日本には、多くの保険会社があり、それぞれ特徴のある商品を販売しています。第一生命の保険には、病気などに備える「ジャスト」や学資保険の「こども応援団」などがありますが、それぞれどのような違いや特徴があるのでしょうか。第一生命の成り立ちや保険商品、そして第一生命の契約者向けサービスについて詳しく解説していきます。
目次
第一生命保険って?
第一生命は経営理念を創立当初から変わらず「お客さま第一主義」としており、顧客へのアフターフォローを大切にしている会社です。第一生命保険の成り立ちや経営体制について紹介します。
相互主義による最初の保険会社
第一生命は、相互主義としては日本で初めての生命保険会社として1902年に創立しました。相互主義とは、余剰金のほとんどを契約者へ還元するという考え方です。
2018年5月現在、第一生命は東京証券取引所第一部へ上場しており、相互会社から株式会社へと転換していますが、経営理念は「お客さま第一主義」のままです。提携する会社は損保ジャパン日本興亜やアフラックがあり、生損総合保険グループとして第一分野と第三分野によるパートナーシップの形成を目指しています。
「一生涯のパートナー」を掲げる
第一生命では「一生涯のパートナー」を目指し、顧客が必要とするニーズに合わせて商品開発を行っています。生命保険への加入後もアフターフォローを充実させ、顧客のライフイベントに合わせた提案を行うなど、一人ひとりに向き合った経営理念を創業当時から引き続き実施しています。
健全な経営体制
生命保険会社の健全性を示すものとして「ソルベンシー・マージン比率」があります。ソルベンシー・マージン比率は保険会社が想定外のリスクが発生したときに支払える余力を表したもので、この比率が高ければ高いほど健全性が高いとされています。
ソルベンシー・マージン比率が200%を下回ると業務改善命令が出る場合がありますが、第一生命は2017年12月の時点で898.7%となっており、高水準の支払余力を備えているといえます。また、国内外の格付け会社からもA+という高い評価を受けています。
第一生命については、「第一生命の評判って?会社への満足度や商品のリアルな口コミとは?」でも解説しています。
第一生命の保険カテゴリは?
第一生命では、一般的に生命保険と呼ばれる病気などに備える保険と、貯蓄タイプとして老後の生活資金準備のための個人年金、そして子供の教育資金を準備するための学資保険を販売しています。それぞれどのような特徴があるのか、詳しくみていきましょう。
死亡保険・医療保険
第一生命では、終身保険や医療保険など従来タイプの生命保険は2018年5月現在販売されておりません。第一生命では、自分自身に必要な保障を組み合わせる「ジャスト」という生命保険を販売しています。「ジャスト」は、万が一の死亡の特約や入院や手術などに対する医療の特約を組み合わせた加入することはもちろん、保障をひとつにしぼって加入することも可能な保険です。
「ジャスト」については、後ほど詳しく説明します。
個人年金保険
第一生命の個人年金保険は、「しあわせ物語」と「ながいき物語」です。「しあわせ物語」は、老後や子供の教育資金など幅広く貯蓄を行える個人年金保険で、0歳から80歳まで加入できます。
「しあわせ物語」は保険料の支払い期間中、解約返戻金相当額の死亡保障が備えられています。子供で契約する場合は、年金ではなく教育資金として考えて加入することもできます。
年金を受け取るためだけに加入したいという場合には、「ながいき物語」が向いています。50歳から80歳まで加入できる「ながいき物語」は、保険料の支払い期間中の死亡保障がない分、年金額を大きくすることができます「ながいき物語」は、途中解約における返戻金が低く抑えられているので、途中解約のないように長期間でも継続できるように余裕を持った保険料を設定しましょう。
学資保険
学資保険は、「こども応援団」あるいは「Mickey(ミッキー)」という名称で販売しています。学資保険は、毎月保険料を支払い、17歳もしくは18歳から学資年金を受け取るものです。
第一生命では、保険の対象となる子どもの年齢を0歳から10歳までとしています。第一生命の学資保険は、加入する内容によっては支払った保険料に対して、受け取る学資金が少ないことがあるので注意しておかなければなりません。
「ジャスト」の特徴は?
人生の中では就職や結婚、出産など様々なライフイベントが発生し、その都度生命保険の必要な保障内容は相違してくるため、定期的な保障内容の見直しが必要です。「ジャスト」ではライフサイクルで必要な保障を選択することができ、簡単な医療保障から充実した幅広い保障に備えることも可能となっています。
自分に必要な保障を選べる
「ジャスト」は、死亡保障や三大疾病保障、医療保障など17種類の特約の中から必要な保障を選択することができます。そのため、パッケージタイプの保険と異なり、自分自身にピッタリな保障をカスタマイズできるといえます。最低限の保障だけが必要な場合など、1つの保障だけでも加入することもできます。
ただし、単独では選択できない保障があるなど、よく保障内容を理解して保障を選ぶ必要があるともいえます。どのようなリスクを意識して生命保険に加入すべきなのか、自分自身でどんな保険内容にするのかなどよく考えて加入すると良いでしょう。
幅広いリスクに備えられる
「ジャスト」では、保障を選択することによってがんや心筋梗塞、脳卒中、介護状態や身体障害など幅広いリスクに備えられるようになっています。糖尿病による合併症へのリスクにも対応している「特定状態充実保障定期保険(アシストワイドプラス)を付加すれば、死亡保障から生きるための保障まで備えることができます。他には、一時金保障タイプの「特定状態定期保険(アシストワイド)」や、年金保障タイプの「特定状態収入保障保険(インカムサポートワイド)があります。
健康診断書の提出で割引
第一生命では、業界でも初めてと言われる健康診断書による保険料の割引を採用しています。ただし、選択する保障によって割引対象外となるものがあるので注意が必要です。主に、三大疾病や介護への保障と万が一の死亡保障に対して健康診断の割引が可能となっており、医療保障タイプには割引を適用することはできなくなっています。
しかし、健康状態によっては健康診断書の提出により「基本割引保険料」以外に「優良割引保険料」を適用されるケースがあります。割引率がそれぞれ違っていますが、生命保険料は長い期間支払うことになるため、保険料割引は、メリットといえます。
ジャストのプラン例
「ジャスト」に加入する場合の保障内容や保険料の一例を紹介します。
・30歳男性で保険期間10年間のプランに加入
・健康診断書を提出して優良割引保険料を適用
・三大疾病や介護に備える保障範囲の広いアシストワイドを1,000万円
・入院や手術に対する総合医療保険として1入院あたり60日まで1日1万円
・生活習慣病で入院した場合はプラス1日1万円
・三大疾病と診断された場合には以後の保険料の支払いがなくなる「保険料払込免除特約」を付加
このような保障内容の場合、優良割引が適用されるため保険料は月額7,010円となります。健康診断書を提出しない、あるいは優良割引が適用されない場合の月額保険料は7,970円です。
FPによる徹底解説&無料相談サービス実施中!第一生命の学資保険の特徴は?
第一生命の学資保険は保障内容によって、こども応援団あるいはMickey(ミッキー)といった名称になり、A型からC型の3つの種類から選択して加入することになります。第一生命の学資保険について説明します。
保険料払込の免除保障の範囲で選べる
契約者に万が一のことがあった場合や、三大疾病、介護や障害状態になってしまった場合に、以後の保険料を支払う必要がなくなるものを「保険料払込免除保障」といいます。こども応援団とMickeyの保険料払込免除は以下のようになっています。
学資保険の名称 | 死亡 | がん | 急性心筋梗塞 | 脳卒中 | 所定の要介護状態 | 所定の身体障害状態 |
---|---|---|---|---|---|---|
こども応援団A型 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
MickeyB型 | 〇 | × | × | × | × | × |
MickeyC型 | × | × | × | × | × | × |
「保険料払込免除保障」が付加されているものが、「こども応援団 A型」と「Mickey B型」です。「Mickey C型」には付加されておらず、教育資金の準備としてのみ活用できる学資保険となっています。A型は三大疾病や介護、障害状態にも対応していますが、B型は死亡時のみとなっているので、内容をよく理解した上で検討することが大切です。
学資金・満期保険金は通算5回
第一生命の学資保険は、大学へ入学する年から4年間基準保険金が支払われ、大学卒業時には満期保険金が支払われるため、受け取れる学資金は通算5回です。ちなみに、子供が早生まれの場合や契約した月によっては、入学金を納める時期に学資金を受け取れないこともあります。第一生命の学資保険は、17歳もしくは18歳のいずれかに学資金の開始時期を決めることができるので、場合によっては17歳開始を選ぶと良いでしょう。
学資保険のプラン例
契約者を30歳の男性、被保険者を子供0歳で加入する場合の保険料は、以下の通りです。
商品名 | 月払保険料 | 返戻率 |
---|---|---|
こども応援団 A型 | 16,525円 | 100.8% |
Mickey B型 | 16,323円 | 102.1% |
Mickey C型 | 16,226円 | 102.7% |
貯蓄に保障がつくA型やB型は、貯蓄のみのC型に比べて返戻率が低くなっています。これは、毎月支払う保険料の中から保障に対して保険料が充てられてしまうためです。保障も欲しいのか、貯蓄だけで良いのかを考えて学資保険は選ぶと良いでしょう。
学資保険については、「第一生命の学資保険はどんな保険?こども応援団とMickey(ミッキー)の違いは?」でも紹介しているので、参考にしてください。
第一生命のサービス
第一生命では、生命保険を販売しているだけではありません。アフターサービスとして契約者と契約者の家族だけが利用できる「健康第一プレミアムメニュー」を提供しています。第一生命の契約者向けサービスを紹介します。
健康応援アプリ「健康第一」
スマートフォンから専用のアプリを使って利用できるサービスです。健康診断の結果を読み取ると、以下の項目を改善するためのタスクや情報を無料で届けてくれます。
・健康維持
・血圧
・脂質
・BMI
・血糖
・肝機能
タスクには、「食事を意識」「コラムで学習」「生活リズムを整える」「歩いて運動」があり、タスクが1つ達成すればクローバーがもらえ、クローバーで抽選に参加することができます。タスクを多く達成すれば、より抽選に当たる確率が高くなります。また、「歩いて運動」は、設定した歩数を達成するとコンビニなどの商品がもらえる懸賞に毎週応募できます。
病気への備えは、保障が充実した保険に入るだけでなく健康な体をつくることでもあります。できる範囲で、健康な体作りにチャレンジしてみましょう。
メディカルサポートサービス
何度も病院に通っていてもなかなか病状が良くならない、治療の選択について専門家に相談したい場合など、病気や病院について悩みを抱える人は多いのではないでしょうか。第一生命の健康第一プレミアムサービスでは、24時間365日いつでも好きなときに、専門相談員に健康に関する悩みを相談できます。
スマートフォンからアプリからワンタッチで無料の相談窓口に電話をすることができるので、スマートフォンに慣れていない人でも簡単に相談することができます。セカンドオピニオンを受けたい時にも利用できるので、悩んでいる人は利用してみると良いでしょう。
まとめ
第一生命では、自由に保障を組み合せ可能な生命保険として「ジャスト」、そして個人年金保険や学資保険を取り扱っていることがわかりました。気になる商品があった人は、第一生命のホームページや電話で問い合わせてみてはいかがでしょうか。さらに、第一生命では契約者以外でも利用できる第一生命ほけんショップを全国に展開しています。ネットや電話だけでは不安な人は、来店すると良いでしょう。また、第一生命では契約者やその家族の健康を維持するためのサービスも無料で行っています。第一生命契約者でサービスの登録をしていない人は、ぜひサービスの登録をして健康維持に役立てることをおすすめします。
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