健康診断の項目に入っていることも多い血液検査ですが、単体で受けたことがある人はあまりいないのではないでしょうか?今回は血液検査の料金や、健康保険が適用されるかどうかなどについて解説をします。
目次
血液検査は保険適用される?
健診や人間ドックでの検査は保険なし
健康診断や人間ドックの一環として血液検査を受ける場合、治療目的の検査ではないため健康保険の適用外となります。かかる費用には原則として取り決めがなく、検査する項目の数に応じて変動もありますが3,000円~20,000円程度であることが一般的です。金額は検査の目的や診断内容によっても変わる場合があるため、事前に目安金額を知りたい場合は健診・人間ドックの実施機関へ確認しておくと良いでしょう。
治療のための検査は保険適応3割負担
病気の治療のために血液検査が必要と医師が診断した場合には健康保険が適用され、負担する金額は実際にかかった費用の3割となります。料金は検査項目の数や種類によって変わり、内科で受けた血液検査と整形外科で受けた血液検査では費用が相違することもあります。また、外部の専門機関へ検査を依頼する場合などは追加で料金や日数がかかることも考えられます。
血液検査に健康保険が適用される病気には「更年期障害」「アレルギー」「がん」などがあり、3割負担だと費用が数千円程度であるケースが多くなっています。
血液検査の費用はどれくらい?
更年期障害検査は5,000円前後
更年期障害の場合、自律神経の状態などを調べるために、血液検査でホルモンの数値を測ります。検査の種類はいくつかありますが一般的には「E2検査」「FSH検査」「LH検査」などが行われ、費用は5,000円前後となります。
「E2検査」では、女性ホルモンであるエストロゲンのもととなる「エストラジオール」の濃度を測ります。この数値が低ければ、ホルモンの分泌が弱くなっている可能性があります。「FSH検査」「LH検査」も、それぞれホルモンの分泌に関する値を調べる検査です。
アレルギー検査も5,000円前後
通常、アレルギーの血液検査では13の項目が決まっており、その中から自分で選択して検査を受けることが可能です。13項目すべての検査を受けた場合、診察料なども含めて5,000円前後が費用の目安となります。
33項目をセットで検査することができる「IgE-MAST33」、同じく39項目がセットとなった「Viewアレルギー39」についても、費用は5,000円程度です。アレルギーの血液検査は特定の食物たんぱくに反応する「IgE抗体」の数値を調べることが一般的です。
腫瘍マーカーは1種類約1,000円
腫瘍マーカーはがん細胞に反応して血液中などでつくられる物質であり、がんであるかどうかの診断や、がん治療の効果を調べる際などに値を測定します。「胃がん」「大腸がん」「食道がん」などに対して、医師が検査の必要性を認めた場合に測定されることの多い項目です。
検査はいくつかの種類に分かれていて、1種類なら1,000円ほどから検査が可能ですが(3割負担の場合)、通常は複数の種類を組み合わせて行われます。腫瘍マーカーの血液検査のみでは初期のがんなどが発見がしにくいケースもあるため、内視鏡検査などを併用することもあります。
子供の血液型検査は数百~数千円
子供の血液検査は血液型を調べるために行われることが多く、通常は数百円から数千円が相場です。健康保険の適用外であるため、病院によって費用が異なる場合もあります。子供の血液型は生まれてすぐに確定しないケースがほとんどであり、1歳を過ぎるまで安定した結果が出ないことも多いため注意しましょう。
健康診断や人間ドックの費用は?
一般健康診断は1万円前後
一般的な健康診断で行われる血液検査には健康保険が適用されないため、自己負担で支払う必要があります。ただし、「企業は年1回定期的な健康診断を従業員に受けさせること」が労働安全衛生法によって義務付けられており、企業の負担で健康診断が実施される場合もあります。
血液検査は健康診断の基本メニューに組み込まれていることが多く、費用は1万円前後が相場です。実施機関によって金額は異なりますが、血液の基本検査だけなら数千円で済む場合もあります。
人間ドックは4万円前後
人間ドックは健康診断に比べると検査項目が多く、血液だけの検査には対応していません。また、法的な義務がなく健康保険が適用されないため、費用相場は4万円前後です(他の検査と血液検査のセット料金として)。
健康診断は生活習慣病の検査が主体という面がありますが、人間ドックでは100以上の項目が設定されていることもあり、身体の内外にわたって詳細な検査が行われます。なお、加入時に人間ドックの結果を提出すれば医師の診査は必要ないという生命保険会社もあります。
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保険組合や市から補助金が出ることも
健康診断を受ける際、健康保険組合や市町村から補助金が出ることもあります。対応している検診内容や補助金の金額は自治体によって違いますが、場合によっては負担なしで受けられるケースもあります。
企業で受ける健康診断と同様、血液検査は基本項目に入っている場合がほとんどで、単独で申し込みが必要となることはあまりありません。35歳以上・40歳以上などが対象となっていることが多いですが、対象年齢や検査項目には多少の違いがあるため、各自治体のホームページなどを確認してみましょう。
まとめ
血液検査は目的や種類によって健康保険が適用になるかどうかが異なり、必要となる費用にも差があります。多くの場合、問い合わせれば事前におよその費用を教えてくれることが多いため、聞いてみるのも良いでしょう。また、人間ドックや健康診断の結果を出すだけで加入ができたり、結果によっては保険料が割引となったりする保険もあります。自分の健康管理の意味も含め、血液検査や健康診断の結果は保存しておくことをおすすめします。
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