円が目安となります。
一人暮らしの毎月の生活費は?
家賃・光熱費・通信費などの固定費
一人暮らしにおける毎月の生活費として、家賃や光熱費、通信費などの固定費が挙げられます。家賃は場所や構造・間取りなどによってばらつきがあるものの、学生であれば5万円~6万円、社会人であれば約7万円程度が相場といえます。
水道光熱費(水道・電気・ガス代の合計)の相場は1万円程度ですが、エアコンの使用頻度や固定電話・インターネット契約の有無などで費用は変動します。物件によってはインターネット回線や有料放送ケーブルが導入されているケースもあるため、賃貸契約時に確認してみましょう。
外食派と自炊派で差が付く食費
食費については、学生と社会人で金額差が生じやすい部分といえるかもしれません。学食の利用や自炊がしやすい環境の学生であれば、1カ月の食費を平均2万円~3万円程度に抑えることが可能なケースもあります。一方、社会人になると毎日の自炊が難しくなったり、仕事上の付き合いによる外食や飲み会が増えたりすることも考えられるため、1カ月の食費は5万円程度を見込んでおいても良いでしょう。
交通費や趣味・娯楽費、交際費など
趣味にかけたり友達と遊んだりする際に使う費用は、月に2万円程度が目安となります。ただし、娯楽費や交際費は個人差が大きいものといえます。
趣味にあまりお金をかけない人や行動範囲が定期券の区間内である人などは、これらの費用があまり必要ないかもしれません。逆に飲み会に参加する頻度が高い人や、比較的お金のかかる趣味を持っている人は4万~5万円、あるいはそれ以上必要となる場合もあります。
日用消耗品や洋服代など
ティッシュや洗剤などの日用品や洋服などの購入費用は月1万5千円程度と考えましょう。最低限必要消耗品だけであれば、贅沢をしない限り3千円程度でまかなえるという人もいます。
また、着回しを工夫する・友達と貸し借りをするなどの工夫で洋服代を抑えることも可能です。ファッションにそれほどこだわりがないのであれば、洗濯をこまめにして洋服の数自体を増やさないという選択肢もあります。
一人暮らしでお金を管理するコツは?
まずは固定費の支払を確実に
初めての一人暮らしでお金の管理をするためには、固定費をきちんと支払えるようにしておくことが第一歩といえます。固定費とは毎月継続的に発生する費用のことで、家賃や水道光熱費、通信費などが含まれます。
固定費の支払いが滞ると、多くの場合は翌月以降にしわ寄せが来ます。そのため、口座振替(自動引き落とし)やクレジットカード払いにして確実に支払えるようにしておきましょう。振り込みやコンビニ支払いにするのであれば、給与や仕送りなどまとまったお金が入ったら最初に固定費の支払いを済ませるように習慣づけると良いかもしれません。
先に貯蓄をする
社会人で一人暮らしをする場合、お金の管理をしながら貯蓄もしたいと考える人も多いでしょう。給与が入ったら固定費の支払いを行うとともに、あらかじめ決めておいた貯金額を貯蓄に回してしまうことが着実にお金を貯めるポイントといえます。
「月末に余ったら貯金する」という方法だとついつい使いすぎてしまうケースもあり、決まった金額を貯めることが難しくなってしまいます。貯蓄の目安は給与の1割~2割とも言われるため、無理のない金額を決めて実行してみてはどうでしょうか。給与から天引きで貯める方法もおすすめです。
口座を2つにする
給与口座とは別に貯蓄用の口座を作るという方法もあります。貯蓄に回すお金は貯蓄用口座へ入れるようにしておくと、使い過ぎなどを防げる可能性が高くなります。ただし、ちょっとお金が必要だと思ったときにすぐ使える状況になっていては意味がないため、自由に引き出せない定期預金口座などを開設するのもよいかもしれません。
生活費を1週間単位で管理する
固定費と貯蓄額を差し引いたお金は、食費や日用消耗品の購入費などの生活費へ充てるようにします。その際、「生活費を1週間単位で管理する」という方法があります。
たとえば食費を月4万円と設定し、1週間あたり約1万円でやりくりするようにします。週の前半に使いすぎてしまった場合は後半に我慢する、週末に外食の予定があれば平日は節約するなどの調整がしやすくなる案の1つです。
お小遣いの金額を決める
固定費と貯蓄、さらに生活必需品の購入費を差し引いた残りを、趣味や娯楽に使えるお小遣いとして考えます。お小遣いは毎月定額を使っても、お小遣いの中から少しずつ貯めて旅行などの予算を確保していっても、どちらでも構いません。自身に合った使い方をして、お金の管理によるストレスを貯めないようにすることも大切でしょう。
一人暮らしでお金が足りないときは?
まずは生活費の見直しを
一人暮らしに慣れないうちはうまくお金の管理ができず、生活が苦しくなってしまうということも考えられます。このような時はまず、生活費を見直してみましょう。
生活費の中でも食費や交際費は、比較的節約がしやすい項目といえます。外食や飲み会の頻度が多ければ見直し、自炊の回数を増やすようにしましょう。また携帯電話や電気料金のプランが合っておらず、無駄にお金を払っている可能性もあるため、料金プランの見直しも検討してみると良いでしょう。
思い切って親に借りるという選択肢も
一時的にお金が足りなくなったのであれば、思い切って親に相談することも1つの方法です。親に心配をかけることにもなり得る一方で、友達や他人などから借りるよりは安心であるという見方もあります。しかし、親へお金の無心をすることが癖になったり、返済がうやむやになったりしないよう注意が必要です。
キャッシングを利用するなら計画的に
親や友達に心配をかけたくない、頼れる状況にないといった場合には、キャッシングをするという選択肢もあります。消費者金融のキャッシングは審査が簡単な傾向にあり、その日のうちに借り入れができることも多くなっています。
また、初回であれば一定期間無利息となるキャンペーン等を実施していることもあり、きちんと返済ができれば利息なしで借りられるケースもあります。ただし、キャッシングは借金であることには違いないため、利息や仕組みを理解したうえで計画的に利用することが大切です。
まとめ
一人暮らしは自由度が高い一方で、様々なお金が必要となります。必要な費用や節約のポイントなどについて紹介しましたが、いかがでしたか?お金の管理に自信がない場合、その道のプロフェッショナルであるファイナンシャルプランナー(FP)などへ相談してみることが効果的です。資産管理の方法やお金を貯めるコツなども教えてもらえるため、無料相談などは気軽に利用してみましょう。
賢いお金管理の方法教えます!FPによる無料相談サービス実施中!