日本生命は国内のシェアが高い保険会社の1つといえますが、どのような商品が取り扱われているのでしょうか。今回は日本生命という企業の特徴や主な保険商品、提供するサービスなどについて紹介します。
目次
日本生命保険って?
日本で3番目にできた生保
日本生命は「有限責任日本生命保険会社」という社名で誕生しました。日本で3番目の生命保険会社として1889年7月に発足したため、120年近くの歴史があります。開業の際には、年齢別の死亡率に基いて保険料を算出した「保険料表」を完成させています。
1891年に「日本生命保険株式会社」へと社名が変更されてからは日本初の契約者配当を出し、開業から10年の間に保有契約高が1位となりました。戦後の1947年には「日本生命保険相互会社」として再出発し、現在に至ります。
会社形態は「相互会社」
日本生命の会社形態は「相互会社」ですが、これは会社を運営する形態の一つで、保険会社だけに許可された組織です。保険会社は、お互いに助け合う「相互扶助」の精神で経営されるという考え方にもとづき、法律によって認められたものです。
株式会社は株主が出資者(=会社の持ち主)ですが、相互会社は社員が契約者であり会社の持ち主でもあります。また、株主総会に代わる「社員総代会」もあり、配当金を契約者に還元することが可能となっています。「相互会社」は、契約者である社員の利益を優先しやすい形態であるといえます。
ニッセイトータルパートナーは約5万人
日本生命では、全国で約5万名の「ニッセイトータルパートナー」が営業活動を行っています。保険契約者の新規募集だけではなく、「契約内容の確認」や「保険金給付の手続き」「保険に関する相談」などにも対応しています。
保険相談の窓口である「ニッセイ・ライフプラザ」も全国に配置されており、対面による相談が可能です。また、インターネットでの相談も行うことができます。
下記の記事には、日本生命の保険へ実際に加入した人の評判や口コミなどが記載してありますので参考にしてください。
日本生命の保険カテゴリは?
総合保障保険
日本生命の保険商品のカテゴリとして、死亡や高度障害状態のリスクへ広く備える「総合保障保険」があります。中でも主力商品である「みらいのカタチ」では、リスクを細分化して必要なものだけを組み合わせることができます。不要な保障を省いて保険料を抑えたり、計画的に資産形成をしたりすることも可能な設計の保険といえます。
「みらいのカタチ」で選べる保険は、独自のアンケート調査による加入者ランキングで生命保険部門の2位、定期保険部門の1位を獲得しています。ランキングは以下の記事にまとめてあるため、参考にしてください。
学資保険
日本生命の学資保険には、子供の教育・養育資金へ備えるための「ニッセイ こどもの保険 げ・ん・き」があり、入学や進学に合わせて祝金を受け取ることができます。また「ニッセイ 学資保険」は、子供が大学に進学したときなどの学費を準備することができる保険です。出産予定日の140日前から加入することができ、契約者が死亡した場合にはその後の保険料が免除されます。学資保険については、後ほど詳しく解説します。
三大疾病保険
日本生命には3大疾病へ備える「継続サポート3大疾病保障保険」と「3大疾病保障保険」があります。「継続サポート3大疾病保障保険」の死亡保障は「3大疾病保障保険」より少なく設定されていますが、その分保険料を抑えてがん・急性心筋梗塞・脳卒中の長期的な治療に備えることが可能です。また、再発防止のための通院費用などもまかなうことができ、死亡保障にも対応しています。
就業不能保険
就業が不能になったときの備えには「ニッセイ 就業不能保険(無解約払戻金)」があります。生活費のサポートとして毎月給付金を受け取ることが可能で、精神疾患などによる就業不能にも対応しています。
入院以外に、医師の指示によって自宅などで治療に専念する「在宅療養」も保険金給付の対象となります。所定の「精神・神経障がい等級2級以上」であれば「特定疾患就業不能給付金」が支払われます。また、公的保障の傷病手当金・障害年金の期間や支給額に合わせて「就業不能給付月額」を任意の金額に設定することができます。
終身保険
終身保険とは一生涯にわたって保障が続き、保障額や保険料が変わらないケースが多い保険です。保険料の支払は終身ではなく一定の期間で終了し、支払期間が長いほど解約返戻金も増える設計となっていることがほとんどです。
日本生命の終身保険は、先ほど紹介した「みらいのカタチ」で選べる13種類の保険の中の一種で、単独で加入することもできます。保険料の支払が完了した後は、保険金の全部または一部を年金として受け取ることも可能です。
医師が余命6カ月以内と判断したときに適用される「リビング・ニーズ特約」は自動付加されており、所定の3大疾病等になったときに保険料の支払が免除される「保険料払込免除特約」は任意で付加することができます。
個人年金保険
日本生命の個人年金保険も、「みらいのカタチ」の13種類の保険に含まれており、1種類のみで申し込むことができます。老後の生活資金の準備を主目的としており、あらかじめ定めた期間にわたって年金を受け取ることが可能です。
契約時に選択できる年金の種類は5年・10年・15年の確定年金で、受け取り開始時にはこの3種類に加えて「10年保証期間付終身年金」を選択することもできます。また、「個人年金保険料税制適格特約」を付加すると、所得税の個人年金保険料控除の対象となります。
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「みらいのカタチ」の特徴は?
13種類の保険から組み合わせられる
「みらいのカタチ」は、13種類の保険を自由に組み合わせることができる「総合保障保険」です。死亡リスクへの備えとして「終身保険」「定期保険」「生存給付金付定期保険」などがあり、医療リスクへは「総合医療保険」「がん医療保険」「特定損傷保険」などで対応することができます。
重い病気や介護などのリスクには「3大疾病保障特約」や「介護保障保険」などが用意されており、老後の生活資金は「年金保険」「養老保険」などで準備することができます。それぞれの保険から自分のニーズに合ったものだけを選択できるため、保険料にも無駄が発生しにくい設計の保険といえます。
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死亡保険
「みらいのカタチ」の中で、死亡保険と呼べるものは3種類あります。加入年齢範囲が3歳から80歳である「終身保険」は、一定の期間保険料を払い込むと、契約時に定めた死亡保険金が一生涯にわたって保障されます。3歳から75歳が対象の「定期保険」は、保険期間の満了を迎えた後も更新による契約の継続が可能で、保障額だけを考えると終身保険より保険料が割安になります。
「生存給付金付定期保険」は3歳から65歳が加入対象です。死亡保障とは別に3年ごとの「お祝い金」が用意されており、保険期間の満了時には「満期お祝い金」が支払われます。請求がなければお祝い金は自動的に据え置かれ、満期祝い金と併せて給付されることになります。
医療保険
「みらいのカタチ」では、自身の入院や手術に備える「総合医療保険」も提供されています。保険期間は有期と終身の2通りで、1回の入院に対する支払日数には「62日型」と「124日型」があります。
また、入院療養給付金の有無も選択することができ、「入院療養給付金あり型」を選ぶと1泊2日以上入院した際に入院給付日額の5倍にあたる入院療養給付金を受け取ることができます。特定疾病や女性特定疾病に対する上乗せ保障の有無も選択可能で、「特定疾病倍額型」へ加入すると、7つの特定疾病による入院の際、1日あたり入院給付日額の2倍が給付されます。「女性特定疾病倍額型」を選んだ場合には、女性特有の病気などで入院した際、1日あたり入院給付日額の2倍が給付されます。
三大疾病等へ備える保険
「みらいのカタチ」では、「3大疾病保障保険」へ単独加入することも可能です。所定の3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)になった際には「3大疾病保険金」を一時金として受け取ることができ、上皮内新生物などのがんに対してはその10%が給付されます。
急性心筋梗塞や脳卒中の場合、所定の状態が60日以上にわたって継続したと医師に診断されたときや、治療のための手術を受けたときに3大疾病保険金が給付されます。また、死亡保障を抑えて3大疾病へ重点的に備える「継続サポート3大疾病保障保険」のみの申し込みも可能です。
介護保険
「みらいのカタチ」の「介護保障保険」では、介護状態が「要介護度2から要介護度5」と認定されたときや、日本生命所定の要介護状態になったときに介護保険金を受け取ることができます。毎年の契約応当日や更新の際には、健康状態とは関係なく保険期間を終身に変更できる制度もあります(それまでの介護保険金額と同額以下であることが条件)。
死亡時には死亡保険金を一時金として受け取ることができますが、介護保険金との重複給付には対応していないため、給付されるのはどちらかの保険金となる点には注意が必要です。
個人年金保険や養老保険
「みらいのカタチ」では、「個人年金保険」や「養老保険」へ単独加入することも可能です。個人年金は7歳から65歳が加入対象で、保険料を積み立てることで将来の生活資金を準備することができます。所定の悪性新生物や急性心筋梗塞、脳卒中となった際に保険料の払込みが免除される「保険料払込免除特約」の付加が可能です。
養老保険は、3歳から70歳が加入対象です。保険料払込期間中に死亡した場合にはあらかじめ設定した死亡保険金が支払われ、満期時には死亡保険金と同額の満期保険金を受け取ることができます。リビング・ニーズ特約は自動付加・保険料払込免除特約は任意で付加することができます。
プラン例
「みらいのカタチ」の加入プランと保険料の例を紹介します。被保険者:30歳男性、保険料支払い方法:60歳払済、死亡保障金額:1,000万円として終身保険のみに加入したとき、月々の保険料は30,090円になります。同じ死亡保障金額(1,000万円)で45歳更新の定期保険へ加入した場合の保険料は月額2,540円となり、かなりの金額差があることがわかります。
そのため、子供が成人するまでは定期保険で高額の死亡保障を持ち、老後準備を考える年齢となってから終身保険に重点を置く等の加入方法も可能です。
なお、「みらいのカタチ」で終身保険を選択した場合の加入例などについては、以下の記事もあわせてお読みください。
日本生命の学資保険の特徴は?
育英年金の有無による違い
日本生命の学資保険には、「ニッセイ こどもの保険 げ・ん・き」と「ニッセイ 学資保険」の2種類があります。「ニッセイ こどもの保険 げ・ん・き」には「契約者保障保険料払込免除特約」の付加が可能で、契約者が死亡した場合にはその後の保険料は支払免除となります。また、基準保険金額の40%を育英年金として毎年受け取ることができます。
「ニッセイ 学資保険」も契約者の死亡時には保険料が支払免除となりますが、育英年金制度はありません。なお「ニッセイ こどもの保険 げ・ん・き」の被保険者は0歳から2歳、「ニッセイ 学資保険」は内容によって0歳から6歳が対象となります。
「 げ・ん・き」の学資金受取プラン
「ニッセイ こどもの保険 げ・ん・き」は、保険期間を18歳満了・22歳満了から選ぶことができます。18歳満了のプランは、小学校へ入学する6歳・中学校入学の12歳・高校入学の15歳のタイミングで基本保険金額の10%がお祝い金として支払われ、大学入学時の18歳時には基本保険金額の100%が給付されます。
22歳満了のプランでは、6歳・12歳・15歳時のお祝い金は18歳満了プランと同様です。18歳時には基本保険金額の10%が給付され、保険期間満了を迎える22歳の時点で基本保険金額の100%が給付されます。
「学資保険」の学資金受取プラン
「ニッセイ 学資保険」のうち、「こども祝い金あり」のプランでは、6歳・12歳・15歳時に基本保険金額の20%がお祝い金として給付されます。18歳時には基準保険金額の100%が「第1回学資年金」として給付され、19歳から22歳までは「第1回学資年金」の50%が毎年給付されます。
「こども祝い金なし」のプランでは、18歳時点で基準保険金額の100%が「第1回学資年金」として給付され、19歳から22歳までの4年間は毎年「第1回学資年金」の50%が給付されます。
日本生命が提供するサービスって?
サンクスマイルメニュー
日本生命では契約者向けの「ずっともっとサービス」を提供しています。その一種である「サンクスマイルメニュー」とは、「サンクスマイル」と呼ばれる日本生命独自のマイルが貯まると好きな商品と交換ができるサービスです。サンクスマイルが貯まるのは保険の契約内容や登録済の情報を確認したときや、アンケートに回答を行ったときなどで、付与されるマイル数や限度は実施内容によって異なります。
ハッピープレゼントメニュー
「ハッピープレゼントメニュー」では、契約者やその家族のライフイベント情報を提供することでプレゼントがもらえるサービスです。
ライフイベントには入学・就職・結婚・還暦などが該当し、契約者本人が契約の更新・満期・払込満了を迎えたときにも、好きな商品を受け取ることができます。
プレミアムチャンスメニュー
「プレミアムチャンスメニュー」は、1回につき10サンクスマイルで懸賞に応募することができるサービスです。1年に3回まで応募が可能となっており、抽選でイベントへの参加権や旅行券などが当たります。
ハートフルサポートメニュー
「ハートフルサポートメニュー」は、健康的な暮らしを多方面からサポートしてくれるサービスです。健康・介護・育児などに関する電話相談サービスやバランスの取れた献立を提供するサービス、人間ドックや乳がん検診の割引サービスなどを活用することができます。なお、サービス詳細内容の閲覧や実際の利用には、お客様番号(お客様ID)でのログインが必要となります。
まとめ
日本生命では、必要な保険を組み合わせて加入することができる「みらいのカタチ」のほか、さまざまな保険商品やサービスを提供しています。自由度の高い保険であるほど、加入内容に迷いが生じてしまうという人は、保険代理店へ相談してみましょう。他社の組合せ型保険と同時に見積もりをしてもらったり、自分に必要な保険を提案してもらったりすることができるためおすすめです。
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