楽天は、ネットショッピングをはじめ、クレジットカードや銀行、旅行サービスや携帯電話などさまざまなインターネットサービスを提供する会社です。「楽天生命」という名称の生命保険会社もありますが、どのような特色があるのでしょうか。評判の商品や保障内容などについて、ポイントを解説します。
目次
楽天生命って?
楽天グループのネット生保
「楽天生命」は、日本のIT企業「楽天株式会社」のグループ会社です。インターネットで手続きができる“ネット生保”の会社で、24時間365日保険商品の申し込みや保険金請求などが可能です。
手続き等に関して不明点がある場合には専用コールセンターも用意されているため、問い合わせることもできます。また、取り扱い保険代理店で対面契約ができる場合もあります。ただし、対面契約とインターネット契約ではラインナップや保障内容の一部に違いがある場合があるため注意してください。
経営の健全性
保険会社における経営の健全性を示す指標のひとつに、ソルベンシーマージン比率があります。大規模災害や株価暴落など、予測を超えて発生するリスクに対してどのくらい支払い余力があるのかという点を、数値で表した行政監督上の指標です。
200%を下回ると行政から業務改善などの措置がとられることもありますが、それを上回る場合は経営上に大きな問題はないとされています。ただし、新規参入したばかりの会社などについては、数値が正確に算出されない場合もあります。
楽天生命は2007年参入の保険会社ですが、2016年度のソルベンシーマージン比率は1262.3%であり、比較的高い数値と言えるでしょう。ソルベンシーマージン比率については以下の記事で詳しく解説しているため参考にしてみてください。
AIチャットで保険が選べる
保険商品選びに迷ったら、AIアドバイザーが提案する商品を参考にするのもよいでしょう。楽天生命ではチャット形式の自動応答で保険商品を提案する、AIチャットというシステムを採用しています。システムメンテナンス時を除く24時間365日、いつでも利用が可能です。
使用方法としては、まず楽天生命のホームページ画面右下にある「AIアドバイザー保険相談」をクリックします。質問がチャット形式で表示されるため、画面に従って質問に答えます。すると、過去の契約や質問結果などをもとに、AIアドバイザーが希望に近い保険商品を自動で提案してくれます。
楽天生命の保険カテゴリって?
総合保障保険
総合保障保険とは、1つの保険商品への加入で入院保険・死亡保険・がん保険などがまかなえる保険です。保険料を抑えて、バランスのよい保障が欲しいという人におすすめのタイプです。
楽天生命には、「スーパー2000」という総合保障保険の商品があります。対象は20歳から59歳までとなっており、月2,000円の保険料で3口まで加入できます。加入はインターネットのみで、楽天会員登録が必要です。掛け捨て型で解約時の払戻もないため、保険料に貯蓄性を求める人には適さないかもしれません。
死亡保険
万が一のことがあった時、家族の生活費や子供の教育費を残したい場合は死亡保険に加入するとよいでしょう。楽天生命の死亡保険には、ネット加入のみ・対面加入のみの商品が用意されています。
ネット加入のみの死亡保険として「楽天生命ラブ」、対面加入のみ可能な死亡保険として「楽天性スーパー定期保険」「定期保険」「長期逓減(ていげん)保険」「楽天生命たよれる定期」が「あります。それぞれ加入できる年齢や健康状態などが異なるため、詳細はホームページなどを確認してみてください。
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医療保険
病気やケガ、入院やがんなどへ備えたい場合は、医療保険への加入がおすすめです。楽天生命の医療保険は、ベーシックな医療保障から、入院・がん・生活習慣病・ケガ・女性の病気などに特化した保障も用意されています。
「楽天生命スーパー医療保険」は、比較的手頃な保険料で入院・手術保障が一生涯続く保険です。付加する特約の種類によって特定分野の保障を手厚くすることができ、がんへの備えをプラスしたい場合は、「楽天生命ガン診断プラス」、短期入院化から保障対象としたい場合は「楽天生命ピンポイント」、女性ならではの病気へサポートが欲しい場合は「楽天生命レディ」などを選択することが可能となっています。
なお、入院費・治療費などは公的な医療保険でカバーされる部分もあるため、民間の医療保険へ加入する場合は内容をよく確認して検討しましょう。詳しくは以下の記事にも記載があります。
「スーパー2000」の特徴は?
医療・がん・死亡をカバー
「スーパー2000」は、入院・通院・がん・死亡・高度障害を1つの契約でカバーできる保険です。医療保障では、病気やケガによる入院を日帰り入院から保障しており、不慮の事故による入院後の通院も保障対象となっています。
がん保障では、がん(悪性新生物)治療のために入院した際、年齢に応じて決められた額の一時金が支払われます。支払限度は1年に1回ですが、期間が1年以上空けば回数に制限はありません。
死亡した場合や高度障害状態になった場合には、年齢に応じて決められた額の保険金が支払われます。不慮の事故によって死亡もしくは高度障害状態になったケースでは、保険金額が通常の2倍となります。
保険料は一律2,000円
「スーパー2000」の保険料は年齢・性別に関わらず一律2,000円です。年齢が上がっても、保険料は原則として変わりませんが、保障内容は契約年齢によって変動します。1度の申込みで同時に2口まで、最大3口まで加入することができ、契約は1年更新で口数の見直しも可能です。
加入にあたって、健康診断書や医師の診査は基本的に不要です。保険料は月払いのみで、契約者本人名義のクレジットカードか口座振替から支払い方法を選ぶことができます。先ほども紹介した通り、保険料は掛け捨てで、解約時の払戻金もないため注意してください。
年齢で保障金額が変わる
契約可能な年齢は20歳から59歳まで、更新可能な年齢は64歳までとなっています。また、保障は20~39歳・40~49歳・50~54歳・55~59歳・60~64歳の5段階に分かれています。
入院保障において、20~39歳・40~49歳は日額6,000円ですが、50~54歳では5,500円、55~59歳では2,500円、60~64歳では2,000円となります。通院保障は20歳から54歳までは1日につき日額2,000円が給付されますが、55歳からは保障がなくなります。がん、死亡保障についても、年齢が上がるにつれて給付金額は少なくなります。
1年ごとに「健康祝い金」
「スーパー2000」では、病気やケガなどの入院がなければ「健康祝い金」を毎年受け取ることができます。請求書の提出など、受け取りのための手続きは原則として必要ありませんが、年齢や性別によっては給付対象とならない場合があるため注意が必要です。
男性は、20~39歳で6,000円・40~49歳で3,500円、その後の給付はありません。女性は20~39歳で5,000円・40~49歳で4,000円・50~54歳で3,000円・55~64歳で2,500円受け取ることができます。
毎年自動更新で最長65歳まで保障
「スーパー2000」への加入は、満年齢が20歳となった日から59歳まで可能です。誕生日が各月1日である場合は60歳になる誕生日の前々月末まで、2日から31日である場合は前月末までが申し込みできる最終日となっています。
契約は毎年自動更新され、最長65歳までが保障対象です。加入にあたり、健康診断書や医師の審査は原則として必要ありません。申し込み画面で健康状態の質問が行われるため、「はい」「いいえ」のいずれかを選択して回答することになります。加入後は、解約や見直しの申し出がない限り、健康状態に関わらず契約が自動更新されます。
「スーパー医療保険」の特徴は?
日帰り入院から保障
「スーパー医療保険」では、生活習慣病や日常生活のケガなどについても短期の日帰り入院から保障します。「日帰り入院」とは、入院日と退院日が同日内の入院を指し、入院基本料などの諸費用の支払い有無によって判断されます。
支払額は、入院1日につき5,000円から15,000円の範囲で選択が可能です。少人数の病室を希望する場合、入院給付金日額10,000円以上を設定しておくとよいでしょう。
支払限度は1回の入院につき60日まで、通算1,095日まで保障されます。日数やタイミングにより、1回の継続した入院とみなされるケースとそうでないケースがあるため、事前に支払い条件などについて確認しておきましょう。
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放射線治療や骨髄ドナーも保障
病気やケガで放射線治療を受けたときには、放射線治療給付金が支払われます。支払額は放射線治療1回につき10万円から30万円であり、契約している入院給付金日額の20倍に該当します。支払回数は無制限ですが、60日に1回が限度となります。
また、骨髄ドナーとして骨髄幹細胞または末梢血幹細胞の採取手術を受けた場合、骨髄ドナー給付金も支払われます。支払額は手術1回につき5万円から15万円で、契約している入院給付金日額の10倍です。支払回数は無制限ですが、保険契約後の責任開始日から1年経過以後の手術が対象となるため注意しましょう。
特約で8疾病の入院給付金を延長可能
特約を付加すれば、8疾病の入院に対して入院給付金が支払われる期間を延長することができます。8疾病とは、がん、心疾患、脳血管疾患、糖尿病、高血圧疾患、肝疾患、すい疾患、腎疾患の8つの病気を指します。
8疾病入院支払限度拡大特則は、基本プラン、がんプラン、三大疾病プランそれぞれに付加できます。がん、心疾患、脳血管疾患は支払日数無制限、残り5つの病気に対しては、1回の入院につき120日まで保障されます。
がんプランや三大疾病プランも選べる
「スーパー医療保険」では、各種特約を付加することで、保障の範囲を広げることができます。
がんプランを選択した場合、がん特約が付帯できます。はじめてがんと診断確定された場合、入院時にはがん診断給付金が支払われます。支払額は1回につき50万円・100万円・200万円から契約を選択できます。支払限度は1年に1回・通算6回までとなっています。上皮内新生物と診断確定された場合は、がん診断給付金の50%が1回限り支払われます。
三大疾病プランを選択した場合にはがん特約と急性心筋梗塞・脳卒中特約を付帯でき、それぞれの疾病による入院時に給付金が支払われます。がん特約と同様、支払額は選択可能となっており、どちらかの病気それぞれで1年に1回・通算6回までが支払限度となっています。
「楽天生命ラブ」の特徴は?
保険料が手頃な定期保険
「子供が独立するまで」、「定年を迎えるまで」など、それぞれのライフスタイルによって必要な保障が異なることもあります。万が一のとき、残された家族へ教育費や住宅費・老後資金などを残すための保険として、死亡保険(生命保険)が挙げられます。
死亡保障の定期保険、「楽天生命ラブ」は、インターネット限定販売の掛け捨てタイプです。定期保険については、以下の記事で詳しく解説しているため、あわせてお読みください。
保険金額は5,000万円まで
「楽天生命ラブ」では、年齢や家族構成に合わせて保険金額を選ぶことができます。1,000万円から5,000万円の間で、500万円単位で設定が可能です。保険金額は、残された家族が今と同じ水準の生活ができるかどうかで設定するとよいでしょう。
保険金額や保険料の相場についてはこちらの記事に詳しくまとめてあります。
保障期間を選べる
保障期間は「10年」もしくは「歳満了」を選択できます。とりあえず10年で加入して更新満了時に内容を見直すか、決まった年齢まで保障を続けるかは、それぞれのライフスタイルに応じて考えていくとよいでしょう。
保障期間10年の場合、10年ごと・最長80歳まで健康状態に関係なく自動更新できます。更新時には年齢などを考慮して保険料が再計算されるため、年齢が上がるごとに金額は高くなります。詳しく知りたい場合、保険代理店などであらかじめシミュレーションしてもらうこともおすすめです。
歳満了の場合、申込時に契約満了歳を55歳・60歳・65歳・70歳から選択します。決まった年齢まで保険料はかわりませんが、満了時以降は更新ができません。必要な金額や期間が、はっきりしている方におすすめです。
まとめ
楽天生命は、ITサービスと従来の保険契約方法のどちらも取り入れた保険商品を提供している会社です。インターネット上での契約や手続きに不安を感じる場合、保険代理店などに行って詳細を相談してみるとよいでしょう。楽天生命と他社商品の比較もできるため、おすすめの方法です。
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