がんとは喫煙や飲酒などの生活習慣によって発生リスクが高まると言われる病気ですが、健康的な生活を心がけていても予防する方法は確立されていません。どのような人も罹る可能性のある病気であるため、定期的に検診を受けて早期発見につなげることが大切です。今回はがん検診の費用や安く受診する方法について解説します。
目次
がんの罹患率はどのくらい?
2人に1人はがんにかかる時代
国立がん研究センターが2013年のデータに基づいて算出した日本人のがん罹患率は、男性が62%・女性は46%であり、約2人に1人ががんになるという結果が得られています。また、同研究機関の2016年のデータでは、男性は4人に1人・女性は6人に1人ががんで亡くなると公表されています。
女性は30代での罹患が増えている
国立がん研究センターによると、30代後半から40代女性のがん罹患が増加しているというデータも見られます。女性特有のがんである「乳がん」や「卵巣がん」・「子宮がん」は比較的若い世代であっても罹りやすく、子宮がんでは20代から増加の傾向が見られます。定期的ながん検診に加え、乳房のセルフチェックを行ったり、不正出血などがあればすぐに医療機関を受診したりするように心がけましょう。
がん検診はいつ受ければいい?
40歳以上は定期的に年1回
がんは、早期発見により完治できる確率が上がる疾病といえます。しかし、特に大腸がんや胃がんなどのリスクは年齢を重ねるごとに上昇する傾向にあります。40歳以上の人であれば、1年に1度は定期的ながん検診を受けることが望ましいといえるでしょう。
子宮頸がんは20代から2年に1回
女性特有のがんは若い世代にも罹ることが多く、「子宮頸がん」は20代から患者数の増加が見られます。子宮頸がん検診は20歳以上・2年に1回が受診の目安とされており、乳がんについても20~30代のうちからしこり・引きつれ・分泌物などのチェックを日頃から行っておいた方が良いと言われています。
20代のうちからがんに備えたいという人に人気の保険については、以下の記事にまとめてあります。
がん検診の費用はどれくらい?
年齢指定の無料クーポンが使えることも
市区町村から配布される「がん検診無料クーポン」を利用すると、負担金なしでがん検診を受けられることがあります。多くの場合、診断する部位や対象年齢が指定されているため、あらかじめ確認しておきましょう。
例を挙げると、「子宮頸がん」に対する検診クーポンは「20歳・25歳・30歳・35歳・40歳の女性」が対象で、「指定年齢に達する年の4/2から翌年の4/1までの期間」に受診することが必要、等という記載があります。
市の補助を使えば数百~数千円
上で紹介した無料クーポンの対象とならなくても、各市区町村の定める条件を満たしている人は自治体の補助によって数百~数千円程度で検診を受けられる場合があります。大阪市を例に挙げると、40歳以上の大阪市民は胃がん検診を年度内に1回、割安料金(保険福祉センターでは500円、その他の取扱医療機関では1,500円)で受診することができるようになっています。
自費なら3万円以上かかることも
市区町村の補助や無料クーポンを利用すれば、無料~数千円程度でがん検診を受診することが可能です。しかし、自治体の補助対象外である部位のがん検診や、指定年齢外の人が自主的に受けるがん検診については自費となり、3万円以上の費用が必要となる場合もあります。
PET検査も一部保険適応に
PET検査とは、特殊な検査薬を使用してがん細胞に目印をつけ、特殊なカメラで画像化して診断を行う検査のことをいいます。PET検査は平成22年の4月から公的保険が一部適用されることとなり、3割の自己負担で受診することが可能となる場合があります。保険適用の条件などについては、事前に受診機関などへ問い合わせるようにしてください。
がん検診のポイントって?
要精密検査が出たら必ず再検査を
がん検診で「要精密検査」という結果が出た場合には、可能な限り早く再検査を受けるようにしましょう。がんは早期に発見するほど完治する確率が高くなる傾向にあります。要精密検査に限らず、疑わしい所見があると診断された場合などはすぐに再検査を受けるように心がけましょう。
女性は20代から婦人科検診へ
先ほども紹介しましたが、女性は20代から子宮がん患者が増加する傾向にあります。万が一子宮がんに罹っても、早期に発見することができれば子宮の全摘出をせずに完治が見込める場合もあります。自治体のクーポンや補助を活用してがん検診を受けることも重要ですが、普段から自身の体調の変化などに気を配り、定期的に婦人科を受診しておくとよりリスクを低減しやすくなるでしょう。
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まとめ
がんは年齢・性別を問わず罹る可能性のある疾病であり、現代の医学では完全に予防することはできません。しかし、定期的にがん検診を受けることで、早期発見・早期治療につなげることは可能といえます。検診以外の備えとして、がん保険へ加入しておくという選択肢もあります。人気のがん保険については以下の記事に紹介してあるため、参考にしてみてください。