大学進学には、授業料のほかに入学金や施設費などの諸費用がかかります。この記事では、国立大学・私立大学それぞれの学費や仕送り費用、教育費の準備方法などについて紹介します。
目次
大学の「学費」とは?
授業料は
入学金や授業料、実習費用など
特に私立大学の場合、学費は学校や学部によって様々です。4年間で修了する学部もあれば、医学部・薬学部などのように6年間かけて卒業する学部、大学院に進学する学生が大きな割合を占める学部もあります。入学金が必要となるのは初年度のみですが、授業料・施設設備費・実験実習費など毎年支払う費用についてはいくらになるのか調べておくと良いでしょう。
支払い方法は年1回か2回払い
学費の支払い方法で一般的なのは、1年間の学費を前期と後期の2回に分けて支払う方法ですが、年度の初めに一括で支払う方法をとっている大学もあります。また、支払いが前期と後期に分かれている場合、初年度前期の学費は合格通知を受け取ってから入学までの間に入学金とともに納める必要があります。
他の大学に進学するなどの理由で入学を辞退した場合であっても、既に支払った入学金は原則として返金されません。複数の大学を受験する際には、入学金を支払うタイミングに注意が必要です。
授業料は大学によって異なる
大学の授業料は、4年制大学・短期大学・国公立・私立などの違いによって変動します。また、実験実習が必要な学部では、年次が上がるごとに実験の内容が高度となるため実習費が増額されるケースなどもあります。受験をする際には、卒業までの年数や単位、学費の合計金額などを前もって確認しておきましょう。
私立大学の学費の平均はいくら?
文系学部
文部科学省の調査によると、平成28年度の私立文系大学における初年度納付金の平均額は以下の通りであるということです(以下、すべて同調査の結果を参照)。
授業料:758,854円、入学料:234,763円、施設設備費:157,246円、合計:1,150,863円
なお、私立短期大学の初年度納付金(全学部平均)は、次のようになっています。
授業料:699,512円、入学料:245,354円、施設設備費:172,468円、合計:1,117,334円
授業料は4年制大学の方が高く設定されているものの、施設設備費は短期大学が上回っています。短期大学では専門性の高い授業が多いためと考えられます。
理系学部
私立理系大学の初年度納付金平均額は、
授業料:1,071,560円、入学料:256,208円、施設設備費:190,565円、合計:1,518,333円
となっています。
獣医学部や薬学部の薬剤師コースは6年制である点、理系学部は文系学部よりも大学院進学率が高い点などについても考慮しておく必要があるでしょう。
医歯系学部
医歯科系学部の平均納付額は、
授業料:2,896,848円、入学料:1,013,054円、施設設備費:883,026円、合計:4,792,928円
となっており、群を抜いて高額であることがわかります。
医学部・歯学部はともに6年制である点、上記のほかにも実験実習費やその他諸費用が合わせて150万円ほどかかる点などは念頭に置いておいた方がよいといえます。
その他学部
その他学部の平均額は、
授業料:955,473円、入学料:265,694円、施設設備費:233,970円、合計:1,455,137円
となっています。
その他学部には、家政・芸術・体育・保健などが含まれますが、家政学部の合計平均額が1,250,145円であるのに対し、芸術学部の合計平均額は1,638,906円であるなど、学部によって費用にはばらつきがあります。
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国立大学の学費はいくら?
国立大の初年度納付標準額
国立大学入学者の初年度納付額平均は、
授業料:535,800円、入学料:282,000円、合計:817,800円
となっています。授業料、入学金ともに過去10年以上にわたって金額は据え置かれていますが、それ以前には少しずつ値上がりしてきた経緯もあり、変動の可能性も考えておいた方がよいかもしれません。
自宅外通学にかかる費用は?
仕送りなどの平均額
自宅から通学できない大学へ進学する場合、仕送りが必要となることもあります。日本政策金融公庫が平成29年に行った調査によると、仕送りの年間平均額は93万円・大学4年間の仕送り総額は約372万円であるということです。また、自宅外通学を始めるにあたって必要な費用の平均額は37.5万円という結果も得られています。
学資保険で大学進学に備えられる?
学費の準備ができる貯蓄型保険
教育費の捻出方法として、収入を増やす、節約に励む、奨学金に頼る、進学する本人がアルバイトをするなどの手段も考えられますが、学資保険を活用するという方法もあります。
学資保険とは、教育資金の準備を目的とした貯蓄型の保険です。教育費を計画的に貯めることができるなどのメリットも多くありますが、中途解約すると元本割れする点などのデメリットについても十分理解しておくことが必要です。
学資保険のメリット・デメリットについては以下の記事にまとめてあるため参考にしてください。
万が一に備えながら資金を貯められる
先ほども紹介したように、大学進学費用はまとまった金額となる傾向があるため、計画的に準備しておく必要があります。学資保険の中には子供の進学タイミングに合わせて保険金が受け取れる商品があります。また、親が死亡したり働けなくなったりした際に保険料の払い込みが免除される特約を付加すると、万が一の備えを兼ねることができる商品もあります。
学資保険の仕組みや、独自のアンケート調査による各種ランキング・口コミの紹介などについては以下の記事から確認してください。
まとめ
大学進学に必要な費用について紹介しましたが、大学・学部の種類や、卒業までにかかる金額については受験前に確認しておく必要があります。学費を計画的に準備するためには、普段から節約に励んでおくほか、学資保険を活用するという方法もあります。商品の特性についてきちんと知りたい場合には、保険代理店などへ足を運び、プロのスタッフから説明を受けておくと安心です。
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