明治安田生命は、国内の大手生命保険会社です。明治生命と安田生命が合併し現在の保険会社となっていますが、実は長い歴史を持っていることを知っていますか?今回は、明治安田生命の成り立ちや保険種類について詳しく説明します。
目次
明治安田生命保険って?
明治生命と安田生命の合併で誕生
2004年1月1日、明治生命保険相互会社と安田生命保険相互会社が合併し、明治安田生命保険相互会社が発足しました。明治安田生命保険相互会社としては2018年現在14年しか経っておらず新しい会社といえます。しかし、明治生命は、福沢諭吉の門下生らが「有限会社明治生命保険会社」として1881年(明治14年)に設立した歴史のある会社です。
明治生命は日本で初めて予定死亡率などを算出した近代的生命保険会社です。しかし、設立当初は、生命保険への理解がなかったため寿命を保証する会社として誤解されるなど困難な状況でしたが、ここから生命保険の需要が始まりました。
明治安田生命の保険の種類は?
明治安田生命で販売されている保険商品は多数あり、万が一に備える死亡保障を含めた総合的な生命保険から、老後に対する貯蓄や子供の教育資金に対する準備を行える商品などがあります。生命保険に加入しようと検討する際には、それぞれの保険種類の特性や内容を良く理解して、ライフサイクルに沿って納得のいく内容に設定することが大切です。
総合保障保険
ライフサイクルに合わせて、必要な保障を持つことができる「ベストスタイル」という名前の保険です。終身保険などの主契約がなく、すべて特約として付加する特徴があります。
定期的に保険を見直すことで、「万一の備え」「重い病気への備え」「障害・介護への備え」「病気・けがへの備え」などに備えることができます。
終身保険
職業のみの告知だけで加入することができる終身保険、「エブリバディ10」があります。保険料は一時払いで、加入から10年間の保障金額を抑えることで、10年目以降は保障額が多くなり一生涯保障を持つことができます。ただし、「エブリバディ10」は保障金額が大きいため保険料を一時払いで支払うと負担が大きくなってしまうケースがあります。
小口の終身保険に加入したい場合には、「ひとくち終身」もあります。一口50万円で一人につき二口まで申し込むことができるので、葬儀費用として加入する方法もあります。
定期保険
個人定期保険は、5年もしくは10年の短期間の死亡もしくは所定の高度障害に備える商品です。ただし、個人定期保険には医療保障特約を付加することができません。
定期保険は、あくまで死亡や高度障害に対する保障の保険です。付加できる特約は、災害で死亡や高度障害になった時の増額保障や、被保険者が保険金を請求できない場合に代理の人が請求できる代理請求特約のみとなります。
養老保険
養老保険は、加入から一定期間経過後に満期を迎えると満期金を受け取ることができ満期までの間は死亡保障も兼ね備えているため、生死混合保険とも呼ばれているものです。明治安田生命では、満期金受け取りのみの「養老保険」と、契約期間中にお祝い金とさらに満期金も受け取ることができる「ハッピーバルーン」があります。
その他には、保険期間が10年の「米ドル建て一時払い養老保険」もあり、保障期間中の保障を基本保険金額に抑え満期保険金額が大きくなることが特徴です。ただし、外貨建て保険には為替リスクがあることには注意をしておく必要があります。
医療保険
医療保険は、入院や手術に備える保険です。明治安田生命では、一生涯の医療保障に備えられる「50歳からの終身医療保険」が販売されています。加入は50歳から90歳までです。
簡単な告知のみで加入することができる引受基準緩和型の「かんたん告知医療保険」があり、健康に不安がある人でも20歳から75歳まで加入できます。ただし、一般の医療保険と比べると保険料が割高に設定されているので、どうしても一般の医療保険に加入できなかった場合に検討するようにしましょう。
個人年金保険
2018年5月現在、明治安田生命では、「年金かけはし」が販売されています。以前は、「年金ひとすじ」も販売されていました。
「年金ひとすじ」は、所定の障害状態になった場合に以後の保険料は払込免除となる特約や、被保険者が保険金請求できない場合に代理人が請求できる特約が付加できました。しかし、「年金ひとすじ」は2018年5月現在販売中止となっています。「年金かけはし」と「年金ひとすじ」は年金の仕組みは同じですが、「年金かけはし」は保険料払込免除特約や代理請求特約が付加できません。
介護保険
所定の要介護状態になった場合、一時金や終身年金として万が一の保障を一生涯にわたって準備することができる「介護のささえ」が販売されています。加入できるのは、満40歳から満80歳までとなっています。
「軽度介護保険料払込免除特約」を付加すると、所定の軽度要介護状態と判断された場合に以後の保険料は免除され、さらに保障は継続されます。なお、同じ介護保険である「パイオニアケアプラス」は2018年5月現在販売停止となっています。
学資保険
学資保険は、18歳で満期を迎え満期金を受け取れるものが一般的です。しかし、明治安田生命の「つみたて学資」は、18歳から21歳まで毎年お祝い金を受け取ることができ、満期金を合わせて4回学資保険金を受け取ることができます。大学生に進学する時だけでなく、大学在学期間中の4年間の学費にも役立てることができます。
受け取り総額は200万円と300万円のプランを選択することができます。保険料の払込期間は教育資金が少ない年齢とされる15歳までとなっています。
積立保険
保険料の支払い期間が5年間と短期間で、加入から10年目に満期金を受け取ることができる「じぶんの積立」が販売されています。月々の保険料は一口5,000円から加入することができ最大四口までとなっているので、自分のライフスタイルに合った保険料を設定することが可能です。
契約することができるのは、満18歳以上です。健康状態などの告知は不要となっているため、持病を持っている人でも加入できます。
かんたん保険シリーズライト!とは?
商品は3種類
かんたん保険シリーズライト!は、2018年5月現在3種類あります。「じぶんの積立」は、月々5,000円から加入でき健康に関する告知は不要となっているため、手軽に貯蓄を始めたいという人に向いています。
同じ貯蓄でも、子供が生まれて教育資金を準備する目的であれば、「つみたて学資」が向いています。「つみたて学資」は、万が一のときの保障とともに教育資金を準備し、子供の成長に合わせて学資保険金の受け取りが可能です。
貯蓄を兼ね備えた終身保険としては「ひとくち終身」があり、一括で保険料を支払うことで、一生涯の保障を持つことが可能となっています。
返戻率100%以上の少額の保険
原則として、かんたん保険シリーズライト!は支払った保険料より受け取ることができる保険金の方が多く、返戻率は100%以上に設定されています。
「じぶんの積立」や「つみたて学資」は、月々の保険料を抑えつつも、受け取れる保険金は支払った保険料より多く、途中解約した場合にも返戻率が100%を下回りません。ただし「ひとくち終身」については、契約から10年後になってから返戻率が100%を上回ることになるので、途中解約には注意が必要です。
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「ベストスタイル」の特徴
「ベストスタイル」には、満16歳から満80まで可能なタイプと、満6歳から満15歳まで加入できるタイプがあり、その時々に必要な保障を準備することができることが特徴です。また、すべて特約だけで成り立っている組立型の総合保障保険であることも特徴です。
4つの保障カテゴリーを組み合わせる
それぞれのカテゴリーの特約を組み合わせることで、必要な保障を準備できるようになっており、いつでも必要に合わせて保障の見直しが可能となっています。カテゴリーは4つの保障内容に分けられており、「死亡保障」「医療保障」「重い病気の保障」「障害・介護保障」の中から必要な保障を組み合わせることになります。特約は22種類あります。
医療費リンクサポート
「入院治療保障特約」と「退院後通院治療保障特約」を付加した時の保険名です。入院や退院後の通院保障は公的医療保険制度に連動しているため、健康保険適用であれば保障を受けることが可能です。
給付金額は、公的医療保険制度に基づいた自己負担額となっており、決まった金額が給付されるわけではないので、実際の医療費より給付金額が少ないことはありません。医療の進歩に伴い入院も短期化され退院後の通院治療が多くなったため、通院保障に対するニーズに応えた商品といえます。
療養費ワイドサポート
「がん保障特約」と「重度疾病継続保障特約」を付加した場合の商品名で、療養費ワイドサポートでは、以下の8つの病気に備えることを目的としています。
がん
急性心筋梗塞
脳卒中
糖尿病
高血圧性疾患
慢性腎不全
肝硬変
慢性膵炎
がんを除く7つの病気で重病と診断された場合、一時金で給付金を受け取ることができます。がんの場合は再発の際にも保障されるため一度がん保険金を受け取ったとしても特約が消滅することはありません。また、それぞれの病気に対して保障されており、1つの病気に該当して保険金を受け取っても残りの7つの病気に対する保障は継続されます。
生活費ロングサポート
「生活サポート終身年金特約」を付加した場合の商品名です。病気やけがによって定められた日常生活制限状態に該当した場合、生きていくために必要となる生活費を一生涯サポートします。以下の場合に該当した時に、保険金を受け取ることができます。
・身体障害者障害程度等級表の1級・2級の身体障害者手帳が交付された時
・要介護3以上に該当した時
・身体障害表の第1級の高度障害や認知症などが180日以上継続した場合
ご遺族ライフサポート
「定期保険特約」「家計保障年金特約」「終身保険特約」のいずれかを付加した場合の名称です。死亡など被保険者に万一のことがあった場合、遺族の生活を守ることができます。
一時金タイプと年金タイプから選択できるようになっています。定期保険と家計保険年金の特約はそれぞれ更新が必要です。終身保険特約は更新がないため、保険料が途中で上がってしまうことがなく、備えておきたい金額を一生涯にわたって一時金で準備することができます。
保障の見直しがしやすい
ベストスタイルに加入する際に選択する特約は、保障の見直しがしやすいよう更新型が中心となっています。そのため、ライフサイクルに合わせて必要に応じて毎年保障の見直しができます。
医療技術の進歩とともに、生命保険も進歩し常に新しい特約が開発されています。しかし、ベストスタイルは加入している生命保険の入り直しをしなくても、一部の特約のみを新しく見直すということも可能です。更新型の特約を終身型に変更することも可能なので、よりライフサイクルに合わせた見直しができるともいえます。
明治安田生命の契約者サービス
明治安田生命のホームページには、「ご契約者専用サービス」が設けられており「MYほけんページ」に登録することで様々なサービスを受けることができます。明治安田生命の契約者サービスをご紹介します。
セカンドオピニオンサービス
病気を患って主治医に診てもらっている場合に、他の医者の診断も聞きたいケースもあるのではないでしょうか。そのような際にはセカンドオピニオンとして違う病院へ受診することも可能ですが、いざ病院を変えようと思ってもなかなかできないものです。
明治安田生命では、契約者サービスとしてセカンドオピニオンサービスを提供しています。総合相談医と面談し「診断についての見解」「今後の治療方針」などの意見を聞くことができ、必要であれば総合相談医の判断で現在の主治医とは違う医師の紹介を受けられます。
糖尿病相談・専門医紹介サービス
ベストスタイルに加入している被保険者のみが受けられるサービスで、電話で糖尿病に関する相談をすることができます。糖尿病と診断された人や糖尿病が気になり予防したい人向けのサービスです。
専用のフリーダイヤルが設定されており、専任のスタッフが相談を受け付けた後に必要性がある場合には、糖尿病臨床医を紹介します。糖尿病に関する情報や予防方法などを知ることも可能です。
50歳からの健康&生活サポートサービス
50歳以上の人を対象に、生活にかかわる様々な情報を得ることができるサービスです。健康への悩み相談から終活に関する疑問点、法律や税金に関する相談、介護に対する悩み相談など、幅広い分野にわたって相談・情報サービスが展開されています。電話による直接相談やネットでの情報検索などが無料で利用できます。
相談サービス
健康に対する相談を受け付けるサービスで、24時間いつでも無料で自身や家族の健康について相談することが可能となっています。人間ドックに関する相談には専門のスタッフが対応しており、全国47都道府県で明治安田生命が提携する施設で人間ドックの予約をすることも可能です。
優待利用サービス
明治安田生命と提携しているスポーツクラブを、会員価格で利用することができます。利用できるのは1回限りではなく何度でも利用することができます。また、がんやメタボなどを検査できる検診キットを優待価格で購入することも可能です。
WEB情報提供サービス
先進医療技術の内容や病院別治療実績情報など、受診する病院を選択するにあたり参考となるデータが掲載されたサイトを閲覧できます。全国各地の病院や診療所を地域別・科目別などで簡単に検索するシステムが構築されているので、より自分自身にあった病院選びを予め調べることが可能です。
まとめ
長い歴史を持った明治安田生命は、様々なニーズに合わせた生命保険販売を行っており、人生におけるライフイベントに合わせて保障を見直すことができます。また、生命保険の販売だけでなく、契約者専用のサービスを複数実施しているなど契約後のアフターフォローも行っています。明治安田生命に興味をもった人は、保険の資料請求や相談を行ってみてはいかがでしょうか。
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