マニュライフ生命という会社をご存じでしょうか?今回の記事では、社風や特徴、取り扱い保険商品の内容や仕組みなどについて詳しく紹介します。
目次
マニュライフ生命って?
マニュライフ・グループの企業
マニュライフ・グループは1887年にカナダで設立され、アジア・カナダ・アメリカを中心として事業を展開する金融サービスグループです。日本では1999年にマニュライフ・センチュリー生命保険株式会社を設立し、2001年に現在の「マニュライフ生命保険株式会社」へと社名を変更しました。
しかし、日本進出は初めてではなく、1901年に日本での事業免許を取得していた過去があります。1942年に世界大戦のために撤退していたため、1999年のマニュライフ・センチュリー生命保険株式会社の設立は同グループにとって日本への再進出ということになります。
格付けは高水準
マニュライフ生命は、スタンダード&プアーズ社(S&P)の保険財務力格付けでA+の評価を受けています。Aは上から三番目の格付けで、マニュライフ生命にはAの中でも高い評価である+がつけられています。
また、通常の予測を超える事態(大規模な天災など)が発生した際の支払余力を表す数値であるソルベンシー・マージン比率は、行政上200%以上であることが好ましいとされています。その中で、マニュライフ生命のソルベンシー・マージン比率は838.6%と高い値が算出されています(2017年3月末時点)。
ソルベンシー・マージン比率の算出方法や、ソルベンシー・マージン比率が高い生命保険会社については、以下の2記事も合わせてお読みください。
アドバイザーによるコンサルティング
マニュライフ生命では、“未来のライフイベントに対して、必要なタイミング・最適な方法で準備を行う”という「プランライト」の考え方に基づいて、顧客一人一人に対するコンサルティングを行っています。また、金融や保険の相談・案内を行うコンサルタントを「プランライト・アドバイザー」と呼んでいます。
プランライト・アドバイザーは、まず顧客の希望をヒアリングし、人生のイベントや懸念事項などを洗い出します。聞き取った内容をもとに、いつ、どれくらいの資産が必要かアドバイスをし、必要と考えられる保険の提案を行います。提案を受けた保険へ加入しなければならないということはなく、最終的には顧客自身の判断に任せられます。
外貨建て保険の種類が豊富
外資系の生命保険会社ということもあり、マニュライフ生命では外貨建ての保険を数多く取り扱っています。外貨建て保険とは、外貨(米ドルや豪ドルなど)で保険料の支払いや運用、保険金の受け取りを行う保険のことをいいますが、特約を付加することによって日本円で支払いや受け取りを行うことも可能です。2018年5月現在、終身保険3種類・個人年金保険3種類の外貨建て保険が用意されています。
外貨建て保険のメリット・デメリットなどについてはこちらの記事から確認してください。
マニュライフ生命の保険カテゴリは?
マニュライフ生命では、どのような保険を取り扱っているのでしょうか。種類や特徴について詳しく見てみましょう。
死亡保険
マニュライフ生命の死亡保険には、終身保険と収入保障保険、そして変額保険「未来ステップ」の3種類があります。
終身保険とは生涯にわたって保障が続くタイプの保険で、何歳で死亡しても保険金を受け取ることができます。マニュライフ生命の終身保険には、外貨建ての「こだわり外貨終身」「未来につなげる終身保険」「未来を楽しむ終身保険」の3つと、日本円の「こだわり終身保険v2」があります。また、死亡保障のついた収入保障保険も扱っています。
収入保障保険とは、万が一の際に死亡保険金を年金形式で受け取れる保険のことをいい、残された家族の生活を守るための備えにすることができます。マニュライフ生命には「こだわり収入保障」という収入保障保険があり、総合保障保険である「マニュフレックス」に「家族収入保障特約」を付加して収入保障保険として利用することも可能です。
変額保険である「未来ステップ」は、月々の保険料を5,000円から好きな金額に設定できる点が特徴です。資産形成のために利用することもできる終身保険の一種といえます。
医療保険
様々な病気やけがのリスクに備える医療保険は、入院時や所定の手術を受けた時などに保険金を受け取ることができる保険です。マニュライフ生命では、「こだわり医療保険 with PRIDE」という医療保険を準備しています。
「こだわり医療保険 with PRIDE」では、主契約のみで放射線治療・骨髄移植などを幅広くカバーすることができます。また、特約が12種類から選べる点、保険料の非喫煙者割引がある点なども特徴です。
がん保険
がん保険とは、がんで入院や手術をした際に給付金を受け取ることができる保険で、マニュライフ生命には「こだわりガン保険」という商品があります。がんの初期診断から緩和ケアまで状況に応じた保障があり、ステージが進んだ場合の保障も用意されています。
総合保障保険「マニュメッド」には、「手術給付金付ガン入院特約」「ガン診断給付特約」「抗ガン剤治療特約」「ガン死亡保障特約」「ガン死亡保障特約」などを付加することができ、総合的な保障を得ながらがんに関する保障を手厚くすることも可能です。
個人年金保険
個人年金保険とは、一定時期に一時金・年金などの形式で保険金を受け取ることができる保険です。老後の生活資金を形成するために加入することが一般的です。マニュライフ生命の個人年金保険は外貨建ての商品のみとなっており、「こだわり個人年金<外貨建>」「パワー・カレンシー(介護保障タイプ)」「パワー・カレンシー(確定・終身年金タイプ)」の3種類です。
「こだわり個人年金<外貨建>」では外貨建てで運用を行うものの、保険料は日本円によって毎月一定額を支払うことができます。一方、「パワー・カレンシー」シリーズは、アメリカドルあるいはオーストラリアドルによる支払い・運用・受け取りとなります。詳細は後ほど紹介します。
生命保険の種類や選び方などについては、こちらの記事に詳しくまとめてあります。
「こだわり終身保険v2」の特徴は?
ここからは、マニュライフ生命の主力商品ともいえる「こだわり終身保険v2」と「未来を楽しむ終身保険」の内容を説明します。まずは「こだわり終身保険v2」を紹介します。
特定疾病による保険料の払込免除
「こだわり終身保険v2」へ「特定疾病保険料払込免除特則」を付加すると、がん・急性心筋梗塞・脳卒中で所定の状態となったときに保険料の支払いが免除されます。さらに、払い込み免除となった際には保険料の一時払いがあったものとして扱われる点が特徴です。
払込免除事由が発生した時点で保険料の一時払いがあったものとみなされると、払込済保険料が増えるため解約返戻金も増額されることになります。増額された解約返戻金を入院費用等に充てることや、一部のみを解約して保険料支払いを免除されたまま保障を維持することなどが可能になります。
非喫煙者は保険料が割安
「こだわり終身保険v2」には非喫煙者保険料率(ノンスモーカー料率)の設定があり、被保険者が煙草を吸わない場合には保険料が割安になります。非喫煙者保険料率が適用されるためには過去1年以内に喫煙していないことが条件で、自己申告を行うことと、マニュライフ生命所定の検査を受けることが必要となります。
資金準備に活用しやすい
「こだわり終身保険v2」は、終身保険として万が一に備えつつ、将来に向けた資金準備にも活用しやすい設計となっています。保険料払込期間が満了した後も契約を続ける(据え置き)と、多くの場合は解約返戻金が払込保険料総額を上回るためです。満期前に解約した場合・終身払を選択した場合などについては解約返戻金が払込保険料総額を上回らないケースもあるため、契約前に確認しておきましょう。
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「未来を楽しむ終身保険」の特徴は?
次に、「未来を楽しむ終身保険」を紹介します。
外貨建ての一時払終身保険
「未来を楽しむ終身保険」は、アメリカドル建て・オーストラリアドル建てのどちらかを選ぶことができる一時払終身保険です。運用は外貨によって行うため、日本円よりも高い運用利益率を期待できる面があります。しかし、為替変動が生じて損失が出ると、払い込んだ保険料よりも戻ってくる金額が少なくなる可能性もあるという点には注意が必要です。
定額部分と変額部分に分けて運用
「未来を楽しむ終身保険」の特徴として、定額部分と変額部分に分けて運用できる点が挙げられます。2つの部分に分けて運用するメリットは、定額部分で一時払い保険料の最低保証割合を担保できることにあります。一定金額を定額部分で確保しつつ、変額部分では運用成果を期待することができます。
なお、死亡保険金については、契約通貨建てで基本保険金額の100%を保証してもらうことが可能です。この基本保険金額は一時払い保険料と同額であるため、定額部分の金額は万が一の場合にも確保することができます。
保険料の一時払いや、一時払い終身保険についてはこちらの記事も合わせてお読みください。
ニーズで2タイプから選べる
「未来を楽しむ終身保険」では、ニーズに合わせて「ターゲットタイプ」と「定期引出タイプ」を選ぶことができます。
外貨建てで運用を行う「ターゲットタイプ」は、日本円で定めた目標金額へ運用益が達した際に運用成果を確保できるという保険です。外貨建て保険において資産金額を日本円に換算する際、為替レートによっては金額にばらつきが出ることがあります。ターゲットタイプでは日本円で目標金額を設定し、その金額に達したときにも日本円で運用成果を確保するため、一定金額については為替リスクを回避することができる点が特徴です。
「定期引出タイプ」は、外貨建てで運用益を確保しつつ、変額部分の運用成果に応じて一定金額の「定期引出金」が支払われる保険です。毎年いくらかの金額を自分のために使いながら、万が一の保障も確保しておきたいという人に向いた契約タイプといえます。また、契約日から15年後に迎える積立利率適用期間満了日には、定額部分の積立金額として一時払保険料の105%を最低保証してもらえる点も特徴です。
なお、独自に行ったアンケート調査によると、マニュライフ生命は終身保険の満足度ランキングで第2位にランクインしています。下記の記事ではマニュライフ生命へ実際に加入している人の口コミなども紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
マニュライフ生命の個人年金保険は?
最後にマニュライフ生命の個人年金保険について詳しく見てみましょう。マニュライフ生命では外貨建ての個人年金保険を3種類準備しています。
すべて外貨建ての商品
マニュライフ生命の個人年金保険は、すべて外貨建ての商品です。外貨建て保険の特徴は、預けた保険料を保険会社が外貨で運用する点にありますが、日本円よりも外貨の金利の方が高いことが多いため、運用益も高くなる傾向があります。
ただし、外貨建ての保険には、為替リスクの影響を受けやすいという面もあります。保険料を支払った時点より保険金を受け取るときが円安になっていれば利益が出やすくなりますが、円高になっていると受け取る金額が少なくなる危険性があることに注意しましょう。
こだわり個人年金(外貨建)の特徴
「こだわり個人年金(外貨建)」では、保険料が円による一定額に固定されています。外貨建て商品では保険料も外貨で支払うことが多く、保険料金額が安定しないというケースがありますが、「こだわり個人年金(外貨建)」にはそのような心配がありません。
外貨建て商品では運用益が金利に左右されますが、「こだわり個人年金(外貨建)」では最低保証積立利率が1.5%を下回ることがないため、ある程度安定した運用が期待できます。また、積み立て利率が市場動向に沿って緩やかに連動する仕組みになっており、所定の条件を満たせば個人年金保険料控除の対象になるという特徴もあります。
パワーカレンシー(介護保障タイプ)の特徴
「パワー・カレンシー(介護保障タイプ)」は、保険料の振り込み通貨を円・アメリカドル・オーストラリアドル・ニュージーランドドル・ユーロから選ぶことができます。契約通貨もアメリカドル・オーストラリアドルからの選択が可能であるため、外貨を活用してしっかりと資産を運用したい人にもおすすめの保険といえます。
また、「パワー・カレンシー(介護保障タイプ)」では、健康状態によって加入できるタイプが異なります。申し込み時に要介護2以上の認定を受けていない場合、保険料の払込通貨・契約通貨・介護保障期間を選択できる「据え置きプラン」に加入することが可能です。介護保障期間中に要介護2以上と認定された場合には介護年金を一生涯受け取ることができ、要介護2以上と認定されなかった場合には年金を一生涯受け取ることができるプランです。
公的介護保険制度の要介護2または3に認定されている人は、加入2ヵ月後から即時払介護年金を受け取れる「即時払プラン」に加入することができます。
パワーカレンシー(終身・積立タイプ)の特徴
「パワー・カレンシー(終身・積立タイプ)」では、「パワー・カレンシー(介護保障タイプ)」と同様に振り込み通貨を円・アメリカドル・オーストラリアドル・ニュージーランドドル・ユーロから選ぶことができます。契約通貨をアメリカドル・オーストラリアドルから選択することができる点も共通しています。
「パワー・カレンシー(終身・積立タイプ)」の特徴は、ニーズに合わせて「目標設定プラン」と「終身年金プラン」を選べる点です。「目標設定プラン」では、円換算で120%,130%,140%,150%のいずれかを運用目標に設定し、目標金額に達した際には日本円で運用益を確保することが可能です。「終身年金プラン」は契約日の2ヵ月経過後から年金を受け取ることができるため、時期に合わせて選択するとよいでしょう。
まとめ
今回の記事では、マニュライフ生命という会社や取り扱う保険商品について紹介しました。外貨建ての保険が特に充実している点、運用益を確保する方法が準備された商品が展開している点などが特徴的といえます。マニュライフ生命の保険と他社の保険を比較してみたい場合や、解約返戻金のシミュレーションをしたい場合、保険代理店の利用がおすすめです。詳しい説明を受けながら、自分に合った保険の相談をしてみましょう。
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